龍潭寺
江戸初期の2つの名庭を擁する彦根藩主・井伊家の菩提寺
井伊家発祥の静岡から移転
JR琵琶湖線彦根駅からは歩いて20分ほど。線路をたよりに北へ歩いていくと右手に佐和山が見えてくる。踏切を渡って左に進むこと3分でたどり着く。龍潭寺は、奈良時代に行基が開いた古刹。当初は遠江国(現在の静岡県)井伊谷にあり、井伊家が井伊谷の出身という縁で、始祖・藤原共保(ともやす)以来、井伊家の菩提を弔ってきたという。関ケ原の戦いで功績を挙げた井伊直政が初代彦根藩主となって佐和山城を賜ったのを機に、龍潭寺の僧・昊天(こうてん)禅師が現在の地に移築開山したという。諸堂の完成以降は禅宗大学寮として多くの禅僧を輩出。「園頭科(おんずか)」は日本の造園専門学の発祥とされ、ここで学んだ僧たちが全国の禅寺の庭園を手がけたという。
名庭「ふだらくの庭」を観賞
静けさに包まれた参道を進み、山門をくぐって左手にある方丈へ。56枚の襖絵は蕉門十哲のひとり、森川許六が描いたもので彦根市の文化財に指定されている。方丈南側に広がる「ふだらくの庭」は寺を開いた昊天禅師がみずから手がけたもので、白砂に大小48の石を配した枯山水庭園だ。白砂は大海、砂紋はさざ波、苔の島は観音様の浄土である補陀落山、中央の大きな石は観音様の立ち姿を表現している。島の右側に添えた石は、現世から仏の世界への渡し舟を表しているという。一つひとつに意味が込められており、眺めるほどに味わい深い庭園だ。南庭から方丈北側へ回る廊下には、江戸時代の元禄年間以降「だるま寺」としても信仰されることから大小のだるまがずらりと並んでいる。
「鶴亀蓬莱庭園」のある書院へ
方丈と隣接する書院の東には「鶴亀蓬莱庭園」が広がる。寺を開いた昊天禅師と、多くの名庭を手がけた小堀遠州による合作で、彦根市の文化財に指定されている。佐和山を背景とした池泉鑑賞式庭園で、緑が生い茂る山はすべての仏を祀る浄土の世界。向かって右は植木を中心として鶴を、左の岩は亀を、さらに亀島の左側は大小の石で勢いよく流れ落ちる滝「龍門瀑(りゅうもんばく)」を表しているという。彦根藩第15代藩主で江戸幕府の大老を務めた井伊直弼もこの庭の趣を絶賛したと伝わる。書院北には学僧による「露地庭園」があり、四季折々の可憐な草花が見る者の心を鎮めてくれる。
スポット詳細
- 住所
- 滋賀県彦根市古沢町1104 地図
- エリア
- 湖東・彦根エリア
- 電話番号
- 0749222777
- 時間
- 9:00-16:00
- 休業日
- 無休
- 料金
-
【拝観料】
[大人]400円
[小学生]150円 - 駐車場
- あり(30台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- 喫煙
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 佐和山城跡のふもと。見事な庭園。
- 井伊氏の始祖、藤原共保以来の井伊家の菩提寺で、奈良時代行基によって遠江国井伊谷に開基された、臨済宗妙心寺派の寺院です。井伊直政が佐和山城主になったのを機に、昊天が佐和山(232.5m)山麓に移築しました。近郊に多くの末寺をかかえ、学僧が学ぶ大道場でした。潭龍寺垣と呼ばれる竹垣が続く参道を抜けると、緑の木々をバックに江戸時代中・後期に建立された禅寺らしいわびたたたずまいの山門や仏殿が見えてきます。江...
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- 静かな時間を過ごせる
- 庭が立派で、彦根城や彦根市街の喧騒から逃れて静かな時間をすごせる。静岡の浜松にも同じ名前の寺があるが、井伊が佐和山城主となったのを機に彦根にも建立したと知れば納得できる。彦根でのおすすめスポット。
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- 《山門》を通る際 視線を屋根方向に目を向けて下さい、《龍》が隠れています
- こちらは2タイプの庭園《枯山水[方丈南庭(ふだらくの庭)]》《池泉廻遊[書院東庭(借景式 蓬莱池泉庭)]》と 本堂内の襖絵/板絵が有名ですが それ以上に印象に残ったは 《山門》の瓦による《龍》の装飾です。こちらを訪問する機会があれば 《山門》を通る際 視線を屋根方向に目を向けて下さい、熨斗(のし)瓦?部(添付 写真参照)に 《龍》が隠れており [龍潭寺]と言う寺の名称にピッタリの装飾があります...
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