立木観音
800段の石段を登って厄除けの観音様を参拝
弘法大師と白い鹿との不思議なご縁
琵琶湖から京都の宇治へと流れゆく瀬田川のほとり、立木山の山腹にたたずむ立木観音の始まりは、815年(弘仁6)のこと。この地を訪れた弘法大師が山に光明を放つ霊木を見つけ、不思議に思って近づこうとしたが、瀬田川の急流に阻まれてしまった。そのとき、突如現れた白い雄鹿が大師を背に乗せて川を跳び越え、霊木の前へ導いたのち、観世音菩薩の姿に変化したという。ちょうど 42歳の大厄の年であった弘法大師はこの奇跡は観音様の慈悲であると喜び、「どうか自分の災厄のみならず未来永劫の人々の厄難厄病を救い給え」と願って土に根ざした立ち木のままの霊木に観音菩薩を刻み、お堂を建てたのだという。以来、「厄除けの立木の観音さま」とあつく信仰されている。また、この逸話にちなみ、弘法大師が渡ったという渓谷は「鹿跳(ししとび)渓谷」と呼ばれている。
800段の石段を登って本堂へ
アクセスは、JR琵琶湖線石山駅または京阪石山駅から京阪バス「立木観音前」下車。バス停から本堂へ行くための手段は、徒歩のみ。「厄除立木観世音参道」と刻まれた石標がスタート地点だ。約800段の石段は、なかなかの急勾配でたちまち息が上がるが、瀬田川のせせらぎの音や、木の葉がそよぐ音、鳥のさえずりを聴きながら歩みを進めていくうちに境内が近づいてくる。本堂のある場所にたどり着くまで息を整えながら上るなら30分ほどみておくといい。境内の正面には弘法大師像、左手には本堂が立つ。本堂の厨子には弘法大師が立ち木に刻んだ聖観世音菩薩、余った木で彫ったとされる毘沙門天、廣目天、弘法大師尊像が祀られている。まずは本堂の正面で手をあわせ、「お裏」に回って観音様を拝むのが参拝の順路だ。
厄除けの鐘をひと撞きして奥之院へ
観音様をお参りしたあとは、厄除けの鐘を1人ひと撞き。響く鐘の音に心を寄せ、境内で最も高い場所に立つ奥之院へ。奥之院は、立木山を守護する道了権現(どうりょうごんげん)大菩薩を祀り、本堂と奥之院の両方を参拝することで厄除けのご利益がパワーアップするという。授与品は、御符や御守のほか、ユニークなものでは日常使いできる厄除けの箸やご飯をよそう杓子もある。また、子どもと一緒に参ると観音さまとお手合わせさせてもらえたり(感染防止のため休止中)、子どもには「立木の観音さまの御教え」がいただけることから、子ども連れのお参りも多い。お茶所の下、北に延びる道は1200年の歴史ある古道で、800段の石段が整備されるまで参道の主であった。いにしえの人々に思いを馳せながら古道をゆくのもいい。周辺の観光名所は、瀬田川畔に石山寺、「南郷温泉」や「叶 匠壽庵 寿長生の郷」があり、立木観音とあわせて巡りたい。
スポット詳細
- 住所
- 滋賀県大津市石山南郷町奥山1231 地図
- エリア
- 大津エリア
- 電話番号
- 0775370008
- 時間
- 9:00-16:00
- 休業日
- 無休
- 駐車場
- あり(50台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン