愛知芸術文化センター

アクセス良好な名古屋の中心部・栄駅のすぐそばに立つ

名古屋の繁華街・栄に立地する複合文化施設

多種多様な芸術文化活動を推進するための施設として、1992年(平成4)に開館。12階建ての建物内は、愛知県美術館、愛知県芸術劇場、愛知県文化情報センターの3つの施設から構成されている。愛知県美術館で開催される展覧会や愛知県芸術劇場でのコンサートなどで、イベントの日には多くの人が行き交う芸術文化の一大拠点だ。アートスペース、アートライブラリー、アートプラザからなる愛知県文化情報センターでは、芸術関連資料の閲覧やレンタルが可能。ほかにも、レストランや、喫茶店が点在し、飲食のための利用もできる。

天井が高く自然光が差し込む開放感に満ちた美術館のロビー

五感が満たされる美術館で感性を磨く

2010年(平成22)から3年ごとに国際芸術祭が開催されるなど、アートに力を入れている愛知県。その会場のひとつにもなっているのが、芸術文化センターの10階に位置する「愛知県美術館」だ。20世紀以降の美術を中心とした所蔵作品や木村定三の収集作品を堪能できるコレクション展が楽しめる。加えて、歴史に残る重要な美術動向から新鋭作家の紹介まで、毎回幅広いテーマで開催している企画展などが1年を通して開催されているため、いつ来ても見どころが尽きない。ミュージアムショップでは、展示作品をモチーフにしたグッズを多数販売しており、なかでも美術館が所蔵するクリムトと熊谷守一のオリジナルグッズが人気だという。美術館を利用しない人でも立ち寄れるのがうれしい。

美術館の所蔵作品をモチーフにしたオリジナルグッズなどここでしか手に入らないものも多数ある

ハイレベルなコンサートを鑑賞できる最高級の劇場

「愛知県芸術劇場」は、地下2階から7階にホールやリハーサル室を構える。日本初の多面舞台を有する最大2,480席の大ホールをはじめ、クラシック音楽に最適なコンサートホール、ジャンルにとらわれずさまざまな催しに対応できる小ホールの3つを有し、有名アーティストやオーケストラのコンサートを連日にわたり開催。また、オリジナルの舞台芸術作品を手がける取り組みもしているそうだ。さらに、舞台創作用と音響に優れた音楽用の2つのリハーサル室も完備され、芸術文化をはぐくむ環境が充実している。高品質のサウンドシステムの音響設備や機能を整えた劇場で、プロたちの至極のコンサートを鑑賞してみたい。
芸術に心を満たされたあとは、お腹を満たすのも良いだろう。センター内にはレストランと喫茶店が点在しており、美術館のある10階に位置する「ウルフギャング・パック レストラン&カフェ」は、ハリウッドで行われるアカデミー賞のアフターパーティーの総責任者を務めたことのあるシェフ・ウルフギャングがプロデュース。上品な空間のなかで、個性あふれるカリフォルニア料理を存分に味わえる。また、地下2階アートプラザ内の「アルス」、8階美術館ギャラリー内の「る・るぼ」では、芸術鑑賞後にお茶や軽食を楽しむことができる。

オペラやバレエを上演できる「大ホール」。馬蹄形をした3層のバルコニー席が囲む

国内最大級のパイプオルガンを中央に配す、クラシック音楽に最適な「コンサートホール」

貴重な資料を活用して芸術を学ぶ

「愛知県文化情報センター」には、アートスペース、アートライブラリー、アートプラザがあり、アートスペースは、講演会や展覧会、会議などの用途別に複数の施設を備える。アートライブラリーにはその名のとおり、芸術に関連する書籍や、世界中の雑誌が置かれており、一部の本は貸し出しも可能。さらに、オーディオやビデオコーナーでは、音楽や映像を楽しむこともでき、芸術好きにはたまらないスペースとなっている。資料検索コーナーで簡単に求める資料を探し出すことができるため、初めての人でも安心だ。最後に押さえておきたいセンター内の穴場スポットは、11階にある「展望回廊」だ。中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)とオアシス21を望める夜景は、まるで1つのアート作品のような美しさである。名古屋を訪れたなら、名古屋のシンボルを一度に見ることができるスポットをぜひ訪れてほしい。(※現在18時以降(金曜日は20時以降)は閉鎖中)

アートライブラリーには、美術・音楽をはじめとした、芸術に関する書籍と出会える。美術カタログといった文献資料なども充実している

中部電力MIRAI TOWER、オアシス21、Hisaya-odori Park(久屋大通公園)など名古屋の観光スポットを一望できる「展望回廊」