甲州市勝沼ぶどうの丘

約200銘柄、約2万本のワインがそろう地下ワインカーヴ

クオリティの高いワインだけがそろう専門店

JR勝沼ぶどう郷駅からブドウ畑や民家の間を歩いて15〜20分ほど。甲府盆地、南アルプスを一望できる高台の上にあるのが「甲州市勝沼 ぶどうの丘」だ。総合案内のある建物に入ると、迎えてくれるのはショップにずらりと並ぶ甲州産のワイン。ここでの販売が許されるのは、原則として、甲州市ワイン品質審査会が行う審査に通ったワインのみ。種類が多くて選ぶのに迷ってしまうほどだが、「推奨ぶどうの丘」のシールが貼られたワインなら、どれを選んでも間違いなし！

四季折々の表情を見せる甲府盆地を見下ろす場所にある

一升瓶ワインまで販売しているショップ

ワイン造りの歴史を刻む場所

日本で初めてワインが醸造され、ワイン造り140年の歴史をもつ甲州市勝沼地区。ブドウ栽培に適した気候と土壌に恵まれ、40社を超えるワイナリーが点在する、日本有数のワイン生産地だ。ぶどうの丘は、ワインを紹介する勝沼町(現甲州市)の公営施設としてスタート。その後、4万5000本を貯蔵できる地下カーヴを開設するなど増改築を重ね、甲州産ワインの魅力を発信する総合施設となった。近くには、レンガ積みのトンネルワインカーヴもある。1903年(明治36)開通のトンネルをJRより無償で譲り受け、貯蔵庫にしたもので、近代産業遺産としても注目されている。

年間を通じて14℃に保たれた理想的な貯蔵空間で、貸しカーヴとして一般募集をかけたところ、あっという間に埋まったそう。見学(入り口まで)したい場合は問い合わせを

ソムリエ気分で自由に試飲

ぶどうの丘でのお楽しみは、なんといってもテイスティング。1階の売店で試飲用の特製タートヴァン(昔フランスでワインの利き酒に使用されていた容器 1520円)を購入したら、2室からなる地下のカーヴへ。両脇に据えられた棚が奥深くまで連なり、約200銘柄ものボトルが整然と並ぶ様は圧巻。ここにあるワインを自由に試飲できるのだから、愛好家にはたまらない場所だ。やや高い価格帯のワインの試飲は、1階に設置された電動ワインサーバーで。甲府盆地を見下ろす展望レストランやBBQガーデンもあり、甲州ワインビーフなど地元の食材とワインのマリアージュを楽しめる。

手前にあるのが試飲用の容器として昔から使われてきたタートヴァン

電動ワインサーバーでのテイスティング。グラス1杯100円〜。グラスレンタル200円。ワインの価格によって、注がれる量が変わってくる