宮崎・境海岸(ヒスイ海岸)
ヒスイが打ち上げられるエメラルドグリーンの海岸
ヒスイを拾える珍しい海岸
朝日町の最も東に位置するヒスイ海岸は、幅100m、東西約4kmにわたる海岸。美しい海岸として「日本の渚百選」「快水浴場百選」に選ばれている。国内でヒスイが取れるのは山の中がほとんどだが、ヒスイが打ち上がり、ヒスイを拾える海岸は世界的にも珍しい。この海岸は砂がほとんどなく、ブルーやグリーン、コバルトの小石がそこかしこに見られ、光によってきらきらと輝く。海水までエメラルドグリーンに見えるのは、青緑色のヒスイの原石があるからだとされる。
日本のヒスイ文化の謎を解く
縄文人が愛したとされるヒスイ。日本では、新潟県青梅町や糸魚川市などで、ヒスイの加工工房遺跡が発見され、古代からこの海岸でヒスイの採取、加工が行われていたと考えられていた。しかし、奈良時代以降、ヒスイは加工されなくなり、ヒスイの原産地がどこなのかは、昭和初期までわからなかった。特にヒスイの勾玉の産地は、日本古代史の謎だった。ところが、1964年(昭和39)、この海岸で遊んでいた子どもたちがヒスイのまが玉を見つけたことから発掘調査が始まり、朝日町の「浜山玉つくり遺跡」がヒスイを採取、加工していた場所と立証された。このことにより、日本のヒスイ文化を解き明かす出発点として発掘調査団が宮崎・境海岸一帯を「ヒスイ海岸」と名づけたという。
見つけた石を見分けてもらう
2018年(平成30)、ヒスイ海岸観光交流拠点施設「ヒスイテラス」がオープンした。天空、風、くつろぎの3つのテラスがあり、特に天空テラスからはヒスイ海岸をワイドに見渡すことができる。また、サイクルステーションとしてレンタサイクルや修理のための工具等の貸し出しを行うほか、調理場やシャワールーム、トイレも完備。海水浴、ヒスイ探し、釣り、サイクリング、登山と、朝日町での体験交流のビジターセンターとして活用できる。ヒスイガイドからレクチャーを受けて、見つけてきた石を見分けてもらうこともできる。また、透き通った海で海水浴やウインドサーフィンなどを楽しむことができ、夕方には海に沈む夕陽が空も海も真っ赤に染め、美しいサンセットに心安らぐ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン