真宗大谷派井波別院瑞泉寺

寺院

彫刻の町・井波に建つ、北陸最大の木造大伽藍

1390年(明徳元)、本願寺第5代綽如(しゃくにょ)上人が開創。600有余年の歴史のなかで地元に木造建築と木彫刻の技術を根付かせる役割も担った。信仰の地のおごそかな空気に触れながら、見ほれるような彫刻の数々を鑑賞したい。

八乙女山のふもとに建つ単層入母屋造りの本堂(写真中央)と重層伽藍として造られた太子堂(左) 八乙女山のふもとに建つ単層入母屋造りの本堂(写真中央)と重層伽藍として造られた太子堂(左)

450畳敷きの本堂は京都の本願寺に次ぐ規模

ゆるやかな石畳の坂を上り、城壁のような石垣造りの「大楼壁」をくぐると、それまでのひなびた趣から一転して北陸最大の大伽藍が立ち並ぶ。山門では唐挟間(欄間)に彫られた前川三四郎作の龍の彫刻『雲水一疋龍(うんすいいっぴきりゅう)』が大きく口を開けて拝観者を出迎える。この山門は江戸時代の1785年(天明5)に起工されたが、京都から派遣された棟梁らが3年後、京都本願寺の再建を優先して引き上げたため、地元の井波大工があとを引き継いで完成させている。また、1885年(明治18)に再建された本堂は、間口46m、奥行き43mで堂内は450畳(820平方メートル)あり、まさに壮大。京都の東西両本願寺や奈良の大仏殿などに次ぐ木造寺院として、日本でも有数の規模を誇る。

京都の大工から副棟梁の井波の大工・松井角平恒徳が工事を引き継ぎ、1809年(文化6)に上棟した山門 京都の大工から副棟梁の井波の大工・松井角平恒徳が工事を引き継ぎ、1809年(文化6)に上棟した山門

本堂はイス席で最大500人が参拝できる。阿弥陀如来を本尊として安置し、北陸周辺の布教と信仰の拠点を担ってきた 本堂はイス席で最大500人が参拝できる。阿弥陀如来を本尊として安置し、北陸周辺の布教と信仰の拠点を担ってきた

本堂を荘厳(しょうごん)する正面の欄間は、紫の雲がたなびくなかで天女らが舞う極楽浄土を表したもの。金箔が施され、金色に輝く 本堂を荘厳(しょうごん)する正面の欄間は、紫の雲がたなびくなかで天女らが舞う極楽浄土を表したもの。金箔が施され、金色に輝く

木彫刻の傑作が随所を飾る太子堂

仏教の興隆に尽くした聖徳太子を敬う太子堂は、1918年(大正7)に井波の大工と彫刻師らが、伝承の技を結集して再建した。内陣中央には、後小松天皇から下賜された聖徳太子2歳の木像を安置する。四辺は29m、総面積は840平方メートル、随所に木彫刻の傑作が飾られる井波彫刻の殿堂でもある。井波彫刻は創建時に京都から派遣された彫刻師の技を、地元の宮大工が習ったのが始まりだ。堂が再建された大正時代には興隆期を迎え、寺社彫刻で磨いた技が、井波欄間など木彫刻の発展へつながっている。向拝柱(こうはいばしら)に取り付けられた板「手挟み(たばさみ)」にある立体的な籠彫(かごぼり)法を駆使した彫刻など、名品の数々は見始めると時間を忘れる。

孔雀や山鵲(さんじゃく)など、精緻にして華麗な彫刻が施された欄間。井波彫刻の真髄を堪能できる 孔雀や山鵲(さんじゃく)など、精緻にして華麗な彫刻が施された欄間。井波彫刻の真髄を堪能できる

天皇から下賜された品々を間近に見られる

瑞泉寺は約600年前、後小松天皇に送られた中国からの難解な国書を綽如上人が読み解き、その功績で寺院の建立を認められたのが始まり。境内奥の宝物殿では、創建時から伝わる寺宝などを展示する。なかでも国指定重要文化財の『勧進状』は、創建の経緯を記す貴重な品だ。勧進状は、天皇から授かった「料紙」に書かれている。1390年(明徳元)に越中に戻った上人は、この勧進状をしたためて加賀、能登、越中、越後、信濃、飛騨の6国から浄財を募り、瑞泉寺を建立した。寺は1580年(天正9)と1762年(宝暦12)、1879年(明治12)の3度も火災で焼失したが、その都度再建を果たしている。

宝物殿には国指定重要文化財の『勧進状』が展示されている。ふだんは模写だが、7月の太子伝会では勧進状のほか、太子の御絵伝を見られる 宝物殿には国指定重要文化財の『勧進状』が展示されている。ふだんは模写だが、7月の太子伝会では勧進状のほか、太子の御絵伝を見られる

井波彫刻の源流を示す名作に出合う

瑞泉寺の山門と並ぶ見どころが、桁行約3.7m、梁間約2.5mの唐破風造りの式台門である。門扉に菊の紋章があり、勅使門・菊の門とも呼ばれる。1762年(宝暦12)の大火後、1792年(寛政4)に再建された。棟梁は加賀藩の拝領地大工だった井波の柴田清右衛門が務め、同じく拝領地大工で井波彫刻の元祖とされる田村七左衛門が彫刻を担った。1930年(昭和5)に屋根を柿葺きから銅板葺きへ改修し、2005年(平成17)の大法要に合わせ、屋根を除いて200年前の姿に復元された。扉の両小脇板を飾る『獅子の子落とし』は、わが子を千尋の谷に落として育てる獅子の言い伝えを彫っている。井波彫刻の源流を示す名作だ。立体的で躍動感のある高度な木工技術に圧倒されてみよう。

『獅子の子落とし』は井波彫刻の発祥とされ、瑞泉寺の彫刻は井波の彫刻師らの教材でもある 『獅子の子落とし』は井波彫刻の発祥とされ、瑞泉寺の彫刻は井波の彫刻師らの教材でもある

スポット詳細

住所
富山県南砺市井波3050
電話番号
0763820004
時間
9:00-16:30
休業日
無休(要確認)
料金
[参拝志]一般(高校生以上)500円、団体(20人以上)450円
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
可(PayPay)
Wi-Fi
あり(Nanto_Tourism_Free-WiFi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(パンフレット)
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

最寄り

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