石川県七尾美術館
能登のアートシーンをけん引する美術館で感性を刺激
アートに向き合うための建築物
石川県の「石川県金沢港大野からくり記念館」や「海と渚の博物館」、富山県の「高岡市美術館」「射水市新湊博物館」など、北陸でも多くの施設設計を手がけた建築家・内井昭蔵(うちいしょうぞう)氏(1933-2002年)がデザイン。七尾市中心部西側の丘陵地帯に立地し、連続するドーム型の屋根は、同市の地名由来となった城山に連なる7つの尾根をイメージしており、外壁には能登特産の珪藻土タイルがふんだんに使われている。敷地外側に盛土をして土手を設け、庭に起伏をつけ内部に沈み込むように感じさせる造りは、外界と隔絶し芸術に没頭する空間であることを意味している。
美術館を開館へ導いた「池田コレクション」
同美術館の収蔵品は約800点。その中核をなす「池田コレクション」は、七尾市出身で戦後岐阜県大垣市にて紡績会社を経営し財を築いた実業家、池田文夫氏が生涯をかけて蒐集(しゅうしゅう)した品々だ。氏の没後、125点を七尾市が譲り受けたことが石川県七尾美術館開設の契機になった。その後の追加寄附により「池田コレクション」は現在289点。岐阜県美濃地方の志野や織部、石川県の九谷焼といった焼物を中心に、日本画や彫刻などジャンルや年代も多岐にわたるバラエティ豊かな作品がそろい、池田氏の芸術に対する理解と愛着が感じられる。
長谷川等伯作品は期間限定
作品が展示されるのはおもに、エントランスと同フロアにある第1展示室と階下の第2展示室。ともに1か月をめどに作品の入れ替えられるため常設展示という概念はなく、どの空間で何を鑑賞できるかは訪れたときのお楽しみ。「池田コレクション」については、常時10点は鑑賞できるよう配慮されている。一方、七尾が生まれ故郷で黎明期の作品を中心に収蔵する安土桃山時代の画家、長谷川等伯の作品展示は期間限定。常設展示も行っていないため、必ず事前に確認してから出かけたい。ハイビジョンコーナーでは長谷川等伯の作品を年代ごとに収録した番組をいつでも見ることができ、展示のタイミングを逃した場合でもその世界観に触れられる。
20年以上続く毎年恒例の展覧会
石川県七尾美術館では、一年を通してさまざまな企画展を開催している。春先の「長谷川等伯展」「現代美術展七尾展」、秋の「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」はいずれも20年以上続く美術館の代名詞的な定番シリーズで、毎年心待ちにしている人も多い。さらに、「池田コレクション展」「所蔵品展」なども定期的に行っており、いつ訪れても作品との新たな出会いをもたらしてくれる。同じく芸術作品である建物や庭とともにじっくり鑑賞したい美術館だ。
スポット詳細
- 住所
- 石川県七尾市小丸山台1-1 地図
- エリア
- 七尾エリア
- 電話番号
- 0767531500
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
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月(祝の場合は開館)、祝の翌日(土日除く)、展示替え期間、年末年始
※展覧会によっては会期中無休 - 料金
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【入館料】
[一般]800円以内
[大学生]350円以内
[高校生以下]無料
※展覧会により異なる - 駐車場
- あり(62台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い、auPAY、ALIPAY)
- Wi-Fi
- あり(NANABI-Free)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- のんびりと美術鑑賞
- 大人の入館料350円。小さな美術館で相応。七尾出身の長谷川等伯の展示は常設ではなく、ビデオだけ鑑賞。少し残念。桃山時代を代表する焼物として、織部焼と唐津焼の展示をしていた。期間毎にテーマ変わるそう。和倉温泉の寄り道にのんびり鑑賞するのもあり。
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- 長谷川等伯展
- 七尾市小丸山台にあります、何せモニュメントが素晴らしかった七尾市県立の美術館があるとは知りませんでした展示品はどれも素晴らしいがやはり規模が小さく見栄えしなかった。
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- 善戦している。と、想う
- 和倉温泉の近くに有る、小さな美術館。エントランスが洒落ている。長谷川等伯の出生地だが、等伯作品の収蔵品は、それほど多くなく、けれども数年前東京国立博物館からオリジナルを借りてきて、大規模な企画展をやるなど、善戦している。と、想う。絵画よりも、常設の工芸品の方が魅力的に感じた。
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