呼鳥門
長い時をかけ、波と風が削り出した洞穴に感嘆
越前海岸にぴったり沿うように走る国道305号線。越前岬から北に1.7km、越前町の北端に近い国道海側に、同海岸のなかで最も驚かされるスポット「呼鳥門」がある。日本海になだれ込むような形で岩が迫り出し、その中央がまるでくり抜かれたようにぽっかり開いている。人為的に造ったものでなく、波と風による、まさに大自然のなせる技。全体がアーチ状になっており、自然の造形美を見て取れる。トンネルのようにも感じるが、かつてはここに国道が通っていたという。国道では全国唯一の天然トンネルとして知られていた。2002年(平成14)の国道の付け替えによって現在は通り抜けできなくなったものの、遊歩道が整備され、一帯は公園となっている。洞穴の最大高は約15m、最大幅は約30m。遊歩道を進んで間近で見上げると、その大きさを実感できる。ちなみに呼鳥門という名称は、1958年(昭和33)に当時の福井県知事が「渡り鳥を呼ぶ門」の意を込めて名付けたそうだ。運がよければ、ここを飛び抜ける鳥の姿を見ることができる。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン