丸池様・牛渡川
原始林に囲まれたエメラルドグリーンの神秘的な池
心ときめく神秘の池
山形県遊佐町荒川に位置する丸池様は、道の駅「鳥海ふらっと」から車に乗って5分ほどで行くことができる。サケの採捕場である箕輪鮭孵化場(みのわさけふかじょう)の前が駐車場だ。牛渡川(うしわたりがわ)の流れに沿って川をさかのぼり箕輪鮭孵化場の裏手に回れば丸池様(まるいけさま)がある。池の前にたたずめば静寂に包まれた神聖な空間はまるで時が止まったかのよう。ひっそりとたたずむ池はエメラルドグリーンに輝く。また池の周りには遊佐町の天然記念物となる樹木が生い茂る。原始林に囲まれた池は神秘的なたたずまいで心が奪われる美しさだ。
時間や季節で表情を変える池は自然の芸術品
鳥海山の湧き水のみで満たされた池は直径約20m、水深約3.5mと深い。水の透明度が高いため、太陽の差し込む光の加減によって色が変わる。つまり季節や天候によっても池の色が変化し、周りの木立を背景に四季折々の表情を楽しむことができる。池のほとりには、御神体となる「丸池神社」が祀られており、海上安全や交通安全、子孫繫栄などの御利益があるとされている。この神社は鳥海山大物忌(おおものいみ)神社の境外末社にあたる。古くから地域住民の信仰の対象とされてきた丸池様は、親しみと尊敬の念を込めて「様」をつけて呼ばれており、2008年(平成20)には国史跡に指定されている。
山の伏流水がつくり出す美しき川
駐車場から降りてすぐに見える、澄んだ川は牛渡川といい、鳥海山から流れ出た溶岩の側面を沿って流れる清流である。「里の名水やまがた百選」にも選ばれた川の美しさは必見だ。風のない日は、ひときわ透明さを増す。川の中にゆらゆらとなびくのは清流にしか生えないとされている水草の一種、バイカモ(梅花藻)である。6月下旬にバイカモの花が美しく咲き、見た人を幸せな気分にしてくれるだろう。川の流れに沿ってなびくバイカモと清流の瀬音を聞きながら、散策してみよう。
鳥海温泉を拠点によくばり旅
丸池様を訪ねるなら、宿泊は車で約10分の鳥海温泉 遊楽里(ゆらり)が便利。鳥海温泉 遊楽里から車で5分、1400年以上の歴史をもつ鳥海山大物忌(おおものいみ)神社吹浦口ノ宮や車で3分ほどの日本海に面した22体の石像群がある十六羅漢岩(じゅうろくらかんいわ)、車で18分のところには鳥海山の伏流水が山腹から湧き出る胴腹滝(どうはらのたき)など見どころが多い。遊佐町で1日を使い歴史的な神社や大自然、街並み散策を楽しむのも良い。また車で20分ほどの酒田市へドライブし潮風を感じる港町の歴史や風情を味わうのもおすすめだ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン