国立歴史民俗博物館

博物館/科学館

太古の昔から現代まで日本人の暮らしをたどる博物館

江戸時代に東の要の藩として徳川譜代の大名が配された佐倉藩。印旛沼の南側の小高い丘の上、かつて佐倉藩の城があった場所には現在、日本人の暮らしの歴史をたどる国立博物館が建っている。

展示室への入り口。日本人の暮らしをたどる歴史の旅が始まる} 展示室への入り口。日本人の暮らしをたどる歴史の旅が始まる

歴史の流れが体感できるわかりやすい展示

歴史と聞くと、華々しい戦乱の場面や天下を治めた有名人物の活躍を思い浮かべてしまうが、何千年も続く日本列島の歴史には、歴史書や教科書には記載されない普通の人々の暮らしがあった。国立歴史民俗博物館(略して「れきはく」)は、歴史上のヒーローではなく、市井の人々の生活にスポットを当てた博物館だ。第1~6まである展示室は、先史・古代、中世、近世、民俗、近代(2023年7月より閉室中)、現代に分かれていて、模型やジオラマ、そしてマルチメディアを効果的に使って、視覚的に歴史を体感できるような展示になっており、歴史にあまり興味がない人でも十分に楽しめるような工夫がそこかしこに感じられる。過去の出来事は変わらないが、研究によってその出来事の見方や歴史的な位置づけは変化する。自分が習った歴史と、今世の中で知られている歴史がどう違うのか、そんなことを考えながら展示を見るのも楽しい。

「れきはく」の建物は横に広いだけでなく、重層構造にもなっている} 「れきはく」の建物は横に広いだけでなく、重層構造にもなっている

先史時代から戦国の世までをたどる第1、第2展示室

ナウマンゾウの巨大な模型から第1展示室が始まる。その先にあるのは今にも動き出しそうな旧石器文化における人々の暮らしのジオラマ。当時の生活ぶりの一端を垣間見ることができる、見るだけでわかる説明が不要な展示だ。ここから現代に向かって長い日本人の歴史をたどっていく。教科書で見た「銅鐸」がこんなに大きかったこと、土器にこんなにたくさんの種類があったことなど、次々に新しい発見がある。歴史の授業ではあまり時間が割かれないことが多い先史や古代だからか新鮮な驚きがある。第2展示室は平安から安土桃山時代にかけての展示。歴史の授業ではかなりの時間を割く時代だが、ここでは文化と人々の生活を中心に展示されている。季節により平安貴族の服装を変えるなど、マニアックな展示替えを行っており、リピーターはニヤリとするところ。

蒸し料理を作る親子} 蒸し料理を作る親子

江戸時代と日本人のアイデンティを考察する第3、第4展示室

昔から時代をたどって現在にいたるのが「れきはく」の展示の大きな流れだが、第4展示室はちょっと脇道にそれる。ただ今の日本人のアイデンティティは、長く平和な時代が続いた江戸時代にその基礎ができたことを考えると、江戸時代の人々の暮らしの次に、日本人の民俗の展示があるのは、そのあとの近代・現代の歴史を見るための準備にはちょうど良いかもしれない。第3展示室では、江戸橋界隈の街並みを再現した巨大な模型が圧巻。建物だけでなく、通りを行き交う人々の様子などで、活気に満ちた商都江戸の様子が手に取るようにわかる。第4展示室は人々の生業と生活習慣や文化をテーマにしており、歴史というより、今の私たちの暮らしに直接つながる民俗的視点による日本人の考察。といっても難しいものではなく、お祭りや生活用具、仕事道具など、多様で具体的な展示により人々の暮らしを浮き彫りにする。

巨大な江戸橋のジオラマ。小さな人形も一体一体精巧に造られている。} 巨大な江戸橋のジオラマ。小さな人形も一体一体精巧に造られている。

近現代の日本の姿を見て今の生活を考える第5、第6展示室

第6展示室はいよいよ少し前の日本。大きなテーマは戦争だ。ただ政治的主張はなく、あくまで市井の目線で戦争が人々にどんな影響を与えたか、終戦後に暮らしがどうなったかをたどっていく。最後は昭和の高度経済成長期の生活。この頃の時代となると、ある程度の年齢の人は、懐かしい体験として展示を眺められるだろう。古代から現代まで「歴史をたどる」ことをまさに体感できる、何度来ても楽しめそうな博物館だ。
なお、第5展示室「近代」は、展示のリニューアル工事のため2023年7月より、しばらくの間閉室となる。

昭和の住宅を再現した展示。懐かしいと感じる人もいるだろう} 昭和の住宅を再現した展示。懐かしいと感じる人もいるだろう

「れきはく」ならではのお土産なら、こちらの埴輪のレプリカがおすすめ} 「れきはく」ならではのお土産なら、こちらの埴輪のレプリカがおすすめ

スポット詳細

住所
千葉県佐倉市城内町117 map map 地図
電話番号
05055418600
時間
[3-9月]9:30-17:00(最終入館16:30)
[10-2月]9:30-16:30(最終入館16:00)
休業日
月(休日の場合は翌日)、年末年始(12/27-1/4)
※臨時開館、臨時休館等ありますので、最新情報はホームページをご確認ください。
料金
【入館料】
[大人]600円
[大学生]250円
[高校生以下]無料
※企画展示は別料金
駐車場
あり(250台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
120分以上
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい
備考
※電話番号はハローダイヤルに繋がります。

情報提供: ナビタイムジャパン

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弱虫ペダルRIDE.4で、小野田坂道が鳴子章吉に飴をもらって別れるシーンに登場する。

※ナビタイム調べ

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