習志野市谷津バラ園

庭園美も楽しむことができる歴史あるバラ園

800種類、7500株の世界各国のバラを展示するバラ園。歴史のある古い品種を大事に育てており、園内はテーマ別に展示が行われているので、目的の品種のバラも見つけやすい。公園西側の大パーゴラと南側のバラのアーチのエリアは一段と高くなっており、眺望も楽しむことができる。

大パーゴラからは園全体を俯瞰して見ることができる

谷津バラ園の開業は1957年(昭和32)で、谷津遊園バラ園としてオープンした。谷津遊園の閉園とともに閉じていた期間もあったが、1988年(昭和63)からは習志野市の経営となり再オープン、現在にいたっている。1万2600平方メートルの園内はテーマ分けされており、東側のエリアには皇室・王室コーナーや谷津遊園バラ園を設計した世界的なバラの育種家鈴木省三コーナー、古い品種を集めたコレクションコーナーがまとまっている。また入り口すぐ左手には「香りの庭」と名づけられた、バラの香りを楽しむ花壇もあり、6種類に分類されるバラの香りを実際に体験することができる。

日本の皇室や各国王室メンバーにちなんだバラが展示されている

モナコのレーニエ三世大公の即位50周年記念に捧げられた「ジュビレドゥプリンスドゥモナコ」

バラに興味があり、特定の品種を見たいという場合は、入場口左手のエリアを重点的に見たい。貴重な古い時代の品種が今も大事に育てられている。特にお目当てはないなら、右側の大パーゴラ方向に進み、反時計回りに巡るといいだろう。大パーゴラからバラの大アーチまでのエリアは高くなっているので、バラ園全体を見渡すことができ、全景の写真を撮るにも適したアングルを見つけられるからだ。高低差のある作りだが、スロープが設けられているので、車いすでの見学も可能だ。雨上がりの翌朝がバラも元気で、シズル感たっぷりの写真を撮ることができるので、写真撮影が目的なら朝の早めの時間に訪問することをおすすめする。

バラの大アーチにはベンチも置かれているので、ひと休みしながらバラを観賞することもできる

「香りの庭」のすぐ隣に、ベンチがある写真映えのする花壇が作られている

オールド・ローズを大事に育てている谷津バラ園だが、バラ以外の珍しい植物もある。南半球の初夏に桜のような見事な開花ぶりを見せる「ジャカランダ」や、オーストラリアで発見された恐竜時代から生き続けている「ジュラシックツリー」、中国雲南地方の森に自生する、花弁を付けない「ハンカチノキ」などを、青バラコーナーのエリアで見ることができる。

2億年前から同じ姿で生き続けているジュラシックツリー