旧上岡小学校
映画やドラマのロケ地としても利用される、旧上岡小学校
国の登録有形文化財である学校
旧上岡小学校は茨城県久慈郡大子町大字上岡にあった公立小学校である。常磐自動車道那珂ICより60分、常陸大子駅より徒歩30分とアクセスが特によいわけではない。しかし、非常にノスタルジックなたたずまいが印象的で、茨城県に行った際にはぜひ観光したいスポットだ。同校は1879年(明治12)に創立され、1911年(明治44)に現在の場所に移転した。そして1941年(昭和16)に上岡国民小学校、1947年(昭和22)に上岡小学校となった。創立当初の全校生徒は51名だったが、1960年(昭和35)には最盛期を迎え278名の児童数となる。しかし、その後次第に児童数が減少したことで、ついに2001年(平成13)3月に閉校した。旧上岡小学校は茨城県内の小学校校舎としては2番目に古く、現地保存されている校舎としては県内最古のものだ。一部が改装されているものの、ほとんどが当時の面影を残したままである。2014年(平成26)には旧上岡小学校の第一棟、第二棟、第三棟が国の登録有形文化財に登録された。
歴史がそのまま残っている
旧上岡小学校の建物はすべて鉄板葺きの木造平屋で、1895年(明治28)に発行された『学校建築図説明及設計大要』に示された内容に沿った構成となっており、現存する明治時代の学校でも非常に珍しい構造だ。旧上岡小学校は大きく3棟に分かれている。教室がメインの第一棟、講堂(体育館)のある第二棟、給食室のあった第三棟だ。教室には当時の時間割や給食当番、図工や習字の作品などが閉校当時のまま保存してある。これは、上岡小跡地保存の会がしっかりと維持・管理しているおかげである。上岡小跡地保存の会は旧上岡小学校に関わった人たちが立ち上げたもので、土・日曜、祝日の一般公開日も保存の会が管理を行っている。もともとは旧上岡小学校に通っていた人たちが、閉校を機に2分割されることから保存の会は発足した。そのおかげで旧上岡小学校は2001年(平成13)から変わらない姿で、そのまま保存されているのである。第一棟と第二棟の間にある絵画は、当時の校長自らが生徒の顔を描いたもので、その表情から当時の様子がうかがえる。
多くの人に愛されている
第二棟や第三棟にも当時の面影がそのまま残っている。音楽室には今では見ることのなくなった音楽家の肖像画や、体育館には当時の児童たちの作品が展示してあった。「あれは自分が作ったものだったんだ」と案内してくれた保存の会の会長は話した。閉校後はその風情あふれるたたずまいから、NHKの朝ドラや映画などさまざまな映像作品のロケ地として積極的に活用されている。その際には地元の人たちもエキストラとして参加しているそう。校舎の一部にはロケ地となった映画やドラマなどのポスターが飾ってあり、それを見るのも楽しい。また、当時の給食室があった場所には、日渡食堂というレストランが開設されている。楽しみなのがその食堂の雰囲気だ。食堂といってもおしゃれな雰囲気のカフェのような雰囲気もある日渡食堂で人気の席が、小学校の机と椅子をそのまま利用した席だ。9つの席のうち1組しかないので、よほどラッキーでない限りその席に座ることはできない。「日渡食堂」は、現在休業中だが、2023年11月中旬頃に営業を再開予定。(詳細はお問い合わせください。)
スポット詳細
- 住所
- 茨城県久慈郡大子町上岡957-3 地図
- エリア
- 県北部エリア
- 電話番号
- 0295721138
- 時間
- 9:00-16:00
- 休業日
- 月-金(祝日の場合は開校)、年末年始(臨時休校の場合あり)
- 料金
- [入館料]無料
- 駐車場
- あり(30台)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 備考
-
※上記に表記の電話番号は大子町観光商工課に繋がります。
[平日問い合わせ]0295-72-1138(大子町観光商工課8:30-17:15)
[土日祝問い合わせ]0295-72-0285(大子町観光協会8:30-17:15)
情報提供: ナビタイムジャパン