大洗サンビーチ海水浴場

北関東最大級の広さを誇る遠浅の砂浜ビーチ

北関東最大級の広さを誇る海水浴場。大洗海岸の南部に位置し、白い砂浜が続く遠浅のビーチで、環境省が制定した「快水浴場百選(かいすいよくじょうひゃくせん)」にも選ばれている。

第2サンビーチ。海岸中心部に位置する「パトロールセンター」から北が第1サンビーチ、南が第2サンビーチ

視界をさえぎるものがなく、果てしなく続く水平線と白い砂浜。全長1.3kmにわたる白い砂浜は繊細でやわらかく、波打ち際の足跡を穏やかな波がやさしくさらっていく。大人の腰辺りの水深が続く遠浅の海なので、子どもも安心して楽しめるファミリービーチである。7月中旬から1か月ほどの間の海水浴場開設期間中には、ライフセーバーが常駐し、海の家や売店、貸しボートや貸しパラソル屋が並び、多くの海水浴客で賑わう。収容台数5000台の専用駐車場と、無料の更衣室・シャワー・トイレが完備されているので、ここで準備を済ませて海遊びへでかけよう。砂浜までは少し距離があるので、荷物はコンパクトにまとめたほうがいい。駐車場から海岸に直結する道を歩き、津波避難施設(通称ビーチセンター)を右手に目指して進む。常設のビーチバレーコートが見えてきたら砂浜まではあと少し。ライフセーバーの常駐するパトロールセンター脇を抜けると、左手に第1サンビーチ右手に第2サンビーチが広がっている。海水浴シーズンの入客数は県下一を誇るが、砂浜がとてつもなく広いので混雑感はまったくない。ビーチの清掃もとても行き届いており、ゴミもほとんど落ちていない。「快水浴場百選」にも選出されたきれいな海で、気持ちよく海水浴をしよう。

駐車場内に、海水浴期間中のみ無料で使える更衣室、トイレ、シャワーがある

駐車場からビーチへ直結する道。駐車場は土・日曜、祝日有料・海水浴期間は平日も有料だが、24時間開放されており追加料金なしでいつでも車を出し入れできる

大洗サンビーチは、訪れる誰もが安心して楽しく遊べる海水浴場「ユニバーサルビーチ」として全国的に知られている。大洗サーフ・ライフセービング・クラブがその活動の中心となり、車椅子用の幅の広い車椅子専用通路、更衣室・シャワー・トイレ等の専用施設を設置、海水浴期間中には水陸両用でそのまま海に入れる特殊車いす(ランディーズ)やライフジャケットの貸し出しを行っている。身障者専用の駐車場も常設され、身体障害者手帳を提示すれば無料で駐車することができる。大洗サンビーチは、全6か所のパトロールタワーからライフセーバーが子どもたちを見守り、障害のある方やお年寄りも家族と一緒に海で安全に自由に快適に楽しめる、日本初のバリアフリービーチなのである。

大洗ライフセービングクラブのライフセーバー本部であるパトロールセンター

第1サンビーチ側。1と書いてあるのがライフセーバーの常駐するパトロールタワー

大洗は、多彩なアクティビティを楽しめるビーチリゾート。夏の海水浴はもちろん、サーフィンなどのマリンスポーツも楽しめる。隣接する大洗港のフェリー乗り場に毎日昼過ぎに入港する「さんふらわあ号」のある海水浴風景も大洗サンビーチならではの風物詩である。遠浅の海は天然のハマグリなどの潮干狩りの名所。ただし「潮干狩り場」として運営しているわけではないので、節度をもってルールを守りながら楽しく遊ぼう。海水浴期間限定のBBQエリアもあるので、潮風に吹かれながら海鮮BBQを楽しむのもおつである。砂浜から少し内陸寄りには無料で使える専用のビーチバレーエリアがあるので、海岸で遊ぶ小さな子どもに気兼ねすることなく、本気のビーチバレーを思いきり楽しむことができる。写真を撮るのが好きな人は、浜辺が海水で鏡のように反射して最高に写真映えする「リフレクションビーチ」となる瞬間があるので、上手に使って思い出作りを楽しもう。

10面のコートがある常設のビーチバレーエリア。奥の建物は津波避難施設(通称ビーチセンター)

視界をさえぎるものがなく、果てしなく広がる太平洋と空

首都圏から日帰り観光も楽しめる大洗サンビーチ周辺は、海水浴シーズンだけでなく通年楽しめる魅力的な観光スポットの宝庫。海水浴場から見える近さの「大洗マリンタワー」の展望台に登り、サンビーチや大洗の町を見渡してみよう。2階には大洗が舞台となっているアニメ『ガールズ&パンツァー』をモチーフとした、公認のカフェがある。ここから「聖地巡礼」で大洗の名所巡りをしてみては。タワーの足元の「大洗シーサイドステーション」はアウトレットモールになっている。日本最大級の水族館「アクアワールド茨城県大洗水族館」は絶対はずせない観光スポット。小腹がすいたら「大洗海鮮市場」や「かねふくめんたいパーク大洗」でひと休み。海鮮魚港が近いので、新鮮な海の幸には困らない。いくつもの温泉施設が点在する海岸沿いの「大洗温泉」で旅の疲れを癒やし、獲れたての海の幸でお腹を満たし、心も体もリラックスしよう。都会の喧騒から離れてのんびりと過ごし、リゾート気分で大いに満喫しよう。

海岸側から見た内陸部。中央に大洗港に停泊中のフェリー「さんふらわあ号」。右端は大洗マリンタワーとショッピング街