七ツ洞公園
映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地にも使用されたイギリス式庭園
季節ごとにいろいろな種類の草花が咲き乱れる
公園の形は南北に縦長に延びており、両端それぞれに駐車場と公園への入り口がある。今回は南側から散策することにした。公園に一歩足を踏み入れるとそこは別世界で、すぐに丸い屋根の白いパビリオンが出迎えてくれる。まるで外国にいると錯覚しそうな雰囲気だ。ダムの見える大きな池を横目に散策路をしばらく進んで行くと、最初の見どころである「秘密の花苑」にたどり着いた。ここは、レンガと生垣に囲まれた円形に形づくられた庭園で、ジャーマンアイリス、イングリッシュローズ、ノウゼンカズラなど、季節ごとに彩り豊かな美しい花が咲き乱れる。このようにたくさんの草花を植え込んだ庭園様式は19世紀以降に英国で流行したスタイルで「コテージガーデン」といい、日本では珍しい存在だ。なお、「秘密の花苑」の利用時間は8時30分から17時(11月から2月の間は16時)と、公園と違って限られているので気をつけよう。
公園の名前の由来となった横穴群
「秘密の花苑」を抜けると、今度は背の高い木々に囲まれた「森林庭園」にさしかかる。木洩れ陽が美しい空間でしばし森林浴を楽しもう。近くには子どもの遊べる遊具や開けた芝生の広場があり、トイレも完備されているので、家族連れのピクニックにもってこいだ。庭園の奥まで行くには、ここからダムCがある水辺へと進んでみよう。池のほとりでは鴨の群れが休んでおり、時折水音を立てながら池のなかを優雅に泳いでいる。ダムCとダムDの間の池のほとりには古墳時代の遺跡「権現山横穴群」が残っており、ふだんは池の中に隠れているが、水位の低いときは見ることができる。横穴は現在5つ存在しているがかつては7つあったとされ、そのことが「七ツ洞公園」の名前の由来となっている。
映画のロケ地巡りも楽しめる
七ツ洞公園のもう1つの見どころといえば、古代ローマの浴場をテーマにしたコメディ漫画を原作とする2012年(平成24)の映画、『テルマエ・ロマエ』のロケ地だ。公園内には映画に登場したスポットがいくつかあり、たとえば先述の「秘密の花苑」は主人公がデートするシーンに使われている。公園の北端にある井戸は、ヒロインがタイムスリップする場面で使用された。『テルマエ・ロマエ』好きなら撮影スポット巡りを楽しめるだろう。豊かな緑のなかにイギリス式の造形物が点在している庭園は、歩いてて見飽きない。ゆっくり歩いても2時間程度で一周できる広さなので、ほどよい散策にもってこいだ。ただし、階段や段差が多いので歩きやすい格好で訪れよう。常磐自動車道那珂ICから約10分でアクセスできる。
スポット詳細
- 住所
- 茨城県水戸市下国井町2243 地図
- エリア
- 水戸・笠間エリア
- 電話番号
- 0292329214
- 時間
-
[秘密の花苑]8:30-17:00
[秘密の花苑(11月-2月)]8:30-16:00 - 休業日
- 年中無休
- 料金
- 無料
- 駐車場
- あり(265台)
- クレジットカード
- 不可
- 備考
- [水戸市役所公園緑地課]029-232-9214
情報提供: ナビタイムジャパン