古庄藍染處
「現代の名工」が営む工場で、自分だけの特別な藍染めを
江戸時代から受け継がれる製法を守る藍染工場
JR徳島駅から車で約7分。車で国道318号線を西へ走らせて佐古(さこ)七番町へ。北へ入って住宅街を抜けていくと、やがて田宮川(たみやがわ)へとぶつかる道に出る。佐蔵矢橋(さくらやばし)の手前にあるのが古庄染工場だ。年季の入った大きな煙突のある建物は、独特の存在感を放っている。古庄染工場の特徴は、徳島産の天然藍による「すくも」を使用し、木灰の上澄みや石灰、糖蜜など、自然界の材料のみで藍液を作る「天然灰汁(あく)発酵建て」によって、江戸時代から受け継がれる製法で藍染めを行っている点である。かつて藍染めで隆盛を誇った徳島だが、今は県庁所在地である徳島市でも、実際に見学や体験ができる場所は数えるほどしかない。土産物としても人気を集める藍染製品だが、自分の手で神秘的な濃淡を生み出していく体験には、ほかにはない特別な喜びがある。
「現代の名工」の仕事場で本物の藍染体験を
古庄染工場の現当主は「紺屋(こうや)古庄六代目」を名乗る古庄紀治(としはる)氏。失われた絹の藍染めを復活させ、1998年(平成10)には厚生労働省より「卓越した技能者(現代の名工)」として表彰された名職人である。2018年(平成30)には「阿波藍の注染(ちゅうせん)」技法の職人として徳島県無形文化財保持者に選定。藍染文化の維持・継承や後進教育で黄綬褒章を授与されるなど、藍染めの第一人者として高く評価されている。ここではさまざまな藍染製品の依頼ができるほか、紀治氏と娘の美智子氏による指導のもと、自分自身で藍染めを体験することが可能だ。ハンカチ(小:1000円・大:1500円)をはじめ、手ぬぐい(2000円)やタオル(2500円)が用意されているほか、Tシャツなどの持ち込みもできる(25円/g~)。体験そのものは60分から90分程度だが、その後にはアク抜きや乾燥などの工程があるため、当日に持ち帰ることはできない。職人たちの手でしっかり仕上げられたものが、後日「美しい旅の思い出」として届けられる仕組みになっている。
雰囲気のある工場と注染浴衣の型紙も見学できる
古庄染工場のもう1つの魅力は、工場見学を受け付けている点である。ふだんなかなか入ることのできない職人の作業場は、初めて目にするものも多く、テンションが上がる。所狭しと置かれた道具や設備などは、一見して用途がわからないものばかり。古庄さん親子の手が空いているときに質問すれば答えてもらえるが、自分たちで想像してみるのもおもしろい。また「阿波藍の注染」という技法で知られる古庄染工場には、本藍染めによる注染浴衣の注文も多く、工場内に伝統柄の型紙や図案なども置かれている。驚くほど繊細な線で描かれ、ていねいに彫られた型紙は、ものづくりが好きな人ならば、ずっと眺めていられるだろう。一年のうち繁忙期となるのは、夏に求められる浴衣の注文が相次ぐ6月と7月。藍染めの体験と見学をゆっくり行いたい場合は、それ以外の時期がおすすめとなる。本物の職人のもとで自分だけの逸品を作ってみてほしい。きっと藍染めのよさに魅了されるはずだ。
スポット詳細
- 住所
- 徳島県徳島市佐古七番町9-12 地図
- エリア
- 徳島市周辺エリア
- 電話番号
- 0886223028
- 時間
- 10:30-12:30/13:30-15:00
- 休業日
- 日祝
- 料金
- [見学料]無料
- 駐車場
- あり(2台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- ハラル対応
- あり(染め液にアルコールは使っていません)
- 平均予算
- 【昼】1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 60-120分
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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