祖谷渓

渓谷

「日本三大秘境」の名に納得。断崖絶壁が生んだ渓谷美

吉野川水系の一級河川である祖谷川流域のうち、特に高低差の激しい祖谷地方の渓谷を「祖谷渓」と呼ぶ。V字型に深く切れ込んだ谷が続く絶景は、まさに秘境ともいうべき大自然の美しさに満ちており、多くの観光ポイントがある。

白と緑のくっきりとしたコントラストが印象的な祖谷渓} 白と緑のくっきりとしたコントラストが印象的な祖谷渓

約20㎞にわたってV字型の深く切れ込んだ谷が続く

徳島県三好市の東祖谷(いや)、美馬市の木屋平(こやだいら)、那賀(なか)郡の那賀町木沢(きさわ)との間に位置する標高1955mの剣山(つるぎさん)。この西日本第2の高峰に水源を発する祖谷川は、険しい四国山地を流れ、やがて吉野川へと合流する。岐阜県の白川郷(しらかわごう)、宮崎県の椎葉(しいば)村と並んで「日本三大秘境」の祖谷地域に広がる祖谷渓は、断崖絶壁によりV字型に深く切れ込んだ谷が約20㎞にわたって続く点が特徴だ。基本的に移動手段は車しかない。山肌に沿って造られた道路は道幅の狭いカーブが多いので、運転にはくれぐれも注意を。うっそうと生い茂った木々で太陽の光がさえぎられ、昼間でもヘッドライトを点灯したほうが良い区間も少なくない。道中には商店やコンビニエンスストアはないため、出発前に飲み物や軽食などを準備しておくと安心だ。

険しい山々が連なってできた祖谷渓は剣山国定公園の一部} 険しい山々が連なってできた祖谷渓は剣山国定公園の一部

険しい山道の途中に次々と現れる観光スポット

県道32号(山城東祖谷山線)を、ひたすら祖谷渓に沿って走っていくと、見えてくるのが祖谷渓展望台だ。公衆トイレのある駐車場に車を停めてひと息入れておこう。階段を上ると休憩所を備えた展望台があり、周囲にはそびえる山々、眼下には祖谷川を見下ろすことができる。ここから3㎞ほど進んだ「七曲(ななまがり)」と呼ばれるカーブの外側に設置されているのが「祖谷渓小便小僧」だ。かつて、地元の子どもや街道工事作業員、旅人が岩の上から度胸試しとして放尿したことにちなんで設置されたと伝えられている。さらにここから約3㎞のところが、通称「ひの字渓谷」を望むビューポイントである。大きく蛇行する祖谷渓が「ひ」の形に見えることから、いつしかそう呼ばれるようになったという。

祖谷渓展望台の休憩所。運転の疲れを癒やすにはぴったり} 祖谷渓展望台の休憩所。運転の疲れを癒やすにはぴったり

「祖谷渓小便小僧」は徳島県出身の彫刻家、河崎良行(かわさきりょうこう)が制作} 「祖谷渓小便小僧」は徳島県出身の彫刻家、河崎良行(かわさきりょうこう)が制作

「ひの字渓谷」は「にし阿波お勧めビューポイント100選」に選定} 「ひの字渓谷」は「にし阿波お勧めビューポイント100選」に選定

「祖谷のかずら橋」からは河原に降りられる

「ひの字渓谷」から約6㎞ほど南下すると「祖谷のかずら橋」がある。約6tのシラクチカズラで編まれた大きな吊り橋は、国の重要有形民俗文化財に指定されており、3年に一度のペースで架け替えが行われる貴重なもの。ぜひ立ち寄っておきたい観光スポットのひとつだ。高低差の激しい場所が目立ち、遠くから眺めることの多い祖谷渓だが、ここでは河原まで降りることができる。ほかにも、祖谷渓キャンプ村の下流域などは、穏やかな水をたたえた淵(ふち)が多く、透明感あふれるエメラルドグリーンの渓谷美を楽しむことができるだろう。春から夏は新緑が、秋から冬にかけては燃えるような紅葉を堪能できる祖谷渓。移動に時間はかかるが、わざわざ足を運ぶ価値のある絶景が待っている。

「祖谷のかずら橋」は祖谷渓屈指の観光スポット} 「祖谷のかずら橋」は祖谷渓屈指の観光スポット

河原まで降りた場合はくれぐれも足元に注意しよう} 河原まで降りた場合はくれぐれも足元に注意しよう

スポット詳細

住所
徳島県三好市池田町松尾-西祖谷山村 map map 地図
駐車場
なし
備考
※ピンは「祖谷渓 展望台」の位置を指しています

情報提供: ナビタイムジャパン

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