大山祇神社

神社

しまなみ海道の大三島に鎮座する、由緒ある日本総鎮守の神社

全国に1万社余りある山祇(やまづみ)神社と三島神社の総本社で、日本建国の神・大山積神を祀る神社。愛媛県内最古の神社で、本殿および拝殿は重要文化財。全国の国宝、国の重要文化財の武具類の8割が境内の宝物館に保存展示されている。

御神木である樹齢2600年の大楠が参拝客を出迎える。} 御神木である樹齢2600年の大楠が参拝客を出迎える。

景勝の地・大三島の西側に鎮座する、日本の総氏神

愛媛県今治市から広島県尾道市までを10本の橋で結ぶしまなみ海道は、近年では「サイクリストの聖地」と評されており、その風光明媚な景色を求めて国内外から多くの観光客が訪れている。大三島はしまなみ海道のおよそ中心に位置しており、今治側からは3つ目の島にあたる。その大三島の西側宮浦に位置する大山祇神社は、しまなみ海道・大三島ICから西へ約4km進んだ場所に鎮座している。御祭神は大山積神(おおやまづみのかみ)で、天照大神の兄神にあたる。また、天孫・瓊々杵尊(ににぎのみこと)の皇妃として迎えられた木花開耶姫(このはなさくやひめ)の父でもあり、皇室第一の外戚でもある。天皇家の系譜はここから始まるため、このような偉大な神を祀る神社として、平安時代より日本全体の総氏神「日本総鎮守」という称号を与えられた格式高い神社だ。

二の鳥居の扁額には「日本総鎮守 大山積大明神」と書かれている} 二の鳥居の扁額には「日本総鎮守 大山積大明神」と書かれている

二ノ鳥居をくぐると、その先に現れる壮大な総門

一礼してから二の鳥居をくぐると、正面には壮大な二層の総檜造りの総門が見えてくる。1322年(元亨2)に焼失したが、室町時代の古図をもとにして2010年(平成22)に再建された。総門の左手前には「延喜式内社 伊豫国一宮 大山祇神社」と書かれた石の社号標が立っている。一の宮とは、飛鳥時代から明治時代まで日本に置かれていた68の国それぞれが誇る、最も格式のある神社の称号で、伊予国(現・愛媛県)では大山祇神社のみが一の宮にあたる。当時は、その国の国主が着任したときに、最初にお詣りする神社だったといわれている。

総門は、現上皇陛下の御在位20年を記念して再建されたもの} 総門は、現上皇陛下の御在位20年を記念して再建されたもの

総門をくぐってまっすぐ歩くと、見上げるほど大きな樹齢2600年の「大楠」が出迎えてくれる。これは「小千命(おちのみこと)御手植の楠」と呼ばれる御神木で、大三島に大山積神を勧請した祭神の子孫・小千命によって植えられたと伝えられている。境内には、これ以外にも大小100本ものクスノキが群生しており、そのうち38本が国の天然記念物に指定されている。

御神木「小千命御手植の楠」は、高さが20m、幹の太さが11mもある} 御神木「小千命御手植の楠」は、高さが20m、幹の太さが11mもある

国の重要文化財に指定されている拝殿と本殿

御神木に手をあわせたあと、神門をくぐり抜けると、いよいよ拝殿と本殿が姿を現す。回廊に囲まれた拝殿と本殿は室町時代に建てられたもので、ともに国の重要文化財に指定されており、格式の高い神社で用いられる屋根桧皮葺(やねひわだぶき)を採用しているのが特徴。拝殿の奥に立つ本殿内には立ち入ることはできないが、拝殿越しに斜めから見ることができる。

大山祇神社の拝殿は、1953年(昭和28)に国の文化財に指定された} 大山祇神社の拝殿は、1953年(昭和28)に国の文化財に指定された

朱色の本殿は、木造の山間社流れ造り(さんげんしゃながれづくり)} 朱色の本殿は、木造の山間社流れ造り(さんげんしゃながれづくり)

拝殿でのお参りが終わったら、すぐ右手にある神符所で御朱印や御守りを授かりに立ち寄ってみよう。授与品をいただくことで、大山祇神社のご神徳である「諸願成就」にあやかることができるかも。

神符所では御朱印や御守りのほかに、御朱印帳や御札なども置かれている} 神符所では御朱印や御守りのほかに、御朱印帳や御札なども置かれている

全国の国宝、重要文化財の武具類の8割を見学できる宝物館

授与品を授かったあとで、ぜひ立ち寄ってほしいのが宝物館だ。宝物館とは国宝館、紫陽殿、海事博物館の3館の総称で、全国の国宝、国の重要文化財の武具類の8割が保存展示されている。大山祇神社は古くから全国の武将たちからの信仰もあつく、多くの武具類が奉納されていた。なかでも源頼朝や源義経が奉納した国宝の鎧や、斉明天皇が奉納した国宝の禽獣葡萄鏡(きんじゅうぶどうきょう)などは大変貴重なので、大山祇神社へ参拝した際にはぜひ一緒に巡ってみてほしい。

宝物館には国宝8点、重要文化財682点が収蔵展示されており、日本一の武具館として知られる} 宝物館には国宝8点、重要文化財682点が収蔵展示されており、日本一の武具館として知られる

スポット詳細

住所
愛媛県今治市大三島町宮浦3327 map map 地図
電話番号
0897820032
時間
[神社開門]早朝(不定時)-17:00
[御朱印]9:00-16:50
[御祈祷]9:30-16:00
[宝物館]8:30-17:00(入館16:30まで)
休業日
無休
料金
【宝物館・大三島海事博物館(葉山丸記念館)共通拝観料】
[大人]1,000円
[高校・大学生]800円
[小・中学生]400円
駐車場
なし
※近隣駐車場をご利用ください
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
60-120分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 日本総鎮守☆
    5.0 投稿日 : 2023.04.11
    瀬戸内海クルーズ、ガンツウに乗船して、早朝参拝に訪れました^^朝の澄んだ空気の中、神の島と言われる、大三島に鎮座する由緒ある神社をお参りでき、うれしかったです。(我が家の氏神様も大山祇が御祭神ですので、ご縁があります)山の神でもあり、海の神でもあるそうですが、酒樽がたくさん並べられており、お酒の神様でもあるとか。同行した母の実家が酒屋だったので、呼ばれたかも。境内にある樹齢2600年の...
  • 樹齢2600年の楠木と共に 瀬戸内の水運 渡航を護る神社
    5.0 投稿日 : 2022.10.03
    楠に囲まれた歴史ある立派な神社。昔 瀬戸内が海運で栄えた頃から信仰されていたのだろう。昔は船で島に行ったのだろうが 現在は橋を渡りついで参拝できる
  • 樹齢2600年
    4.0 投稿日 : 2022.08.13
    全国にある山祇神社の総本社です。主祭神の大山祇神は「三島大明神」とも称されます。こちらの神社から勧請したとする三島神社は四国を中心に新潟県や北海道まで分布するとの事です。境内中央にそびえる御神木は、神武天皇御東征前に植えられたとされ、樹齢は2600年あまりとされています。

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アクセス

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