入船山記念館

博物館/科学館

軍港として栄えた呉の歴史を学ぶのに最適のエリア

旧呉鎮守府司令長官官舎(国の重要文化財)、歴史民俗資料館(近世文書館)などがあるエリアを総称して「入船山記念館」と呼ぶ。自然林が残り、歴史に触れながら散策を楽しめるエリアだ。

旧呉鎮守府司令長官官舎の公的な利用をされた洋館部} 旧呉鎮守府司令長官官舎の公的な利用をされた洋館部

復原された旧呉鎮守府司令長官官舎

呉市の中心部にある小高い入船山は、明治時代に旧呉鎮守府司令長官官舎が置かれた。1966年(昭和41)にこの官舎を含む一帯は呉市へ譲渡され、市史跡となり、翌年に公園として整備された。旧呉鎮守府司令長官官舎は1991年(平成3)から5年かけて、当時の姿へ復原され、一般公開が始まった。木造平屋建てで、東側の洋館部と、西側の和館部からなる。洋館部の外観は、柱や梁を外部に露出した英国風のハーフティンバー様式。屋根は宮城県・雄勝産の天然スレートの魚鱗葺き。玄関ドアにはステンドグラスがはめ込まれ、壁や格天井には金唐紙(きんからかみ)が使われている。1979年(昭和54)に司令長官官舎などの資料を展示する郷土館、1986年(昭和61)には金唐紙などのコレクションを展示する歴史民俗資料館が開館している。

洋館部の屋内は落ち着いた調度類が置かれ、壁には金唐紙が使われている} 洋館部の屋内は落ち着いた調度類が置かれ、壁には金唐紙が使われている

旧呉鎮守府司令長官官舎の私的に利用された和館部の室内} 旧呉鎮守府司令長官官舎の私的に利用された和館部の室内

貴重な建築物が点在する

旧呉鎮守府司令長官官舎のほか、「旧東郷家住宅離れ」(国の登録有形文化財)、「旧呉海軍工廠塔時計」(呉市有形文化財)、「旧高烏砲台火薬庫」(国の登録有形文化財)という移築された軍事関係施設は、「日本遺産鎮守府横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~(呉市、神奈川県横須賀市、長崎県佐世保市、京都府舞鶴市)」の構成文化財になっている貴重なもの。平屋建て瓦葺きの木造「旧東郷家住宅離れ」は、日露戦争時の連合艦隊司令長官・東郷平八郎が1890年(明治23)から約1年7か月、住んでいた離れを移築、復元したもの。「旧呉海軍工廠塔時計」は、1921年(大正10)6月、旧呉海軍工廠造機部屋上に設置され、終戦まで時を刻んできた。電動親子式衝動時計としては国産で最も古いもののひとつだ。1日4回流れるメロディーは、毎年小中学生が作曲したものだという。「旧高烏砲台火薬庫」は、1902年(明治35)に陸軍の建設した高烏砲台跡から移築復元した。総石造りの火薬庫は全国的にも珍しいという。

総石造りの「旧高烏砲台火薬庫」} 総石造りの「旧高烏砲台火薬庫」

彫刻が点在する美術館通りも歩こう

入船山記念館を訪れたら、すぐ近くの呉市立美術館もぜひ立ち寄りたい。外観は、日本瓦寄棟の屋根と珍しいレンガ色の六角タイルを張り詰めて周囲の自然林と見事に調和している。ブールデルの彫刻『弓をひくヘラクレス』やルノワールの油絵『麦わら帽子の少女』、北大路魯山人の陶芸作品などを収蔵。年3回の所蔵品展と数回の特別展を開催している。美術館入り口へ向かうゆるやかな並木道は、赤レンガを敷き、18点の彫刻が点在する「美術館通り」として整備され、「日本の道100選」にも選ばれている。

高さ約10mの「旧呉海軍工廠塔時計」} 高さ約10mの「旧呉海軍工廠塔時計」

「旧東郷家住宅離れ」も日本遺産の構成文化財} 「旧東郷家住宅離れ」も日本遺産の構成文化財

珍しい六角形のレンガが外壁に使われた呉市立美術館} 珍しい六角形のレンガが外壁に使われた呉市立美術館

スポット詳細

住所
広島県呉市幸町4-6 map map 地図
エリア
呉エリア
電話番号
0823211037
時間
9:00-17:00(最終入館16:30)
休業日
火(祝の場合は翌日)、年末年始(12/29-1/3)
料金
[観覧料]一般250円、高校生150円、小中学生100円
[団体]一般200円、高校生120円、小中学生80円
駐車場
あり(入船山公園駐車場122台、1時間100円)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 折角行くのであれば、しっかり前もって調べた方が良いかと思います。入館の際のパンフレットなどは、情報が非常に少なく、職員も無知です。現在は、平日に行くと、全く無言のまま、回ることになるでしょう。と
    1.0 投稿日 : 2023.05.15
    静かです。亀山神社が、昔し鎮座していた場所です。来場者が少なく、ゆっくり見ることが出来ます。職員は入船山の事をあまり知らないようで、説明看板も少なく、残念です。食事などをすることはできません。お茶の販売機は有ります。夏、冬は、冷暖房の設備がない為、服装に気お付けて下さい。
  • 洋館と和室
    4.0 投稿日 : 2022.12.07
    屋根部分の上からの写真を見て、興味を持ちました。再建や解体、修復がされて現在の姿と呉の冊子に書いてありました。金唐紙の洋室は、モダンでおしゃれな感じです。逆に、和室部分は、普通な感じがしました。
  • よく保存されています
    5.0 投稿日 : 2020.10.04
    美術館通りの坂を登った先の左側に入口がありました。門から2番目の建物(左側)が入場券の販売をしている場所でした。JAFの会員証で割引になりました。最初に入場券売り場の建物の2Fを見学して、その後、坂の上にある呉鎮守府司令長官官舎がありました。官舎は明治の貴賓館のような建物で和室と洋室がありよく保存されていました。

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アクセス

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