白水阿弥陀堂
極楽浄土を思わせる庭園に囲まれた、県内唯一の国宝建造物
こけら葺きの屋根をもつ、平安時代の仏堂
世界遺産にも登録された岩手県平泉の中尊寺。これを造営した藤原清衡の娘(異説あり)と伝わる徳姫は、嫁ぎ先の岩城で願成寺を建立した。そして夫の国守岩城則道亡きあと、1160年(永暦元)に供養のために建てたのが白水阿弥陀堂である。1952年(昭和27)国宝に指定されたお堂は、徳姫の故郷にある中尊寺の金色堂をほうふつとさせる姿で、屋根の曲線が印象的。現存する数少ない平安時代の阿弥陀堂であり、浄土庭園も兼ね備えているのが非常に珍しい。内部の本尊背後の来迎壁板表裏の額縁や長押(なげし)、天井などに文様や文様の跡がわずかに残るのみで、堂内周囲に描かれた極楽浄土の壁画はほとんどが剥落している。
お堂に奉安されている文化財
堂内には阿弥陀三尊(国指定重要文化財)、持国・多聞天立像(国指定重要文化財)の計5体の像が奉安され、法華経版木などの文化財も所蔵している。本尊の阿弥陀如来は寄木造の漆箔で、バックの飛天のレリーフと九重の蓮華座に座る姿は平安時代の典型的なもの。脇侍として控えるのが勢至菩薩(せいしぼさつ)と観音菩薩。持国天立像と多聞天立像も寄木造で、仏を尊んでお守りする姿である。2011年(平成23)3月の東日本大震災の際、阿弥陀如来像と持国天立像にヒビが入ったが、京都で修復され、翌年7月の阿弥陀堂再開の際に公開された。
現世で極楽浄土の庭園を歩く
阿弥陀堂は極楽浄土をイメージした「浄土庭園」の中にあり、庭園は国の史跡にも指定されている。極楽浄土には七宝の池があり「八功徳水(はっくどくすい)」の水をたたえハスや草木の花が咲く世界と伝えられるが、これを庭園として再現している。お堂は山に囲まれ、これを借景として山々をハスの花にたとえて作庭されている。最も浄土らしく見えるのがハスの花が咲き誇る7月中旬から8月下旬にかけて。ハスは古代ハスでやさしいピンク色の大輪の花が特徴だ。庭園は四季の自然も美しく、特に春のヤマザクラ、10月下旬から11月上旬の紅葉の季節にはライトアップされ、市の天然記念物である大イチョウの黄葉とともに見ごたえがある。
スポット詳細
- 住所
- 福島県いわき市内郷白水町広畑221 地図
- エリア
- いわきエリア
- 電話番号
- 0246267008
- 時間
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[4-10月]8:30-16:00(最終受付15:45)
[11-3月]8:30-15:30(最終受付15:15) - 休業日
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毎年変動があるため、公式HPをご参照ください。
公式HP(http://shiramizu-amidado.org/access.html) - 料金
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【拝観料】
[大人]500円
[小人(小学生)]300円 - 駐車場
- あり(80台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり(英語のパンフレット)
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン