秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)
東北三大祭り「秋田竿燈まつり」の妙技に挑戦できる体験型展示
秋田市の伝統芸能と祭りを網羅した展示
江戸時代、東北二大街道のひとつ「羽州街道」沿いに佐竹20万石の城下町を商工業で支えた町人町があった。JR秋田駅から徒歩で15分、秋田道秋田中央ICから車に乗って20分ほどで到着する「外町(とまち)」だ。江戸から明治の町家・酒蔵・赤れんがの洋館などが残された、歴史散策エリアとして近年注目されている。この一角に建つ秋田市民俗芸能伝承館は、国の重要無形民俗文化財である竿燈まつりを筆頭に、秋田の伝統芸能や民俗行事を後世に伝える展示施設として1992年(平成4)にオープン。1階展示ホールでは竿燈・土崎神明社祭の曳山行事のパネル・梵天などを常設展示。2階と3階の展示室では、秋田の民俗芸能について等身大の人形やパネルでわかりやすく展示している。
竿燈の演技を実際に体験できるコーナー
入り口で入場料を払って館内に入ると、3階まで吹き抜けの展示ホールが見えてくる。展示ホールには実際に「竿燈まつり」で使われる、迫力十分の竿燈がずらりと並んでいて壮観だ。展示されている竿燈の大きさは大若・中若・小若・幼若の4種類。最も大きい大若の長さは12m、町紋が描かれた46個の提灯の重さと合わせて、総重量はなんと約50kgにも及ぶという。本番ではこれを身体の1点で支えてバランスを取り、次々に技を繰り出して技の妙を競い合う。技は平手・額・肩・ながし・腰の5種類で、さらに竹を継ぎ足して高さ15mに達する竿燈も現れるそうだ。実際に竿燈に挑戦できる体験もあるのでぜひチャレンジしてほしい。
地域に根ざした伝統的な実物の展示が多数
1階展示ホールには、竿燈のほかに、秋田県固有の神事である梵天祭に使われる実物の梵天や、ユネスコ無形文化遺産にも登録された「土崎神明社祭の曳山行事」に関するパネルが展示されている。2階展示室には「秋田万歳(まんざい)」「黒川番楽(くろかわばんがく)」「山谷番楽(やまやばんがく)」など、郷土の暮らしに根ざした民俗芸能の世界を、本物の衣装を着た等身大の人形や展示パネルなどで紹介している。3階展示室には和太鼓が設置されており、竿燈まつりで演奏されるお囃子の体験ができ、お祭り気分を味わえる。
江戸後期の町家建築「旧金子家住宅」を鑑賞
民俗芸能伝承館のすぐ隣には、江戸時代後期の雪国秋田の町家の建築様式を色濃く残した旧金子家住宅がある。金子家は江戸時代後期に質屋・古着商を営み、明治初期に呉服や太物(綿織物・麻織物)などの卸商を創業、1975年(昭和50)までこの店で商いを続けた。昭和初期の店先の様子が再現された店や、1886年(明治19)の大火にも耐え抜いた幕末建造の土蔵が見学できる。注目してほしいのが、屋根の上に水瓶がおかれた独特の外観だ。戦前の秋田市内ではよく見られた光景らしく、ドイツの世界的な建築家ブルーノ・タウトはこの水瓶に興味を示し、自身の著書で世界に紹介している。
スポット詳細
- 住所
- 秋田県秋田市大町1-3-30 地図
- エリア
- 秋田中央・男鹿半島エリア
- 電話番号
- 0188667091
- 時間
- 9:30-16:30
- 休業日
- 年末年始(12/29-1/3)
- 料金
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[入館料]100円
[赤れんが郷土館との共通券]260円
※高校生以下無料 - 駐車場
- あり(7台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、PayPay、楽天ペイ、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY)
- Wi-Fi
- あり(AkitaCity Wi-Fi)
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(車椅子貸出し可 ※最大2台まで 、多目的トイレは車椅子対応)
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 秋田の竿燈を紹介する吹き抜けの展示ホールが見どころです
- 秋田の竿燈を中心にした吹き抜けの展示ホールがあります。実物の竿燈は見上げるような高さがあり、やはり祭を見たい気持ちになります。また、チャレンジコーナーがあり、扱いやすいサイズの竿燈で、体験が可能です。基本的に民族行事や芸能の伝承、後継者の育成のための練習の場なので、派手さはありませんが、竿燈を知りたい、体験したいとの思いを満たしてくれる唯一の施設なので、興味がある方、訪ねてみてください。
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- 伝統芸能は過疎化でだんだん少なくなっていくようですね。
- ”秋田市民俗芸能伝承館”別名で”ねぶり流し館”とも呼ばれています。民俗芸能伝承館は、竿燈をはじめとする郷土の民俗行事や芸能の保存伝承のため、秋田市立赤れんが郷土館の分館として平成4年に開館したそうです。竿燈の起源は、全国的に行われてきた「眠り流し」(夏季の睡魔を払い流す行事)のひとつで、笹竹に灯籠や短冊を付けて練り歩き川に流した「七夕行事」とお盆に精霊を迎えるための「高灯籠の風習」が結びつき...
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- 竿燈の迫力を知り、ちょっとだけ体験できます。
- 竿燈の展示や動画でねぶり流しの迫力を感じることができます。また、小さめの竿燈を体験することができます。小学生が最初に練習する物のようですが貴重な体験になりました。
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