黒部峡谷トロッコ電車

トロッコ電車に揺られて絶景ビューの旅

日本一の深さを誇るV字峡谷を走るトロッコ電車。トンネルを抜けるたびに雄大な景色が目の前を過ぎていく。まさに大自然のテーマパークである黒部峡谷を体全体で感じてみたい。

黒部川沿いをガタゴト揺られながら進んでいく

トロッコ電車には、窓なしのオープンタイプ、窓ありのリラックス車両の2タイプがある。気温が低い時に乗車するなら、防寒着を持っていくか、窓ありの車両を利用したい。各駅を出発する際は、職員さんが手を振って見送ってくれるのが少しうれしい。車内放送に耳を澄ませば、富山県出身の女優・室井滋さんが沿線の見どころを紹介している。宇奈月駅を出発して柳橋駅付近で見えてくるのが「新柳河原発電所」だ。中世ヨーロッパの古城を模して造られた発電所で、その建築美に感心する。

エメラルドグリーンのうなづき湖に古城が映える

うなづき湖に架かる湖面橋

黒薙(くろなぎ)駅からしばらくすると、沿線で最も高く険しい高さ60mの谷に架かる後曳橋(あとびきばし)に。目もくらむ高さに、つい下をのぞき込みたくなる。さらに進むと、右手に200mの高さでそそり立つ「ねずみ返しの岩壁」があり、猫に追われたネズミが登れなかったという大岩壁だ。鐘釣駅の手前には、黒部峡谷随一の紅葉の名所である錦繍関(きんしゅうかん)が眺められ、夏の深緑も美しさが際立っている。

次々と絶景が現れるので見逃せない

トロッコ電車では、黒薙駅、鐘釣駅、欅平駅の3駅で下車が可能だ。ひと息つこうと鐘釣駅に降りてみる。黒部川のすぐ横に湧く、鐘釣河原の露天風呂方向へと向かうと、黒部万年雪展望台が見えてくる。対岸の百貫山に降った雪が堆積し、夏でもとけずに残っている。河原までは片道約15分なので、次の電車の時刻を考えて行動したい。また、鐘釣駅には、木製のぐい呑みが付く「幻の瀧」(1170円、同駅限定)が販売されている。なお道路状況により、河原露天風呂へいけないことがあるので、事前に黒部渓谷鉄道のホームページで状況を確認しておきたい。

中央部分に万年雪が残るが、近年は温暖化の影響か、10月に入るととけてしまうことも

オーク樽で熟成させることで、ウイスキーのような味わいに

1時間20分ほどの電車旅で、終点の欅平駅に到着。ここからは2つのルートに分かれる。左に行くと特別名勝・特別天然記念物の猿飛峡へ。川幅が狭く、猿が飛び越えたことからその名がついたという。今回は右へと向かう。まず見えてくるのが奥鐘橋。高さ34mからの眺めに心ひかれる。橋を渡ると、岩壁が大きく口を開き、人を飲み込むように見える「人喰岩」という歩道へ。その迫力に圧倒されるだろう。ちょっと足を延ばすなら、名剣温泉旅館で食事と温泉を楽しみたい。トレッキングするなら片道60分の祖母谷温泉がおすすめ。熱湯が湧き出す祖母谷地獄は、一帯の硫黄のにおいが強いので、安全には十分気をつけたい。こちらの景勝地も状況によって行けないことがあるので注意したい。

飲み込まれそうなほど、岩壁が迫ってくる

左の祖母谷川はとても澄んでいる。右の祖母谷地獄には間違っても手を入れないほうがいい

スポット詳細

住所: 富山県黒部市黒部峡谷口11 地図
エリア: 黒部・朝日エリア
電話番号: 0765621011
時間: 始発8:17-終発14:56
休業日: 無休
[冬季運休]12月-4月中旬(積雪状況により変動あり)
料金: 【宇奈月駅-欅平駅(往復)】
[おとな]3,960円
[こども]1,980円

【宇奈月駅-鐘釣駅(往復)】
[おとな]2,820円
[こども]1,420円
駐車場: あり(350台)
クレジットカード: 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、Diners Club、駅窓口売店で利用可)
電子マネー/スマートフォン決済: 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、PayPay、d払い、auPAY)
Wi-Fi: あり(toyama FreeWi-Fi)
コンセント口: なし
喫煙: 可(指定喫煙場所)
滞在目安時間: 120分以上
車椅子での入店: 可
乳幼児の入店: 可