九十九湾
大小の入り江が織りなす波穏やかな日本百景
樹木が生い茂った蓬莱島が浮かぶ
のと里山空港から約50分、特急バスに揺られてたどり着く九十九湾は、能登の海の魅力をめいっぱい満喫できるエリアだ。大小さまざまな入り江からなるリアス式海岸で、東西1km、南北1.5kmの範囲に収まる小さな湾でありながら、海岸線の総延長は13kmにも及ぶ。九十九湾の地名は、まさにこの幾重にも入り組んだ地形から名づけられたものだ。そして、湾内を見渡した際に真っ先に目に飛び込んでくるのが、全体をこんもりと覆うように、スダジイや松などがうっそうと生い茂る蓬莱島である。仙人が住むとされる「蓬莱」の名のとおり、神秘的な雰囲気もまとっている。潮風に吹かれながらゆったりと眺めていたい光景が広がっており、「日本百景」のひとつにも数えられている。
ぐるり遊覧船で湾内をクルーズ
透き通った波が打ち寄せる九十九湾を見てまわるには、遊覧船がおすすめだ。海の生態などを楽しく学べる「のと海洋ふれあいセンター」と町の新たな観光拠点「イカの駅つくモール」から遊覧船が出航しており、船上から絶景を眺めたり、湾内を泳ぐ魚を見つけたりすることができる。海岸線を歩く探勝歩道も整備され、エビやカニなど磯の生きものたちを観察しながら湾内をゆったりと散策できる。また、九十九湾はマリンレジャーも盛ん。ボードの上に乗ってまわるSUPやシーカヤック、シュノーケリングなどを楽しむことができる。
イカの町ならではのグルメとモニュメント
「イカの駅つくモール」は、九十九湾沿岸で今いちばんの注目スポットだ。同施設近くにある小木港は、函館港(北海道)や八戸港(青森)と並ぶイカの三大漁港といわれており、全国屈指のスルメイカ漁獲高を誇る。品質を損なわないために獲れたてのイカを船上で急速冷凍する「船凍イカ」は、全国的なブランドとなっている。つくモールではそんなイカの町ならではの多彩なお土産品がそろい、館内のレストランでは船凍イカ丼やイカ尽くしの御膳などが味わえる。さらに、全長13mの巨大なスルメイカのモニュメント「イカキング」が屋外に展示されており、子どもたちに大人気だ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン