那谷寺
「奇岩遊仙境」など名勝に彩られた、1300年の歴史を誇る古刹
白山や自然そのものへの信仰心を感じる境内
阿吽(あうん)の仁王像が見守る山門をくぐると、木々に囲まれた参道が境内奥へと延びている。杉並木は加賀藩前田家3代利常が植樹したもの。葉の擦れる音や鳥のさえずりに耳を澄まして、おごそかな雰囲気のなかをゆっくり歩いてみよう。那谷寺の伽藍(がらん)は自然に溶け込むように配置されており、自然こそ神仏であるという白山への信仰心が伝わってくる。国の重要文化財であり、大悲閣(だいひかく)と呼ばれる本殿は岩山の斜面を利用した懸崖造りで、本殿から岩壁の洞窟に入ることができる。そして、洞窟を一巡することを「いわや胎内くぐり」という。洞窟を母親の胎内ととらえ、生まれ変わったり出直したりできるとされている。
松尾芭蕉も一句を詠んだ絶景
那谷寺には名勝指定されている景観があり、境内に設けられている展望台からぜひ楽しんでみよう。楓月(ふうげつ)橋を渡って境内に設けられている展望台を上ると、「奇岩遊仙境」を一望できる。所どころに岩窟の穿(うが)たれた奇岩霊石がそそり立つ様は、寺の教えである自然智(じねんち)を象徴した景色で、自然の力と神秘を感じさせる。奇岩の中腹には稲荷社が祀られ、朱色の鳥居が鮮やかだ。俳人・松尾芭蕉が「奥の細道」の途上に訪れ、「石山の石より白し秋の風」と、奇岩遊仙境の魅力を詠んでいる。
国指定の重要文化財と名勝を同時に観賞
那谷寺には国指定重要文化財の書院、国指定名勝の書院庭園・茶室が集まった特別拝観エリアがあり、ここにも立ち寄ってみたい。那谷寺は室町時代末期の戦乱で伽藍が焼失したが、1637年(寛永14)に加賀藩前田家3代・利常によって再建された。書院は利常みずからが指揮をとり、最も早く完成したと伝わる。一方、書院庭園は茶道遠州流の祖である茶人・小堀遠州の指導に従い、加賀藩の作庭奉行・分部卜斉(わけべぼくさい)が築いたとされる。一面が苔に覆われ、静寂のなかで木々が凛として立つ奥ゆかしい雰囲気に、心洗われる。
650年ぶりの再建を果たした金堂華王殿
御朱印やお守りを求める場合は、十一面千手観音像、白山曼荼羅(まんだら)などを安置している金堂華王(けおう)殿へ。1990年(平成2)に、南北朝の戦火で消失以来650年ぶりに再建された、那谷寺で最も新しい建物だ。お守りのほか、オリジナルの御朱印帳もここで販売されている。那谷寺の御朱印帳は種類が豊富で、刺繍が施されたタイプや伝統工芸の漆塗りの技法を生かした品などさまざま。また、季節の草花柄を配した特別御朱印も発行されている。御朱印集めが好きな人には、旅の記念を得られる、うれしい場所だ。
スポット詳細
- 住所
- 石川県小松市那谷町ユ122 地図
- エリア
- 白山・小松エリア
- 電話番号
- 0761652111
- 時間
- 9:15-16:00
- 休業日
- 年中無休
- 料金
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【拝観料】
[大人]600円
[小学生]300円
[幼児]無料
[障がい者]300円(手帳提示必須)
※特別拝観別途200円 - 駐車場
- あり(200台)
- クレジットカード
- 可(VISA)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(小松市公衆無線LAN)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 日本人の方も是非行ってみましょう。
- 超穴場スポットです。是非行ってみてください。とても素晴らしいお寺ですが、日本人より外国人の方の方が多かったようです。
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- 重要文化財と見事な苔が特徴です!
- 「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で1つ星の認定を受けており、境内には国の指定名勝で山水画のような「奇岩遊仙境」をはじめ、「本堂」、「三重塔」、「護摩堂」、「鐘楼」、「書院」および「庫裡」といった重要文化財があり、見ごたえがあります。また、参道には見事な苔が育ちより歴史観を深めてくれます。とても良かったです。お勧めです!
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- 紅葉綺麗です
- 小松市那谷町にあります、松尾芭蕉の奥の細道で有名な那谷寺紅葉の名所でイロハモミジ、ヤマモミジ、はうちかえでなどが赤々と燃えて美しい景観が楽しめます、石川県一番の紅葉だと思います。
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