矢田寺
矢田山に舎利光を見た天武天皇が建立した寺
矢田山に光を見た大海人皇子がお礼に建立した矢田寺
約1300年前、のちの天武(てんむ)天皇である大海人皇子(おおあまのみこ)が、不思議な光である舎利光(しゃりこう)を見たと伝わる矢田山。壬申の乱の戦勝祈願のため矢田山に登った大海人皇子は、弘文(こうぶん)天皇率いる朝廷軍を破り、勝利を収めたという。即位後、679年(天武天皇8)に智通僧正(ちつうそうじょう)に命じ、建立したのが矢田寺である。当時は、七堂伽藍四十八坊という巨大な寺院だったが、現在は大門坊、念仏院、北僧坊、南僧坊という4つの塔頭寺院を残すのみ。前川真澄(まえかわしんちょう)山主によれば、「高野山と比叡山を結んだ線のちょうど中央にあるのが矢田寺。さらに東に直角の方向に伊勢神宮があるので、まさにここはパワースポット」だという。弘法大師空海が高野山を開山、伝教大師(でんぎょうだいし)最澄が比叡山を開山したのが1200年前。いずれも矢田山より100年も後に開山されたことを考えると、この位置関係には不思議な力を感じずにはいられない。
お地蔵様発祥の地でアジサイを愛でる
平安時代前期に満米(まんまい)上人が仏師に祀ったという木造地蔵菩薩立像が矢田寺の本尊。日本最古の延命地蔵菩薩は「矢田のお地蔵さん」と親しまれ、以来この地は地蔵信仰の中心地となった。矢田寺のアジサイは1965年(昭和40)頃から植え始めたそう。アジサイの花の色はいろいろに変わっていくので、仏教の「諸行無常」の教えを伝えるものとされる。「あじさい寺」といえば、矢田寺を思い浮かべる人も多く、初夏の花の時期には多くの人が訪れる。5月中旬に咲き始め、9月頃に咲く品種もあり、「回遊式あじさい大庭園」では、さまざまな種類のアジサイを楽しむことができる。おすすめは梅雨の頃。雨に濡れたお地蔵様と青が際立つアジサイのコントラストは見事だ。
矢田寺八十八ケ所霊場と工夫をこらした切り絵御朱印
大正時代に開かれた矢田寺八十八ケ所霊場では、倒木や雑草で歩きにくくなっていたところを矢田寺へんろみち保存会が整備を進め、四国霊場の各お寺の本尊と弘法大師を石仏で表したものを巡拝することができる。1周すると1時間30分から2時間程度のコースなので、ゆっくり景色を見ながら歩いてみるのがおすすめだ。また、4つの塔頭では、それぞれ工夫を凝らした御朱印を書いてもらえる。特に矢田寺念仏院(ねんぶついん)のアジサイの切り絵にお地蔵様のイラストを描いた「切り絵御朱印」は大人気。SNSで数多く紹介されたこともあり、念仏院には御朱印を求める人が殺到したそう。2023年(令和5)のアジサイの頃には、新たに考案したものを授与したいと考えているという。ちなみに、矢田寺本堂はアジサイの時期のみ、地蔵菩薩立像はじめ、十一面観音立像、試みの地蔵尊などの特別拝観を行っている。開催日程については公式サイトを確認してほしい。
スポット詳細
- 住所
- 奈良県大和郡山市矢田町3506 地図
- エリア
- 斑鳩・大和郡山エリア
- 電話番号
- 0743531445
- 時間
- 8:30-17:00
- 休業日
- 無休
- 料金
-
【入山料(5月下旬-7月上旬)】
[大人]500円
[小学生]200円 - 駐車場
- あり(500台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可(一部不可あり)
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可(大型動物は不可)
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
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