葛城市相撲館 「けはや座」

博物館/科学館

本場所と同じサイズの土俵で力士気分を味わえる博物館

「相撲の開祖といわれている當麻蹶速(たいまのけはや)を多くの人に知ってもらいたい」という目的で1990年(平成2)にオープンした葛城市相撲館「けはや座」。本場所と同じサイズの土俵があるかなりレアなスポットだ。

「けはや座」の前にある写真撮影スポット。背景の写真はエディオンアリーナ大阪・三月場所のものだ} 「けはや座」の前にある写真撮影スポット。背景の写真はエディオンアリーナ大阪・三月場所のものだ

葛城市が相撲発祥の地といわれる理由

相撲の起源は『日本書紀』に記されている垂仁(すいにん)天皇の命による、當麻蹶速と野見宿禰(のみのすくね)の天覧相撲といわれている。大和の国の當麻蹶速は、たいそうな怪力の持ち主で、ふだんから「天下に自分に並ぶ力持ちはいない」と豪語していたそう。その話を聞いた天皇が、出雲国から野見宿禰を呼び寄せて2人は戦うことになった。対決は7月7日に行われ、野見宿禰が勝ち、當麻蹶速は命を落としてしまう。しかし、地元の人々は以前と変わらず、當麻蹶速を里の誇りとして讃え続けたという。「けはや座」の前には、供養塔「當麻蹶速塚」がある。横には1990年(平成2)に建てられた「當麻蹶速之碑」があり、「勝者必ずしも優ならず時には勝機や時運に恵まれず敗者となることもある。勝者に拍手をおくるのはよい、だが敗者にも一掬(いっきく)の涙をそそぐべきではないか」と刻まれており、當麻蹶速がいかに英雄として愛される存在だったかがわかる。この石碑に刻まれた言葉を見るために、わざわざ足を運ぶ人もいるという。

開館30周年記念に発刊された図録『葛城市相撲館けはや座』300円。表紙は、當麻蹶速と野見宿禰の天覧相撲の図} 開館30周年記念に発刊された図録『葛城市相撲館けはや座』300円。表紙は、當麻蹶速と野見宿禰の天覧相撲の図

當麻寺へ通じる参道に建てられた當麻蹶速塚。毎年7月には「けはや法要」が営まれている} 當麻寺へ通じる参道に建てられた當麻蹶速塚。毎年7月には「けはや法要」が営まれている

見どころは本場所と同じ大きさの土俵

圧巻は、約40tもの赤土で作られた本場所と同じ大きさの土俵。このような場所で大きな力士が熱い戦いを繰り広げているのかと思うと、感慨深い。靴のままで土俵に上がると想像以上の高さに驚かされる。土俵入りや四股踏みなど、相撲の真似事をするのも楽しそうだ。両国国技館に相撲を見に行っても、力士や行司以外は神聖な場所である土俵に上がることはできないので、貴重な体験になること間違いなし。また、正面と向正面(むこうじょうめん)にはマス席もあり、大相撲観戦の雰囲気を味わうことができる。毎月第1日曜と第2木曜に相撲甚句(すもうじんく)の公開練習が行われている。今後の相撲関連イベントなどの開催スケジュールについては、ウェブサイトをチェックしてほしい。

勝負土俵の直径は4m55cm。靴のまま上がれるので自由に土俵体験を楽しんでほしい} 勝負土俵の直径は4m55cm。靴のまま上がれるので自由に土俵体験を楽しんでほしい

土俵脇に置いてある「清めの塩」。取組の前に塩をまいて土俵を清めるためのもの} 土俵脇に置いてある「清めの塩」。取組の前に塩をまいて土俵を清めるためのもの

鉄砲柱(てっぽうばしら)は、力士が柱に向かって突っ張りを繰り返し稽古するときに使用するもの} 鉄砲柱(てっぽうばしら)は、力士が柱に向かって突っ張りを繰り返し稽古するときに使用するもの

2階では相撲関連の貴重な資料や寄贈品を展示

土俵の周囲をぐるりと囲むように展示されているのは、けはや座に所蔵されている相撲関連の資料。歴史年表やポスター、ちらし、郷土の力士に関する資料など、1万2千点以上がそろう。奈良県出身力士である徳勝龍(とくしょうりゅう)から寄贈された優勝の盾やトロフィー、昔懐かしい番付表なども展示されているので、時間をかけて見ると驚きの発見がありそうだ。年に数回開催されている「強豪力士展」や横綱・白鵬(はくほう)の足跡をたどる「白鵬翔展」といった企画展はファン必見。また、相撲の所作や資料を解説するタブレット端末の貸し出しも行っており、日本語、英語、フランス語、中国語(簡体、繁体)、韓国語の5か国語に対応している。相撲好きの海外の友人などを連れていけば、喜んでもらえるに違いない。

開館30年を迎えた2020年(令和2)には、横綱・白鵬の四股による「土俵地鎮祭」が開催された} 開館30年を迎えた2020年(令和2)には、横綱・白鵬の四股による「土俵地鎮祭」が開催された

スポット詳細

住所
奈良県葛城市當麻83-1 map map 地図
電話番号
0745484611
時間
10:00-17:00
休業日
火、水(祝の場合は開館)、年末年始
料金
【入場料】
[大人(高校生以上)]300円
[小人(小中学生)]150円
駐車場
あり(15台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(相撲ワイハイ)
コンセント口
あり
喫煙
不可
英語メニュー
あり(一部)
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店
不可
雨の日でも楽しめる
はい
備考
※現在新型コロナウイルスの影響により、営業時間を短縮しております。
[営業時間]10:00-16:00

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 相撲の資料館です
    4.0 投稿日 : 2021.01.18
    近鉄当麻駅から当麻寺に行く途中に有る相撲の資料館です。相撲の祖でもある當麻蹴速の塚も敷地内に有ります。
  • 大相撲の歴史が分かりやすく理解できる博物館です。
    4.0 投稿日 : 2019.12.22
    大相撲の歴史が分かりやすく理解できる博物館です。土俵や升席まであり、老若男女問わず、土足で土俵に上がれます。塩も撒けますよ。力士の手形や各種トロフィーなどもたくさん見ることができます。土俵に上がれるのは、貴重です。
  • 女性も土俵に上がれます
    3.0 投稿日 : 2019.04.23
    以前、両国・国技館の見学会で土俵を間近で見たことがありますが、それと遜色ない迫力ある土俵でした。展示用土俵ということで、だれでも上がることができます。もちろん女性もOKです。入館料300円は格安だと思います。

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アクセス

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最寄り

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