法輪寺
波乱万丈な歴史をもつ、聖徳太子ゆかりの地にある古刹
長い年月をかけて現在の伽藍に再建された法輪寺
法輪寺の創建にはもうひとつの説がある。斑鳩寺焼失後、百済開法師(くだらかいほうし)、圓明法師(えんみょうほうし)、下氷新物(しもひしんもつ)の3人が造寺したとする説である。1950年(昭和25)の発掘調査では、伽藍配置が法隆寺式であることや、法隆寺西院伽藍の3分の2の規模だったことなどがわかっている。平安時代には寺勢は盛んだったと考えられているが、その後衰退し、江戸時代前期には三重塔が残るのみとなっていた。法輪寺の再建は、享保年間、寳祐(ほうゆう)上人によって始められた。三重塔修復を皮切りに、1761年(宝暦11)には講堂、金堂も再建。創建から長い年月を経て、伽藍が再興されていったと思うと感慨深い。しかし、三重塔は1944年(昭和19)に落雷で焼失し、国宝指定が解除。そして全国から多くの支援を受け、1975年(昭和50)、創建当初の姿に再建されている。作家の幸田文(こうだあや)氏はじめ、再建に携わった人々の話は有名だ。波乱万丈な歴史を知れば、三重塔を見る目も違ってくるかもしれない。
飛鳥時代の木像の仏像を間近に見られる
講堂と呼ばれる収蔵庫は1960年(昭和35)の建築。本尊は薬師如来坐像で、現存する飛鳥時代の木彫如来像としては最大のものといわれている。4m近い十一面観音菩薩立像は、頭部から台座まで杉の一木から彫り出されたもの。頭上に十一の顔があり、うしろに回ると光背(こうはい)に開いた穴から、笑い顔を見ることができる。どこの十一面観音にもうしろに顔があるが、直接見て拝めるのは法輪寺だけかもしれない。なぜ穴が開いているのかなどはわかっていないという。安置されている仏像は信仰の対象だが、貴重な日本美術でもあることから、講堂を建て直す際に、前後左右から見られるようにしたそう。飛鳥時代の仏像はとても美しいラインを描いているので、ぐるりと回って見てほしい。
一度は見たい通常非公開の妙見堂・格天井
妙見堂(みょうけんどう)には、秘仏妙見菩薩が祀られている。別名、北辰尊星王(ほくしんそんしょうおう)といわれ、北極星が仏格化した仏様だという。五穀豊穣や天下泰平、一族繁栄、病気平癒、商売繁盛、交通安全、学業成就、縁結びなどあらゆる願いを聞いてもらえるというありがたい仏様だ。ふだんは中を見ることはできないが、妙見堂の格天井には妙見菩薩を中心に、北斗七星や星座占いで知られる十二宮など星の神様が100近くも描かれている。天井が星曼荼羅(ほしまんだら)となっており、星のお堂として知られる存在。4月15日の妙見会式では、秘仏である妙見菩薩像と天井星曼荼羅が特別開扉される。「星曼荼羅」を見るためにお参りに出かけてみては。
スポット詳細
- 住所
- 奈良県生駒郡斑鳩町三井1570 地図
- エリア
- 斑鳩・大和郡山エリア
- 電話番号
- 0745752686
- 時間
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【拝観時間】
[3-11月]8:00-17:00
[12-2月]8:00-16:30 - 休業日
- 年中無休
- 料金
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【拝観料】
[大人]500円
[中高生]400円
[小学生]200円 - 駐車場
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あり(乗用車10台)
※無料
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 由緒ある古寺名刹でした
- 同音の寺院はそこそこあります。同字・同音は大阪府に一つあるくらいかな?ここは聖徳太子の子、山背大兄王の創建になる寺院。飛鳥平安の仏像を伝え、星の仏妙見菩薩をお祀りしてある。三重塔は後世の幸田文氏らの尽力で再建されたもの。斑鳩三塔巡りで参拝しました。
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- ひっそりと
- 幸田文の尽力で三重塔が再建かなった事でも有名ですが、斑鳩三塔詣でには欠かすことは出来ません。こちらの参詣の醍醐味は仏像群です。木彫の素晴らしい仏様との邂逅はとても良い経験になると思います。
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- かわいいお寺
- 法隆寺夢殿の特別公開に行った帰りに、バス待ちの時間もあったので法起寺を目指して斑鳩の田園風景の中を散歩していたら、法起寺によく似た三重塔のある法輪寺がありました。近づくと、すぐ前の畑にコスモスが咲いていて、それ越しの三重塔が素敵でした。
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