マコンデ美術館

美術館

力強い現代アフリカ美術に触れられる

マコンデの現代彫刻を中心に、東アフリカのタンザニア美術を一般公開する美術館。アフリカ大陸の自然のなかで培われた感性で、生活風景や神話などをモチーフにして創造された作品群を見ることができる。

トーマス・シビナ作『叫ぶワニと周辺の仲間たち』} トーマス・シビナ作『叫ぶワニと周辺の仲間たち』

マコンデ彫刻が一堂に会する

東アフリカのタンザニア、モザンビーク両国国境に広がる、広大な高原地帯に住むマコンデ族。「最初の父親が黒壇(こくたん)を彫って最初の母親を作った」という伝説をもつ彼らは、古代よりすばらしい彫刻文化を有し独自に発展させてきた。アフリカ美術と聞けば祭りや儀式に用いられる仮面などを思い浮かべるかもしれないが、「マコンデ美術」とはアフリカ大陸の自然のなかで農耕生活を送るマコンデ族の感性を生かし、具象から抽象まで幅広く彫られた現代彫刻を指す。日本には1968年(昭和43)に初めて紹介され、1970年(昭和45)の大阪万国博覧会では多くの作品が来日。力強く独特な美しさを放つマコンデ美術は、注目を集めるようになった。同館には1960年(昭和35)代~2000年(平成12)代に制作されたマコンデ彫刻の作品が展示されており、その迫力に圧倒される(作品は入れ替えにて展示)。

抽象的作品、シェタニ彫刻など幅広いテーマの作品を展示。水瓶を頭に載せた女、子どもを抱く母親など、生活風景を題材にした素朴で温かい作品も多い} 抽象的作品、シェタニ彫刻など幅広いテーマの作品を展示。水瓶を頭に載せた女、子どもを抱く母親など、生活風景を題材にした素朴で温かい作品も多い

シェタニ(サタン)彫刻を創造する作家、ジョージ・リランガの作品群。黒壇ではない木材を使用し、鮮やかな色で仕上げている} シェタニ(サタン)彫刻を創造する作家、ジョージ・リランガの作品群。黒壇ではない木材を使用し、鮮やかな色で仕上げている

タンザニア平面美術も必見

マコンデ美術館は、彫刻作品のみでなく絵画や民俗資料などを幅広く展示している。「ティンガティンガ」と呼ばれる絵画の創始者である、エドワルド・サイディ・ティンガティンガ本人の作品は特に見もの。デフォルメされた極彩色の動物や鳥たち、過去や現在の村の暮らしなどが自由に描かれている。そのほか、彫刻作家でもあるジョージ・リランガによる絵画など、美しい色彩のタンザニア平面美術作品を多く鑑賞できる。動物の皮に描くスキンドローイングやバナナの葉を貼り合わせて造るバナナ繊維画など、作風や技法もさまざまで興味深い。

世界中から注目を集める東アフリカの絵画作品を多数展示} 世界中から注目を集める東アフリカの絵画作品を多数展示

民俗資料からアフリカの文化や暮らしを知る

館内には楽器や仮面、農具、槍、弓矢、衣類などの民俗資料も多く展示。雄大な自然が広がるアフリカ大陸における、人々の暮らしを垣間見ることができる。なかでも「マピコ」と呼ばれる仮面は見ごたえがある。マコンデ族のなかには「呪い師」がおり、神像、薬草、楽器などを使い、踊り、豊作や病気治癒などを祈ってきた。こうした儀式に使われる仮面などを制作する彫り師がどこの村にも数人はいたようで、優れた現代彫刻作品を生むバックボーンとなっている。

マピコ(仮面)や神像など、現代のマコンデ彫刻が彫られる背景となった作品を展示} マピコ(仮面)や神像など、現代のマコンデ彫刻が彫られる背景となった作品を展示

子どものおもちゃ、マサイ族のアクセサリーなども展示。遠いアフリカで生きる人々の生活や文化を、身近に感じることができる。中央の像とは一緒に写真を撮ることも可能} 子どものおもちゃ、マサイ族のアクセサリーなども展示。遠いアフリカで生きる人々の生活や文化を、身近に感じることができる。中央の像とは一緒に写真を撮ることも可能

アフリカミュージアムショップでは、彫刻や絵画、アクセサリーなどを販売する} アフリカミュージアムショップでは、彫刻や絵画、アクセサリーなどを販売する

スポット詳細

住所
三重県伊勢市二見町松下1799-4 map map 地図
エリア
伊勢エリア
電話番号
0596421192
時間
9:00-17:00(最終入館16:30)
休業日
火(祝日の場合は翌平日)、2・6・10月の第3月-金、年末年始
料金
【入館料】
[一般]1,000円
[高校生]800円
[小中学生]600円
[幼児]無料
※団体20名以上の割引あり
駐車場
あり(30台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、PayPay、d払い、auPAY、ALIPAY)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
可(1Fのみ可、入館料半額)
乳幼児の入店
ペットの入店
可(ペットケースまたは抱っこのみ可)
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

このスポットを紹介している記事

クチコミ

  • 混雑せず見ることができました。
    4.0 投稿日 : 2019.07.14
    いろいろな施設の入場券と切符がセットになっている近鉄のチケットで鳥羽に行ったときに立ち寄ってみました。鳥羽駅からのバスの本数が少ないので、公共交通機関利用者にとっては、ついでにちょっと立ち寄るというのはなかなか難しいと思います。私が行ったときには混雑しておらずゆっくりと見ることができました。施設そのものはおすすめできます。
  • ゆっくり見学できます
    5.0 投稿日 : 2018.11.01
    鳥羽からバスで15分位の場所に在りますが、バス停からは少し離れています。訪ねた日は館長一人だけで、入場者がおらず私のために音楽を流してくれました。一階と二階にびっしり様々なマコンデ族の彫刻が展示してあります。性を表現した物も多いですが、変ないやらしさを受けませんでした。素晴らし美術館なのに訪れる人が少ないのが残念ですね。
  • 結構楽しめました!
    4.0 投稿日 : 2017.12.29
    マコンデ族の作る黒檀の彫刻や仮面が並ぶ美術館。思ったよりも作品数は多く、見ごたえがありました。一本の黒檀から彫り出した大作などもあり、なかなか身近には無いセンスの造形美を堪能できます。館内は常にアフリカンな音楽が流れ、妙な高揚感を覚えながらの鑑賞ができました(笑)大阪の民族博物館などが好きな人にはオススメです!

TripAdvisorクチコミ評価

もっと見る

アクセス

map map 地図

最寄り

          周辺の駅はありません。 周辺のバス停はありません。 周辺の駐車場はありません。 周辺のインターチェンジはありません。

          このスポットを共有

          back

          クリップボードにコピーしました