大山阿夫利神社

神社

古くから霊山として信仰される神奈川屈指のパワースポット

都心から約2時間。丹沢大山国定公園に位置する大山の山頂には、大山阿夫利神社の上社が、中腹には下社が鎮座する。下社の近くまでケーブルカーもあるので、白い法被姿の大山講の人々に交じって気軽に参拝しよう。

大山の中腹にある下社。山の神、海の神、海洋の守り神として信仰され、創建は2000年以上前と伝わる} 大山の中腹にある下社。山の神、海の神、海洋の守り神として信仰され、創建は2000年以上前と伝わる

東京方面からは富士山とセットで望む山

関東平野の西端、神奈川県のほぼ中央にある伊勢原市を表玄関にそびえたつ大山。標高1252ⅿのピラミッド型の美しい山容は、関東一円はもとより海上からのランドマークとしても望むことができる。都心などからは富士山とともに眺められ、江戸時代の浮世絵にも大山と富士山をセットで描いているものが多い。別名は雨降山(あめふりやま)。転じて、阿夫利山(あふりやま)ともいわれる。大山山頂は「かながわの景勝50選」に選ばれており、相模湾をはじめ、房総半島や伊豆諸島を見渡す眺望は雄大そのもの。中腹に鎮座する下社からの眺めは、2015年(平成27)にはフランスの旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』改訂第6版で2つ星を獲得している。紅葉のシーズンを迎えると、大山阿夫利神社下社と途中にある大山寺ではライトアップが行われる。期間中はケーブルカーの延長運行が実施され、車窓からも美しく照らされた紅葉を楽しめる。

相模川から見た大山。つねに山の上に雲や霧が生まれて雨を降らせていたことから「雨降山」の別名が付いた} 相模川から見た大山。つねに山の上に雲や霧が生まれて雨を降らせていたことから「雨降山」の別名が付いた

こま参道を通ってケーブルカー駅へ

大山阿夫利神社を参拝する際に、必ず通るのが「こま参道」だ。参道は362段の石段からなり、往路はひたすら上りが続く。途中にある27か所の踊り場には、縁起物として親しまれている「大山こま」をデザインしたタイルがある。タイルのこまの数を確認しながら歩いてみよう。参道の左右には土産物屋や食事処が並び、大山名物の豆腐料理店も多い。15分ほど歩いてこま参道を抜けたところで右折すると大山ケーブル駅、直進すれば登山道だ。登山でアプローチする場合は、急勾配の階段の続く男坂(約30分)か、大山寺を経由する女坂(約40分)を選ぶ。ケーブルカーなら阿夫利神社駅まで6分で行くことができる。途中には大山寺駅がある。大山寺本堂の参道周辺は紅葉の名所として有名だ。参拝する人は途中下車しよう。

帰路にはこま参道でお土産を手に入れよう。本物の大山こまも手に入る} 帰路にはこま参道でお土産を手に入れよう。本物の大山こまも手に入る

宿坊の軒先には毎年参拝する団体名を書いた板まねきが掲げられている。布製の布まねきや石柱に掘った玉垣もある} 宿坊の軒先には毎年参拝する団体名を書いた板まねきが掲げられている。布製の布まねきや石柱に掘った玉垣もある

麓側の大山ケーブル駅と山上側の阿夫利神社駅まで約800ⅿを結び、標高差280ⅿの急勾配を上るケーブルカー} 麓側の大山ケーブル駅と山上側の阿夫利神社駅まで約800ⅿを結び、標高差280ⅿの急勾配を上るケーブルカー

かつては富士山と大山の両参りが大流行

ケーブルカーを降りたら階段を上り、下社へ。この辺りの標高は約700m。相模湾に浮かぶ江の島がよく見える。大山は神仏の宿る霊山として古くからあつい信仰を集めた。特に江戸時代には、地域や同業者の集まりが大山に参詣することを目的とした「大山講」の組織化が進み、庶民の間で大流行。その頃、富士参りも盛んに行われ、片参りではいけないといって、富士山と大山を両参りする人も多かったという。大山の祭神・大山祇大神(おおやまつみのかみ)と、富士山本宮浅間大社の祭神・木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめ)が父娘関係にあることも理由のひとつだ。大山へ通じるルート「大山道」は関東一円に広がり、街道沿いは参詣客でおおいに繁栄した。都心の赤坂、青山などを通る国道246号線もそのひとつで、途中、3軒の茶屋が並んでいた場所はのちに三軒茶屋となった。大山道沿いには今でも数多くの道標(石碑)が残されている。

ケーブルカー阿夫利神社駅から下社への最後の階段。あの鳥居をくぐれば到着だ} ケーブルカー阿夫利神社駅から下社への最後の階段。あの鳥居をくぐれば到着だ

大山講の習慣は今の時代にも脈々と受け継がれ、おもにとび職など危険をともなう職業の人が、おそろいの法被を着て参拝する姿を目にすることも多い。また大山阿夫利神社が水の神でもあることから、消防関係の参詣者も多いという。山頂の上社への参拝は、大山講の人々だけでなく、一般の登山客にも人気。下社からは往路90~120分の本格的な登山になる。遠くから見たなだらかな山容とは裏腹に厳しいルートなので、体調を整えて臨みたい。下社へ下りる後半にはちょっとした岩場と鎖場もあり、登山靴と登山用の手袋があると心強い。

下社の横にあるこの階段が上社へ続く登山道の入り口。濡れているとき、凍っているときには無理をせずに引き返そう} 下社の横にあるこの階段が上社へ続く登山道の入り口。濡れているとき、凍っているときには無理をせずに引き返そう

28丁目まである登山道の20丁目からは富士山の絶景が広がる。江戸時代にはここに茶屋があったという} 28丁目まである登山道の20丁目からは富士山の絶景が広がる。江戸時代にはここに茶屋があったという

スポット詳細

住所
神奈川県伊勢原市大山355 map map 地図
エリア
県央エリア
電話番号
0463952006
時間
[平日]9:00-16:30
[土休日]9:00-17:00
※ケーブルカーの時間に準ずる
※20分ごと、年末年始・ゴールデンウィークは時間延長します
休業日
無休
料金
[ケーブルカー]片道640円(小人320円)、往復1,120円(小人560円)

※土日祝、年末年始、春休み、ゴールデンウィーク、夏休み、紅葉シーズン等は往復1,270円(小人)640円
駐車場
あり(市営第1駐車場84台、市営第2駐車場44台)
※1日1000円
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club、その他)
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(OYAMA FREE Wi-fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
ベジタリアンセレクション
あり(参集殿カレー※営業日注意)
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
120分以上
車椅子での入店
不可(山上のため)
乳幼児の入店
ペットの入店
可(屋内不可)
雨の日でも楽しめる
はい
備考
※茶寮 石尊はカード決済などが可能

情報提供: ナビタイムジャパン

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アクセス

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最寄り

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