旧軽銀座(旧軽井沢銀座通り)

ウインドショッピングや食べ歩きを楽しめる賑やかな通り

お土産探しだけではもったいない

JR軽井沢駅北口を出て、道路に沿ってまっすぐ北へ向かうと旧軽井沢銀座のロータリーが見えてくる。徒歩では25分程度。周辺に駐車場も数多く点在しているので、車でも訪れやすい。ハイシーズンとオフシーズンでは駐車料金が異なるところもある。
旧軽井沢銀座は、ジャムやはちみつといったお土産品を扱うお店から、工芸品、ギャラリー、ファッション、アンティーク、インテリア等、個性豊かな商店が立ち並ぶ。せっかくなので、気になったお店には入ってみよう。個人店ならではのこだわりや、掘り出しものが見つかるかもしれない。

通り沿いにある観光会館。かつて軽井沢郵便局があった場所に、それを模して建てられた

街歩きのお楽しみ

食べ歩きは街歩きの楽しみのひとつ。道行く人が何かを食べていると、つい目が行ってしまうものだ。定番はミカドコーヒーの「モカソフト」。ビターなコーヒーの風味が利いていて、ペロッと食べられる。「軽井沢のころっけやさん」は通りから少し奥まったビルの1階に店を構える。揚げたてのコロッケを待つお客さん、お店の前でハフハフしながら食べる家族連れ、なんともほっこりする光景だ。
メインストリートだけではなく、脇道もぜひ楽しんでほしい。軽井沢観光会館の横にある「テニスコート通り」は、雑貨や骨董、宝石などのお店や、喫茶店などが並ぶ。本通りの賑やかさとはひと味ちがった魅力がある。通りの向こうには、明治時代から続く会員制の「軽井沢会テニスコート」や「ユニオンチャーチ」が。

ミカドコーヒーのモカソフト。旧軽井沢銀座に来るたびに食べたくなる味

小さなお店の集まるテニスコート通り。人気のジェラート屋「L’ibisco(りびすこ)」もこの通りにある。

教会を巡ってみる

商店が立ち並ぶ軽井沢銀座を抜けると、木漏れ日の降り注ぐ静かな道へと続き、「軽井沢ショー記念礼拝堂」が見えてくる。軽井沢の避暑地としての開拓者、アレクサンダー・クロフト・ショーを記念して、1895年(明治28)に造られた教会で、現在軽井沢にある教会のなかでは最も古い建物だ。ほかにも「軽井沢聖パウロカトリック教会」や、旧軽井沢銀座の通り沿いの「日本キリスト教団 軽井沢教会」など、周辺の教会を巡るのも楽しい。
また、紅葉の名所として知られる「雲場池」も、旧軽井沢銀座から徒歩17分ほど。少し足を延ばして、ハイキング気分をたのしんでみては。

アレクサンダー・クロフト・ショーの銅像が立っている「軽井沢ショー記念礼拝堂」

軽井沢をどう楽しんだらいいか迷ったら

見どころの多い軽井沢をもっと満喫したいなら、「人力車」もおすすめ。旧軽井沢銀座の郵便局前に「軽井沢人力舎てやんでぃ屋」がある。軽井沢の見どころをしっかり押さえた、細やかなおもてなしが人気だ。この地の魅力を熟知した車夫との会話も魅力のひとつ。街に溶け込む自然を肌で感じながら、風を切って走る人力車は最高の乗り心地だ。
車では通り過ぎてしまう「道」に関する豆知識をひとつ。軽井沢駅から旧軽井沢、三笠方面へは、直線道路が続く。かつてここには軽井沢と群馬県の草津とを結ぶ線路がひかれていた。1962年(昭和37)に廃線となった「草軽電鉄」だ。スイスの登山電車のように、高原を優雅に走る草軽電鉄は、数々の日本映画にも登場している。「道」から歴史に思いを馳せるのも、おもしろそうだ。

「軽井沢人力舎てやんでぃ屋」は3月中旬-11月中旬までの営業