身延山久遠寺

寺院

身延山全域に広がる日蓮宗の総本山

鎌倉時代、日蓮聖人によって開かれ、以来日蓮宗の総本山として全国からの参詣者が訪れる寺院。広大な山の斜面に宿坊が点在し、門前町と合わせてひとつの町を形成している。奥の院を含め、境内には歴史と信仰の息づくスポットがあるので、ゆっくりと時間をかけて参拝したい。

菩提梯を上った先には大本堂(左)や祖師堂など、久遠寺の中心伽藍が広がる} 菩提梯を上った先には大本堂(左)や祖師堂など、久遠寺の中心伽藍が広がる

門前町を抜け、巨大な三門をくぐる

富士川の支流、波木井川の近くに立つ総門を入ると、そこは久遠寺の門前町。仏具や数珠を扱う店、名物の椎茸や湯葉を売る土産物屋、菓子店、食事処などが並び、買い物や休憩、食事もできる。門前町を抜けると、突然巨大な三門が現れる。空・無相・無願の三解脱門を経て涅槃にいたる仏教の教えに基づき、本堂を涅槃ととらえ、そこにいたるまでに立つ門を、山門ではなく、三門と称している。創建は1642年(寛永19)だが、たびたび火事で焼失し、現在のものは1907年(明治40)に再建されたもの。高さ21mの総ケヤキ造りで、楼上には16体の羅漢像が置かれている。

日本三大三門のひとつに数えられる三門} 日本三大三門のひとつに数えられる三門

急峻な菩提梯を上り悟りの道を進む

三門をくぐると、287段の急峻な菩提梯(ぼだいてい)が目の前に。菩提梯とは悟りにいたる階段のこと。南無妙法蓮華経の7字になぞらえ、階段は7つの区画に分かれ、これを登りきれば悟りにいたるといわれている。1632年(寛永9)に造られたもので、苔むした石段がその歴史を物語る。階段はかなり急なので、足腰に自信のない人は車で境内の西にある駐車場まで行き、そこから大本堂までエレベーターでアクセスしよう。大本堂でお参りする際は、ぜひ日本画家・加山又造作の天井画『墨龍』を鑑賞したい。残念ながら撮影は禁じられている。近くに立つ五重塔は創建当時の姿で復原建立されたものだ。

菩提梯はかなり急なので無理はしないようにしよう} 菩提梯はかなり急なので無理はしないようにしよう

駐車場から大本堂へのエレベーター} 駐車場から大本堂へのエレベーター

五重の塔には身延山内から切り出された樹齢500年の霊木が使われている} 五重の塔には身延山内から切り出された樹齢500年の霊木が使われている

ロープウェイで身延山山頂へ

参拝が終わったら、山頂にある久遠寺の奥の院、思親閣まで足を延ばしたい。ロープウェイで7分と気軽に上ることができる。奥の院参道が整備されているので、片道は歩いてみるのもいいかもしれない。上りで2時間30分、下りで1時間30分程かかる。頂上にある思親閣は、日蓮聖人が遠く離れた親をしのんだことから名づけられた。境内には聖人みずから植えたと伝わる樹齢700年を超える杉の木が4本現存し、長寿のパワースポットとして知られている。ほかに3つの展望台があり、富士山や南アルプス、伊豆半島など壮大なパノラマを楽しむことができる。

ロープウェイに乗って身延山頂上へ} ロープウェイに乗って身延山頂上へ

頂上にある奥之院「思親閣」(写真提供: 身延山久遠寺)} 頂上にある奥之院「思親閣」(写真提供: 身延山久遠寺)

日蓮聖人の霊廟も一緒に訪れたい

時の幕府に諫言するも聞き入れられなかった日蓮聖人は1274年(文永11)に身延山に入山。西谷に庵室を構えた。これが身延山久遠寺の起源である。三門前の道をずっと東に進んだところに、その御草庵跡と聖人の墓である御廟所があるので時間があればこちらにもぜひお詣りしたい。境内の東と西には20もの宿坊があり、宗派を問わず宿泊客を行け入れている。精進料理を味わったり、お勤めに参加したり、瞑想や写経体験のできる宿坊もある。宿泊して精神を清め、数日かけてゆっくりと身延山を体験するのもいいかもしれない。

日蓮聖人の遺言に従って建立された廟墓} 日蓮聖人の遺言に従って建立された廟墓

スポット詳細

住所
山梨県南巨摩郡身延町身延3567 map map 地図
電話番号
0556621011
時間
[4月-9月]5:00-17:00
[10月-3月]5:30-17:00
[宝物館]9:00-16:00(最終入場15:30)
休業日
無休
[宝物館]木(祝の場合は翌日)
料金
【宝物館】
[一般]300円
[大学・高校生]200円
[中学・小学生]100円
駐車場
あり(150台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり
喫煙
英語メニュー
あり
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店
可(境内のみ、堂内はご遠慮ください)

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 桜にはあとすこし
    4.0 投稿日 : 2023.03.21
    三門脇の駐車場に車を停めて、菩提梯を登りました。階段中程で、足が痛むと主人は小休止。少し息は上がりましたが、無事登り切ることができました。残念ながら、悟りには至りませんでしたが(笑)、日々のジム通いが役立ったと思います。一段一段の高さも高く傾斜もかなり急なので、脚力に自信のない方はやめた方が良いかも。 報恩閣まえの枝垂れ桜はまだ二分咲きといったところでしたが、天気が良く陽を透かせた桜はとても綺...
  • 令和五年、7日の午後、身延山に参拝する。
    4.0 投稿日 : 2023.01.07
    身延山に今年、初めての参拝です。気温が10℃くらいで、風が少し吹いて、寒いです。それでも、陽が本殿近くまであったので、境内を颯爽と歩きました。家族の健康と、皆さんの幸せを合わせてお祈りしました。今年は、特に、健康に留意し、慈愛し過ごしていきたいと思います。
  • 2023年はご入山750年!
    5.0 投稿日 : 2022.09.08
    毎年恒例の参詣です。中部横断自動車道ができてからお寺近くまで下道を走らずに済むので随分楽になりました。以前にもお見掛けしたような新しい回向柱が建立されており、裏の説明文を読みますと「令和5年5月17日日蓮大聖人ご入山750年祝いの柱」とのこと。紅白の綱は本堂に居られる日蓮上人像の右手につながっており、またしても有難くご縁結ばせて頂きました。来年のそのような節目の年にまた是非参詣で...

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アクセス

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最寄り

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