安達くみひも館

資料/郷土/展示/文学館

組紐の歴史や文化を学べる資料館で、色とりどりの手組み体験を

着物の帯締めなど、和装には欠かせない組紐。色合いによって、まったく異なる雰囲気に仕上がるのも魅力のひとつだ。組紐の種類や道具、歴史などを知ることができる「安達くみひも館」では、オリジナル小物を作る体験が人気を集めている。

丸台を使って、紐を組んでいく。約60分の体験} 丸台を使って、紐を組んでいく。約60分の体験

京都御所のほど近くに位置する

歴代天皇が過ごした雅な風情の残る京都御所。その周辺には、豊かな自然に包まれる市民の憩いのスポット・京都御苑が広がる。この京都御所周辺は、古くより御所御用達を務めた老舗が多く点在する、京都の真髄を感じられる場所だ。安達くみひも館があるのは、京都御所の西側に位置することから「御所西」と呼ばれるエリアで、周辺には、味噌や醤油、お香といった老舗がどっしりと構える。最寄り駅は地下鉄烏丸線の丸太町駅。2番出口から烏丸通を北に進めば、出水通が見えてくる。この烏丸出水の交差点を西に曲がれば、すぐそこだ。途中には、菅原道真ゆかりの菅原院天満宮神社もあるので、まずはお参りしてから向かうのもおすすめだ。

1階はロビー、2階は体験スペース、3階は資料室となっている。資料室には、貴重な資料がずらりと並ぶ} 1階はロビー、2階は体験スペース、3階は資料室となっている。資料室には、貴重な資料がずらりと並ぶ

組紐にまつわる資料が充実

そもそも組紐とは、複数の紐を斜めに交差させながら仕上げる紐のこと。縦糸と横糸で「織る」織物とは違い、角度をつけてクロスさせながら「組んでいく」のが特徴だ。複数の紐を使って組むことで、より丈夫な紐に仕上がる。組紐といえば、帯締めのイメージが強いが、和装に使われるようになったのは、実は明治時代になってからのこと。それまでは、戦国武将の甲冑などに使われることが多かったのだという。組紐は傷むと取り替えられる「消耗品」であったことから、古い時代のものはあまり残っていないが、こうした貴重な資料を取り扱い、組紐の歴史や魅力を知ることができるのが、安達くみひも館だ。3階の資料室には、組紐に関するあらゆる資料を展示。現在では機械化されることも多くなったが、ここでは手組みの道具が4種もそろう。年代ものの組紐の展示や、歴史ある社寺に納められる貴重な組紐の復元など、珍しい資料もそろい、落ち着いた空間でゆっくりと見学することができる。

高台と呼ばれる手組み台。より複雑な柄を出すことができる} 高台と呼ばれる手組み台。より複雑な柄を出すことができる

左:お茶道具を入れる仕覆(しふく)にも用いられる。結び方を楽しむのも粋、右上:人間国宝・深見重助氏の作品を展示、右下:組紐を使った小物はお土産にもぴったり} 左:お茶道具を入れる仕覆(しふく)にも用いられる。結び方を楽しむのも粋、右上:人間国宝・深見重助氏の作品を展示、右下:組紐を使った小物はお土産にもぴったり

自分好みの小物を作れる組紐体験

予約をしておくと、組紐の小物作りを体験できる。ストラップやブレスレットなど全9種の小物から好きなものを選ぶことが可能。使うのは丸台と重りの付いた紐。はさみなど危険なものは使用しないので、子どもも気軽に楽しめる。小物の種類が決まったら、たくさんの色味のなかから、好きな組み合わせの紐をセレクト。組紐は4の倍数の紐を使って色柄を表現するが、体験ではいちばんシンプルな4本の紐と丸台を使ってスタートだ。

色の組み合わせはパステル調からシックなものまでさまざま} 色の組み合わせはパステル調からシックなものまでさまざま

まず、先生が手本を見せてくれる。丸台の上に「×印」の形で紐を置いたら、それぞれ対角線上にある紐を交差させながら上下左右を入れ替えていく。たとえば、2時方向の紐と8時方向の紐を交差させ置き換えたあとは、10時方向の紐と4時方向の紐を交差させ入れ替える。これを繰り返すことで、紐が組み上がっていく。このときのコツは紐を親指以外の指先に引っかけること。余計な力が入らずきれいに仕上がるのだという。

初めに先生が見本を見せてくれる。一からていねいに教えてもらえるので、初心者でも安心} 初めに先生が見本を見せてくれる。一からていねいに教えてもらえるので、初心者でも安心

白い紐が現れたらそろそろ完成の合図} 白い紐が現れたらそろそろ完成の合図

作る人に寄り添ったていねいな仕上げ

ブレスレットの場合、腕の太さにあわせて、S・M・Lから好きなサイズを選ぶ。「SとMの間」などといった細かな注文を聞いてもらえるのも組紐ならではだ。個人の場合は、その場で金具を取り付けてくれるので、当日持ち帰ることができる。団体の場合は郵送になるが、後日自宅に届くまでのわくわく感を楽しめる。完成した作品は、1つずつ梱包してくれるので、大切な人への贈り物にするのもおすすめだ。8本、12本、16本……と本数が増えていくほどに、表現の幅が広がる組紐。最近では趣味で楽しむ人も増えてきている。色と組み方によって、無限の可能性をもつ組紐の魅力にぜひ触れてみてはいかが。

完成した作品には、体験で制作したオリジナルな作品であることを示すしおりを付けてくれる} 完成した作品には、体験で制作したオリジナルな作品であることを示すしおりを付けてくれる

スポット詳細

住所
京都府京都市上京区出水通烏丸西入中出水町392 map map 地図
電話番号
0754324113
時間
9:00-16:00
休業日
不定休、年末年始
料金
[入館料]大人500円
[体験料]2,310円から(入館料含む)
駐車場
あり(2台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
0-30分
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 組み紐体験で素敵な思い出
    4.0 投稿日 : 2019.09.28
    前日電話予約をして、伺いました。予め用意されている中からお気に入りの色を選ぶところからはじまりました。丁寧に作り方やコツ、注意点を教えていただき、いざ体験開始。難しくは無いけど集中していないと、あれ?ってことに。でも先生が見守っていてくださるので、都度指導を頂けます。最後まで組み上がったら、完成品の長さなどを選び加工が仕上がるまで資料館を見学。楽しい体験でした。

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アクセス

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