日向大神宮

神社

「京のお伊勢さん」と称される古社で厄除け・開運を祈願

「京のお伊勢さん」と称され、境内には伊勢神宮と同様に内宮(ないくう)、外宮(げくう)をはじめとする社が並び立つ。境内にある巨石をくり抜いた「天岩戸(あまのいわと)」は厄除け、開運のパワースポットとしても知られている。

神聖な雰囲気が漂う外宮の社殿。屋根は葦(よし)葺き} 神聖な雰囲気が漂う外宮の社殿。屋根は葦(よし)葺き

賑わう観光地からひと足延ばして

地下鉄・蹴上駅から三条通を東(山科方面)に進むと、通り沿いに立つ石鳥居が見えてくる。こちらが日向大神宮の一の鳥居だ。ここから続く階段とゆるやかな坂道を北へと向かおう。この辺りは南禅寺や永観堂などの古刹から近く、また春には桜の名所として名高い琵琶湖疏水のインクラインがあるなど京都屈指の観光エリアとして知られるが、道を進んで行くと次第に住宅はあるものの観光地の様子は感じられなくなってくる。およそ500m、坂を上がった先に大きな鳥居が見えてくる。蹴上駅から15分ほどで到着するが、そこはまさに別天地。階段を上って鳥居をくぐると周辺の空がすっぽりと抜けて明るく、山の木々に包まれるように社殿が立ち並ぶ姿が目に飛び込んでくる。参拝へと進んで行こう。

一の鳥居は東海道に面し、江戸時代には旅人たちが道中の安全を祈願したという} 一の鳥居は東海道に面し、江戸時代には旅人たちが道中の安全を祈願したという

伊勢神宮と同様に外宮から内宮へと参拝する

神社の創建は5世紀末、第23代・顕宗(けんぞう)天皇の時代に、筑紫・日向(ひむか)の高千穂の峰の神蹟(神座)を移したのが起こりと伝わる。のちに第38代・天智天皇が神田を寄進し、神域の山を日御山(ひのみやま)と名付けた。室町時代には応仁の乱の被害を受け社殿は焼失したが、篤信者によって仮宮が造営され、御所よりの修理料を賜って再興が行われた。また1614年(慶長19)の再建においては、江戸幕府初代将軍・徳川家康によって失った社領も戻された。社殿は伊勢神宮(三重県)と同様、内宮と外宮に分かれる。参拝の順路も伊勢神宮と同じく、外宮から内宮の順でお参りしよう。社務所では、御札やお守りが授与されているが、そのなかに「祈願土器」と呼ばれるものがある。白いお皿に願い事、日付、名前を記し、神様のおわす社殿に納める習わしがあるので、事前に授与いただくのもおすすめだ。

神域には檜や杉の木々が茂り、春の桜、秋の紅葉など四季を通じて美しい} 神域には檜や杉の木々が茂り、春の桜、秋の紅葉など四季を通じて美しい

自然に包まれるおごそかな神域

境内は下段部を外宮とし、拝殿の奥には祭神・天津彦火瓊々杵尊(あまつひこほににぎのみこと)と天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)が祀られる下ノ本宮(しものほんぐう)が立つ。2つの屋根が整然と並ぶ姿は、神社を代表する風景の1つとなっている。さらに奥へと進んで行くと、勾玉池に架かる橋を越えた先に、さらに一段高くなった社域があり、こちらが我が国の皇室の祖神とされる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭神とする内宮だ。シンプルでありながら威厳を感じるたたずまいだ。「京のお伊勢さん」と呼ばれ、伊勢神宮に参拝の叶わない人びとがここで願いを伝えたという歴史に思いを馳せてみたい。社殿の左手には神様が降臨されるという神聖な岩・影向岩(ようごういわ)があり、階段を進むとパワースポットとして知られる「天岩戸」がある。

開運、厄除け、縁結び、交通安全などの信仰にあつい} 開運、厄除け、縁結び、交通安全などの信仰にあつい

鳥のさえずりや虫の声が響きわたり、参拝者の心を癒やしてくれる} 鳥のさえずりや虫の声が響きわたり、参拝者の心を癒やしてくれる

天岩戸をくぐる「ぬけ参り」で厄除けを願う

内宮の祭神・天照大御神は神話のなかで、弟・素戔嗚尊(すさのをのみこと)の横暴な振る舞いに心を痛め、天岩戸に隠れたことによって世界が闇に包まれたと記されている。そんな伝説を実体験できるのが天岩戸だ。巨大な岩の中央に人がぎりぎり通れるくらいの穴が開いていて、くぐると厄除けができるという「ぬけ参り」で有名だ。岩の内部には戸隠(とがくし)神社があり、天照大御神が籠る大岩の扉をこじ開けたという力持ちの神様、天手力男命(あめのたぢからおのみこと)が祀られていて、社前には授与所で授かった祈願土器がたくさん奉納されている。岩の内部はそれほど長い距離ではないが、出口の明るさを見るとやはりホッとする。外に出たときには気持ちが晴れやかになるので、ぜひともお参りしておきたい。参拝してきた道を授与所まで戻り、階段を降りると左手には山頂に向かう道が続いている。こちらを15分程歩くと「伊勢神宮遥拝所」に到着だ。平安神宮の大鳥居や京都の街を望むこともできるが、自然豊かな場所なので、明るい時間に参拝するのがおすすめだ。

「ぬけ参り」はいつでも参拝できるが、節分に行うと最もご利益が高いとされている} 「ぬけ参り」はいつでも参拝できるが、節分に行うと最もご利益が高いとされている

遥拝所への道しるべに従って山頂に進もう} 遥拝所への道しるべに従って山頂に進もう

鳥居の方角に手をあわせると伊勢神宮を遥拝することができる} 鳥居の方角に手をあわせると伊勢神宮を遥拝することができる

スポット詳細

住所
京都府京都市山科区日ノ岡一切経谷町29 map map 地図
電話番号
0757616639
時間
[社務所]10:00-15:00
[ご祈祷]11:00-14:00(要予約電話)
休業日
無休
料金
[拝観料]無料
駐車場
あり(5台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分
備考
※新型コロナウイルス感染症対策のため、社務所の受付時間を短縮することがあります。

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 桜はたいしたことない
    3.0 投稿日 : 2023.04.02
    4/2に訪問。蹴上の駅から京都駅へ帰るのに少し時間があったので、こちらにも立ち寄り。登り始めのあたりには桜があるけど、上へあがってしまうと桜は本殿下のところにわずかにあるくらいです。ただ社務所の上の山には、たぶんミツバツツジだと思いますが、見事に咲いていました。
  • 京都のお伊勢さん
    3.0 投稿日 : 2021.12.08
    ガイドブックに載っていないので、今まで知らなかったのですがこちらを参拝すると、お伊勢さんに参拝したのと同様のご利益が得られるのだとか。ずっとお伊勢さんに行きたいのに、ここ数年は行けなかったので行ってみよう!と思い、今回参拝しました。参道は、あまり気持ちが良いものではありませんでした。参拝者が他にも数組居たので、怖さはなく、安心して参拝出来ました。お伊勢さんが見えるという遥拝所は...
  • パワースポット
    3.0 投稿日 : 2020.04.19
    蹴上のインクライン近くにある「日向大神宮」に訪問しました。参道から、少し傾斜のきつい坂道を歩くこと20分程度で着きます。意外と遠いです。日向大神宮には、内宮、外宮の両方があり、一つの神宮で両方のお参りを完結させることができます。

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アクセス

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最寄り

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