大河内山荘庭園

その他の史跡/建造物

4.0

嵐山・嵯峨野・高雄エリア

日本の映画史に名を刻む銀幕のスターが30年かけてつくり上げた庭

百人一首で名高い小倉山の南西斜面に広がる「大河内山荘庭園」。昭和初期の時代劇で活躍した名優・大河内傳次郎が、30年の歳月をかけて創り上げた回遊式借景庭園だ。山の起伏を生かした変化に富む庭をそぞろ歩こう。

母屋となる大乗閣。寝殿造をはじめ、書院造、数寄屋造、民家まで、日本の住宅様式すべてを網羅

徒歩1分の場所にトロッコ嵐山駅があるが、おすすめは嵐電嵐山本線嵐山駅からのアクセス。嵐山のメインストリートから風情豊かな嵯峨野の竹林へ、竹林の小径を抜けると大河内山荘庭園の入り口となり、嵐山と嵯峨野の魅力が詰まったルートだ。大河内山荘庭園を創り上げた大河内傳次郎は、映画史に残る時代劇の傑作に多く出演。『丹下左膳(たんげさぜん)』を代表作とする銀幕の大スターだ。風光明媚な小倉山にひかれ、庭園の造営に着手したのは1931年(昭和6)、34歳のとき。以降、亡くなる64歳までの間、映画出演料のほとんどをつぎ込み、禅の境地を描きながらこつこつと創り上げたのだという。

中門をくぐり、大乗閣へと向かう

山の斜面を生かした庭園は、面積2万平方メートルほど。順路の案内表示に沿って進んでいくが、大きさ、色、質感の多彩な石が敷き詰められた苑路も味わい深い。中門をくぐると、最初の建物「大乗閣」が現れる。木々の彼方に嵐山や大文字山、『徒然草』にゆかりの双ヶ丘(ならびがおか)、霊峰・比叡山が一望でき、気分爽快だ。大乗閣は、咲き誇る桜の花が雲海のように広がり、その上に彼方の眺望が浮かんで見える、そんな構想のもと建物の設計や植栽に工夫を凝らしたのだという。さらに進むと次は大河内山荘庭園の発祥地となる持仏堂に着く。傅次郎は撮影の合間にここで仏に祈りを捧げ、瞑想し、心を鎮めたという。親交のあった禅師から譲り受けた茶室・滴水庵を通り、展望所へと向かおう。

大乗閣から持仏堂へと向かう苑路からの眺め

枯淡なたたずまいの持仏堂に白砂と松が寄り添う

茶室・滴水庵から少し先の嵐渓展望台からは、嵐山とその中腹に建つ大悲閣千光寺や保津渓が望める。いちばん高い場所にある市内展望台は「月香」の扁額が掛かる展望所越しに風景を眺めてみよう。坂を下っていくと、小さな記念館がある。回廊を巡って大河内傳次郎の生涯や庭園を紹介する資料とパネルが並ぶ屋外展示室だ。

「月香」の扁額が掛かる展望所。その名のとおり月の名所でもある

スポット詳細

住所: 京都府京都市右京区嵯峨小倉山田渕山町8 地図
エリア: 嵐山・嵯峨野・高雄エリア
電話番号: 0758722233
時間: 9:00-17:00(最終入場16:30)
休業日: 無休
料金: 【入場料】
[大人]1,000円
[小・中学生]500円
駐車場: あり(10台)
クレジットカード: 不可
電子マネー/スマートフォン決済: 不可
Wi-Fi: なし
コンセント口: なし
喫煙: 不可
平均予算: 【昼】1-1,000円
滞在目安時間: 30-60分
乳幼児の入店: 可

情報提供：ナビタイムジャパン

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クチコミ

建物は外からだけ

投稿日 : 2020.01.13

広大な庭園をゆっくり見て回ることができます。立派な山荘ですが、建物は外から見るだけです。抹茶とお菓子をいただくことができます。
抹茶・和菓子付き

投稿日 : 2019.11.24

戦前を代表するスター大河内伝次郎が生涯をかけて築いた山荘です。拝観料は１０００円ですが、抹茶・和菓子付きなので割高感はありません。庭園は山を巡るように造られているので足の悪い人には不向きですが、お茶席周りも紅葉しているので、お茶席を楽しむだけでもよいかもしれません。
広大な庭園

投稿日 : 2018.10.08

嵐山の竹林の道近くにある大河内山荘は６０００坪もあるそうですが、大変広大な庭園です。昔の名優大河内さんの別荘で、映画の台本などを展示する記念館もあります。入園料にはお茶とお菓子付きではありますが、若干高価に感じてしまいます。時間のある方にはお勧めです。