あだし野念仏寺

寺院

晩夏の風物詩「千灯供養」が有名、空海(弘法大師)ゆかりの古刹

嵯峨野から愛宕山へと向かう趣深い嵯峨鳥居本の地にたたずむ、あだし野念仏寺は、空海(弘法大師)が無縁仏を弔うために開いた寺。無数のろうそくの炎がゆらめく晩夏の風物詩「千灯供養」は、訪れる者を幽玄の世界へと誘う。

約8000体もの石塔や石仏が並ぶ、西院の河原} 約8000体もの石塔や石仏が並ぶ、西院の河原

江戸時代の面影を残す愛宕街道沿い

嵐電嵐山本線嵐山駅または、JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅から徒歩30分ほど。途中「野々宮」から京都バスに乗って「鳥居本」停留所までアクセスする時短手段もあるが、奥嵯峨の静かな趣を楽しめる徒歩もおすすめだ。あだし野念仏寺が位置する嵯峨鳥居本(さがとりいもと)は、江戸時代、愛宕詣での門前町として発展。茅葺きの民家や町家が600mにわたって連なる一帯は、嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区に指定されている。この街道沿いにあだし野念仏寺への入り口がある。

左側が、あだし野念仏寺への参道} 左側が、あだし野念仏寺への参道

約8000体もの石塔や石仏が並ぶ

あだし野念仏寺の始まりは、約1200年前にさかのぼる。古来、鳥辺野(とりべの)、蓮台野(れんだいの)と並ぶ三大葬送地であった化野(あだしの)の地を訪れた空海(弘法大師)が、風葬されていた遺骸を弔うため、五智山如来寺を開創。のちに法然上人の念仏道場となり、時を経て明治時代中期に入ると、界隈に散乱していた縁者のいない石塔や石仏を集め、供養した。約8000体もの石塔や石仏が並ぶ一帯は、冥途への旅立ちの途中、三途の川の手前にある「賽(さい)の河原」にちなんで「西院の河原」と称する。「あだし」とは古くからの言葉で「はかない」「むなしい」こと。「化野」は、生から死へ、死から生への輪廻転生や、極楽浄土への願いを意味するのだという。

極楽浄土で阿弥陀様の説法を聴く人々になぞらえて並べているという} 極楽浄土で阿弥陀様の説法を聴く人々になぞらえて並べているという

苔むす石塔や石仏が世の無常を語りかける} 苔むす石塔や石仏が世の無常を語りかける

西院の河原の南側に建つお堂は延命地蔵尊を祀る} 西院の河原の南側に建つお堂は延命地蔵尊を祀る

まだある、あだし野念仏寺の見どころ

あだし野念仏寺といえば、竹林の美しさでも名高い。石仏や本堂の前でそっと手を合わせたら、本堂南側の竹林の小径へ。嵐山の竹林はいつも賑わうがこちらはひっそりとしていて、心落ち着く散策路だ。また、毎年最終土曜日、日曜日の2日間は、無縁仏に灯明を捧げて供養する「千灯供養」を執り行い、京都の夏の終わりを告げる風物詩となっている。無数にゆらめくろうそくの炎が幽玄の世界へと誘うが、ライトアップイベントではなく供養するためのものなので、静かに手を合わせたい。

本堂の南側から竹林へ。竹の葉が風にさざめく音に癒やされる} 本堂の南側から竹林へ。竹の葉が風にさざめく音に癒やされる

スポット詳細

住所
京都府京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17 map map 地図
電話番号
0758612221
時間
9:00-16:30
[12-2月]9:00-15:30
休業日
年中無休(臨時宗教式典、気象状況により休観あり)
料金
【拝観料】
[大人(大学生以上)]500円
[中高生]400円
[小人]無料(保護者同伴)
駐車場
なし
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
滞在目安時間
0-30分
ペットの入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 新たなお地蔵さん
    3.0 投稿日 : 2022.11.20
    11/19に訪れました。このお寺も来るのは4年ぶりでしょうか。いつもはあまり来ないのですが、今回は嵐山から高雄へと歩く通り道だったので立ち寄りました。竹林の上のお墓のところに六面地蔵が新たに設けられたようです。前はなかったと記憶しているので。
  • 観光寺です
    3.0 投稿日 : 2022.06.09
    人の姓名をわざと平かな書きにしているのと同様に、極めて失礼な口コミページですね、化野念仏寺と正式に書くと読めない人が居るのかな?じゃ、この北の愛宕念仏寺なんて最近のキラキラネーム並に難解になりますね、だれもおたぎねんぶつじと読めないか?これも字を書かなくなった昨今の風潮のなせる業で、いよいよ我が国も言葉、字から滅びて行くんだね。情けない。それと、ここは石仏を西院之河原からは撮影したらあかん!なんて...
  • 石仏が並ぶ風景は有名です
    3.0 投稿日 : 2022.03.18
    古くからの風葬地、お寺は1200年前に弘法大師が創建されたそうです。沢山並んだ石仏の景色は有名で、一度訪れたいと思っていました。この石仏は周辺に葬られた人たちの墓石で明治中期にここに集められたそうです。奥の墓地に続く竹林はきれいに整備されています。石仏から一人一人の思いが聞こえてくるのではないかと、耳を澄ませますが、風の音が聞こえるだけでした。何百年も経つと、自分もこんな風に無縁仏にな...

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アクセス

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最寄り

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