総本家ゆどうふ 奥丹 南禅寺

その他和食

南禅寺参道にたたずむ日本最古の湯豆腐処

京都でぜひ味わいたいもののひとつが豆腐。湯豆腐の名店が軒を連ねる南禅寺界隈で、最も長い歴史をもつのが奥丹だ。熱々の「ゆどうふ」を門外不出の秘伝の出汁を使ったタレで味わいたい。

白い土塀に風情ある茅葺きの屋根。暖簾をくぐって石畳を進む} 白い土塀に風情ある茅葺きの屋根。暖簾をくぐって石畳を進む

江戸時代から続く「ゆどうふ」の老舗

南禅寺から永観堂へ向かう辺りで情緒あるたたずまいを見せる奥丹。店の歴史は古く江戸時代初期の1635年(寛永12)にまでさかのぼり、当時は道行く人に田楽などを出していたと考えられている。また、1799年(寛政11)に刊行された京都の庭園を紹介するガイドブック『都林泉名勝図絵』では「名物南禅寺湯豆腐店」として紹介されている。描かれた店には「丹後屋」という屋号が記されており、庭園のある奥座敷で小皿に取り分けられた豆腐が出されている。当時は、現在よりも少し西、ちょうど今の無鄰菴(むりんあん)の辺りに店を構え、前の丹後屋、中の丹後屋、奥の丹後屋の3軒に分かれていたようだ。そのなかで今日まで残ったのが奥の丹後屋、すなわち「奥丹」になる。

200年前と同じように今も店には庭園と奥座敷がある} 200年前と同じように今も店には庭園と奥座敷がある

建物は先代が50年ほど前に数寄屋風建築に改装した} 建物は先代が50年ほど前に数寄屋風建築に改装した

メニューは「ゆどうふ一通り」のみ

奥丹の「ゆどうふ」は、会席のように一品ずつ出される料理を味わうコース仕立て。使われている豆腐は、木綿と絹ごしの中間ともいうべき独自のもので、箸でつかめる硬さでありながらも、なめらかな舌触りだ。それに九条ネギ、山椒の香る七味唐辛子をかけ、秘伝の出汁が利いたタレでいただく。「南禅寺界隈に湯豆腐の店が多いのは、水がいいからなんです。豆腐は大半が水でできているので、水の良し悪しで味が決まります。この辺りは白川の伏流水が流れていて、いい地下水が豊富なんですよ」と料理長の中村さんが教えてくれた。お座敷に座り、庭を眺めながら味わうというスタイルは、江戸時代のガイドブックに描かれた情景そのままだ。

「ゆどうふ」に胡麻豆腐、とろろ汁などが付く、「ゆどうふ一通り」3500円} 「ゆどうふ」に胡麻豆腐、とろろ汁などが付く、「ゆどうふ一通り」3500円

3種類の豆腐を食べ比べ

食事は胡麻豆腐と、とろろ汁からスタート。ツルンとした口あたりの胡麻豆腐をいただいていると、「とろろ汁は今食べてもいいし、半分くらい残しておいて、最後に出てくるご飯にかけて食べてもおいしいですよ」と中村さん。続いて豆腐の田楽。木綿豆腐に木の芽味噌を塗って炙ったもので、しっかりとした豆腐を食べているという食感を楽しめる。その次がメインの「ゆどうふ」。田楽の木綿豆腐とゆどうふの豆腐の食感の違いがおもしろい。また、夏は「ゆどうふ」を冷奴に変更することもできる。最後は精進天ぷらとご飯、香の物で締めくくる。天ぷらは山椒塩でサクッとした食感を楽しみ、ご飯にはとろろ汁をかけてサラサラといただく。奥丹は南禅寺境内の一角にあるため、「ゆどうふ一通り」は動物性のものを使わないヘルシーな精進料理でもある。風情ある庭を眺めながら、ゆどうふを味わえる京都に来たならぜひ訪れたい一軒だ。

わさびが爽やかな胡麻豆腐。とろろ汁は北海道産の山芋を出汁でのばしたもの} わさびが爽やかな胡麻豆腐。とろろ汁は北海道産の山芋を出汁でのばしたもの

炙られて焦げ目のついた木の芽味噌が香ばしい田楽} 炙られて焦げ目のついた木の芽味噌が香ばしい田楽

秘伝のタレは鍋の中央で温められて出てくる} 秘伝のタレは鍋の中央で温められて出てくる

山芋をすりおろして揚げたものや、野菜を盛り合わせた精進天ぷら} 山芋をすりおろして揚げたものや、野菜を盛り合わせた精進天ぷら

スポット詳細

住所
京都府京都市左京区南禅寺福地町86-30 map map 地図
電話番号
0757718709
時間
11:00-14:00(L.O.)※季節によって異なる
※売り切れ次第終了
休業日
木(祝日の場合は営業、代休・夏休み・冬休みあり)
料金
3,500円(税込)
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
ベジタリアンセレクション
あり(対応可)
ハラル対応
なし
英語メニュー
あり
平均予算
【昼】3,001-5,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
可(バリアフリーなし、座椅子あり)
乳幼児の入店
ペットの入店
不可
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 一流の料理と真の京都の雰囲気を味わえる空間
    5.0 投稿日 : 2023.01.16
    このお店の歴史はとても古く、その老舗感から、これまでなかなか入りづらかったのだが、この度初めて利用。予約は不可だが、それほど待つこともなく、すぐに通してくれた。料理は一流、中庭に面して座らせてもらえたので、真の京の都の雰囲気を味わえる空間だった。ただ、お座敷に座って、めいめいに出された料理を食するという、純日本式のスタイルなので、畳に座って食べるのが苦手な人には、難しいかも知れない。自分もあまり得...
  • 15年ぶりに
    3.0 投稿日 : 2020.01.30
    およそ15年ほど前の冬に平安神宮付近のショップで買い物その際、南禅寺付近で湯豆腐を頂くならどこがお勧めですか?と地元の方に尋ねたところ、奥丹と。その時は、京都の湯豆腐 初体験でもあったし、湯葉もあったような記憶もありましたが、今回は とろろ 天ぷらもついてましたがう-ん、普通に美味しいが感想です
  • 予約の際は間違いなく
    5.0 投稿日 : 2019.10.09
    南禅寺近くのこちらのお店を予約したつもりなのに、清水店に電話してしまっていました…予約の際は確認しましょう。料理は湯豆腐セットのみ。ザ!湯豆腐セットです。お豆腐が堪能出来ます。同行の友達は湯葉メニューも欲しいと言ってましたが…

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アクセス

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