中津城(奥平家歴史資料館)

城/城址

軍師・官兵衛が築城した城下町、中津のシンボル

九州最古の近世城郭として知られる名城。秀吉の家臣で智将の誉れ高い黒田官兵衛の築城に始まり、何度か大名が入れ替わりながら幕末を迎えた。明治の廃城当時、城を治めていた奥平氏の家宝などが、天守閣の資料館に展示されている。

海水を堀に取り込んだ美しい海城で、香川の高松城、愛媛の今治城と並んで「日本三大水城」といわれる 海水を堀に取り込んだ美しい海城で、香川の高松城、愛媛の今治城と並んで「日本三大水城」といわれる

築城当時の石垣にも注目しよう

城下町である中津は、北を福岡県と接している。中津城は、県境の中津川の河口に位置する水城で、北面の周防灘の海水を水門から堀に取り込んでいるため、潮の満ち引きで水面が上下する。西面に中津川がある一方で、東面には二重の堀、南面には三重もの堀をめぐらせたうえ、外堀には「おかこい山」と名づけられた土塁を築くなど、堅い防御を敷いた。城郭を上から見ると扇の形をしているため、別名「扇城」ともいう。中津城の石垣は、自然石の形を生かして積み上げる安土桃山時代の技法が取り入れられている。秀吉の命令で九州各地には配下の武将たちが手がけた近世城郭が残されているが、築城当時の石垣が保存状態の良い形で残されているのは中津城のみ。

復元天守は高さ23mで五層5階 復元天守は高さ23mで五層5階

築城の名手・黒田官兵衛と歴代城主

中津城の歴史は、1588年(天正16)に始まる。丸山城と呼ばれていたこの地の城塞を基に築城を開始した。前年1587年(天正15)、豊臣秀吉の九州平定でこの地に入国した黒田官兵衛は、一帯の支配に適した場所に現在の中津城を選び、造営を始めた。当時の町の様子をうかがい知ることのできる『黒田如水縄張図』によれば、本丸や二の丸、三の丸のほか、京町、博多町、寺など基本的な城下町の構成ができあがっていた。1600年(慶長5)になると、細川忠興が中津城に入城。三男の細川忠利が中津城の増改築を開始。細川氏が熊本に移る1632年(寛永9)までに、本丸、二の丸、三の丸をはじめ門や櫓といった、現在とほぼ同じ形の城郭まで整備が進んだ。細川氏のあと、譜代大名の小笠原氏、そして1717年(享保2)には明治維新を迎えるまで中津藩主だった譜代大名の奥平氏が入城した。

中津城と黒田官兵衛は、2014年(平成26)のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で知名度が一気にアップした 中津城と黒田官兵衛は、2014年(平成26)のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で知名度が一気にアップした

天守閣に上ると中津市街を一望できる 天守閣に上ると中津市街を一望できる

必ず訪れておきたいのはここ

天守にある「奥平家歴史資料館」は、奥平家の宝物を収蔵展示している。資料のなかでも徳川家康から贈られたと伝わる「白鳥鞘の鑓(しらとりざやのやり)」、長篠の戦いで使われたとされる「法螺貝(ほらがい)」などが特に貴重。奥平家の歴代当主が用いた甲冑のほか、長篠合戦を描いた『長篠合戦図六幅掛軸』も資料館を代表する家宝だ。また、中津城には、黒田時代と細川時代の石垣がはっきりとわかる場所がある。本丸の北側の石垣を注意して見ていくと、石垣の上部が「y」の字になっているポイントだ。ポイントから右側の四角く加工された石が積まれた石垣は黒田時代のもの、一方で左側の丸みのある自然石を多用した石垣は細川時代のもの。長方形の石が目立つ黒田時代の石垣には、城からおよそ7km離れた7世紀の古代城郭「唐原山城(とうばるさんじょう)」の神籠石(こうごいし)が用いられている。

天守閣内の資料館には奥平家の家宝が並ぶ 天守閣内の資料館には奥平家の家宝が並ぶ

甲冑や武具から掛け軸まで多彩な資料 甲冑や武具から掛け軸まで多彩な資料

中津城と奥平家との深い関わり

奥平氏第2代の奥平貞昌は、1575年(天正3)の長篠の戦いで活躍し、織田信長から最高武勲と讃えられる。それまで三河の小豪族だった奥平家の名を天下に知らしめた。信長の一字を与えられ「信昌」と名を改めると、徳川家康の長女・亀姫と結婚。「徳川御連枝」と呼ばれる譜代大名の名門となった。1717年(享保2)に八代将軍徳川吉宗から西国の抑えとして、第7代奥平昌成が中津城へ十万石で入城。やがて、1871年(明治4)の廃藩置県で城内の大半の建造物は破却され、残った御殿も西南戦争で焼失した。天守閣が復元されたのは1964年(昭和39)のこと。旧藩主の奥平家を中心に、中津市民からの寄付によってよみがえった新しい城は、中津のシンボルとして親しまれている。

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スポット詳細

住所
大分県中津市二ノ丁本丸
電話番号
0979223651
時間
9:00-17:00(最終入場16:40)
休業日
年中無休
料金
[入城料]大人(高校生以上)400円、子供200円、未就学の乳幼児無料
駐車場
あり
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(DoSPOT-FREE)
コンセント口
なし
喫煙
不可

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 城は天守閣があってこそ
    5.0 投稿日:2020.10.05
    国宝の現存天守だろうと、鉄筋コンクリの模擬天守だろうと関係ない。城は天守閣があることこそが重要。これが私の城の良し悪し判断基準だ。その点、中津城は満点だ。河口近くの川沿いにある水城で周囲を濠が囲い堅固な石垣上に天守閣が聳える。立地と言い外観と言い、私のストライクゾーンど真ん中の美しさだ。天守閣内へも当然入れる。入城料は400円、安いもんじゃないか。中は城や中津市の歴史案内展示室となってお...
  • 見た目はいいけど
    2.0 投稿日:2020.08.02
    展示物はきちんとしていますが、現代語での説明がないものが多く、一体何なのかがわかりませんでした。それと受付のショートの女性がずーっと携帯をいじってます。遊びじゃないんだからちゃんと仕事しろって感じです。来た人にいらっしゃい、去る人にありがとう、くらい言えないとダメじゃないですかね。結果、最上階だけが美しかった、という感想に終わりました。
  • 模擬天守は資料館
    3.0 投稿日:2020.02.11
    黒田官兵衛が築城した当時から天守閣はなかったとのことですが、旧藩主の奥平家が中心となって、中津市民からの寄付金も併せて昭和39年に鉄筋コンクリート造の模擬天守が建設されました。内部は資料館になっていて、刀剣や陣道具、古絵図、古文書など奥平家に関する資料が展示されています。

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