北九州市立松本清張記念館
北九州市出身のベストセラー作家・松本清張の軌跡を展示
「日本の黒い霧」を軸にしたドキュメンタリー映像に心を打たれる
松本清張は推理小説からノンフィクションまで幅広く執筆し、一大ブームを築き上げた国民的作家。JR小倉駅から徒歩15分、最寄りのJR西小倉駅から徒歩5分の場所に位置するのが、清張の82年の生涯における精力的な活動の記録をじっくりと鑑賞できる「松本清張記念館」だ。館内は展示室1(1階)と展示室2 (1階・2階)、地下の企画展示室に分かれる。展示室1では推理劇場と銘打ち、オリジナルドキュメンタリー映像『日本の黒い霧-遙かな照射』の上映が目玉。現代史ノンフィクションの代表作『日本の黒い霧』と、同じく探究心と情熱を注いで書かれた黒人兵による脱走事件を扱った小説『黒地の絵』の内容を中心とした映像だ。貴重な資料フィルムや写真がふんだんに盛り込まれ、大変見ごたえがある。映像を通じて当時の社会情勢も知ることができるので、必見(上映スケジュールは1日5回)。
東京での住居が再現されている展示室2「思索と創作の城」
展示室1を楽しんだあとは、展示室2「思索と創作の城」に向かう。東京都内の緑豊かな杉並区高井戸にあった清張の邸宅の一部、応接室・書斎・書庫などが当時のまま再現されている。書庫には2万3000冊もの蔵書があり、資料をそろえ入念に調べ上げてから執筆する清張の創作スタイルを感じる。また、創作活動の源をダイレクトに感じることができるのは、数々の名作を世に送り出してきた「創作の城」の中心である書斎だろう。資料となる書物が書棚からあふれ、天井近くから床にまで無造作に置かれている様子が印象的だ。作家として決して早くはない42歳のデビュー以来、精力的に小説を世に送り出し、逝去した年の1992年(平成4)まで執筆と向き合い続けた清張の創作への熱量と臨場感が展示から伝わってくる。
地階には読書室や情報ライブラリーがあり、これまでの著作やデータベースを閲覧できる
展示室を抜けて地階に足を運ぶ。ここには清張に関連する企画展や講演会が行われる企画展示室や、読書室がある。読書室では清張のこれまでの著作・関連資料とさまざまな出版物を収蔵し、貸し出しはないものの図書館気分で自由に利用できる。また、作品タイトルを検索したい場合や記念館の収蔵品(原稿・地図・書簡など)について調べたい場合は、パソコンによるデータベース「情報ライブラリィ」での検索も可能。こちらのデータベースには、ノンフィクションの代表作『日本の黒い霧』、陸軍機密費問題から二・二六事件を扱い300万部の大ヒットとなった『昭和史発掘』の2作品で取り上げられた、当時の時代背景にまつわる事件を解説した『昭和事件簿』も収蔵。当時を知らない世代でも、日本近現代史の真相に深く迫ることができるコンテンツとなっている。
四季折々の景色を楽しめるカフェは価格もリーズナブル
ランチ・軽食には館内に併設されているカフェがおすすめ。四季折々の景色を楽しめるテラス席のある「SEICHO Cafe」(静聴カフェ)では、カレーやシチュー、ロコモコなどのフードメニュー以外に、パンケーキなどのスイーツも楽しめる。「雲仙ハムカレー」や「カツカレー」などカレーの種類は豊富で、価格も850-1000円とリーズナブル。営業時間は11時30分-14時と短めなのでタイミングを逃さず利用したい。食事を満喫したら、ミュージアムショップでお土産の購入も忘れずに。記念館刊行物や書籍はもちろんのこと、清張の似顔絵イラストをあしらったブックカバー(500円)や清張の横顔がデザインされた「清張カメオしおり」(250円)、記念館の外観写真や、ポスターの絵柄のポストカード(各種80円)など、友人や同僚へのちょっとしたプレゼントとして購入するのにちょうど良い価格帯のおしゃれで渋いグッズがそろっている。
スポット詳細
- 住所
- 福岡県北九州市小倉北区城内2-3 地図
- エリア
- 北九州エリア
- 電話番号
- 0935822761
- 時間
- 9:30-18:00(入館は17:30まで)
- 休業日
- 月(祝・休日に当たる場合は翌日)、年末年始(12/29-1/3)、館内整理日(館にご確認ください)
- 料金
-
【観覧料】
[一般]600円
[中高生]360円
[小学生]240円 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(PayPay)
- Wi-Fi
- あり(フレッツ光)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 松本清張が執筆していた書斎もありました
- 小倉駅の西側に、小倉城を含む広大な面積の勝山公園がありました。その公園の南端近くにあったのが、松本清張記念館でした。 小倉生まれの松本清張ですが、昭和30年代からは東京の高井戸にある自宅に住んでいたそうです。その自宅の応接室や書斎などがそっくり施設されて、この記念館にありました。「思索と創作の城」と名付けられたこの空間は、今も松本清張が息づいているように感じました。
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- 松本清張は小倉生まれだったんです
- 私が高校生の頃、松本清張が好きで、数十冊は読んだと思いますが、ここを訪れるまで、松本清張が小倉の出身だったことは知りませんでした。 松本清張記念館は、小倉城の城内、天守閣の南側にありました。この記念館では、作品にかかわる展示などはもちろんですが、松本清張の創作活動や人物像についても資料や遺品、映像で紹介していました。清張作品から離れて数十年も経ってしまいましたが、資料などを見て回ると、遠い記憶...
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- 松本清張さんの仕事場をうかがうことが出る施設です。
- 北九州市立松本清張記念館には、松本清張さんの東京の自宅書斎がそのまま移転されていますので、松本清張さんがどれだけの蔵書、文化財を持たれ、その中でどのような仕事ぶりだったのか伺い知ることが出来ます。また、記念館のエントランスホールには膨大な作品群が飾られていますが、全て松本清張さん一人の作品ですから、膨大な蔵書に目を通してながら、ずば抜けた作品数を創造したと思うといつ寝たのだろうと驚くばかりです。
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