長崎市亀山社中記念館

記念館

坂本龍馬ゆかりの地、日本初の商社といわれる亀山社中跡地に立つ記念館

日本の新しい夜明けを願い、倒幕に燃えた風雲児「坂本龍馬」。長崎に何を求め、何に希望を抱いたのか。亀山社中、そして海援隊として一緒に行動した仲間たちとのドラマを肌で感じてみよう。

情緒ある石畳の道の途中「亀山社中の跡」と書かれた碑が目印だ} 情緒ある石畳の道の途中「亀山社中の跡」と書かれた碑が目印だ

日本初の商社「亀山社中」を復元した記念館

長崎市街地を見渡せる高台に立つ記念館。1865年(慶応元)に薩摩藩や長崎の豪商・小曽根家の援助を受け、坂本龍馬が中心となって結成された「亀山社中」跡にあり、その遺構として伝わる建物が利用されている。2009年(平成21)に開館し、当時の姿により近い形で改修・復元された。このエリアは幕末の名陶「亀山焼」の窯があった場所としても知られており、亀山社中という名の由来となった「亀山」はこのエリア名から。「社中」は仲間や結社を意味する。幕末の長崎は海外との貿易を通して、外国の進んだ文化や情報が入りやすかったこともあり、坂本龍馬らが新しい試みを始めるにはもってこいの場所だった。亀山社中では国際貿易地であった長崎で、物資の運搬や貿易の仲介、武器や艦船の購入の斡旋を行ったり、当時反幕府の立場にあった長州藩と薩摩藩を結んだり、時代を動かす大きな役割りも果たしていった。館内では、坂本龍馬に関する資料をはじめ亀山社中と海援隊に関する貴重な展示品を見学することができる。新しい日本の夜明けを志し、激動の時代を駆け抜けた志士たちの熱い想いをここで感じたい。

庭を望む10畳ほどの落ち着いた雰囲気。柱や建具など細部にこだわり、幕末の様子を再現している} 庭を望む10畳ほどの落ち着いた雰囲気。柱や建具など細部にこだわり、幕末の様子を再現している

長崎での坂本龍馬の人物像を知る

館内は結成当時と同じ3つの部屋と土間によって成り立っている。第一展示室は「坂本龍馬を感じるゾーン」となっており、坂本家の家紋が入った「黒地羽二重の紋服」をはじめ、龍馬が所持していた「陸奥守吉行(むつのかみよしゆき)の刀」、レプリカのピストルが並ぶ。紋服からは身の丈六寸尺近く(現代で約170cm)あったといわれており、当時では大柄だったことが想像できる。また愛用品のひとつといわれているブーツも再現展示。そのほか当時流行していた中国伝来の楽器「月琴(げっきん)」も。これは龍馬の愛妻お龍さんのお気に入りだったらしい。思わず写真に残したくなるフォトスポットも。日本初の写真スタジオと伝わる長崎の「上野撮影局」で撮影された龍馬の肖像写真がパネルで用意され、同じポーズで撮影できるようになっている。

当時はまだ珍しかった革製のブーツ。新しいもの好きだった龍馬の一面がうかがえる} 当時はまだ珍しかった革製のブーツ。新しいもの好きだった龍馬の一面がうかがえる

亀山社中から海援隊への軌跡

第二展示室では亀山エリアで焼かれていた亀山焼や、社中運営に励む当時の龍馬の様子がうかがえる書簡、海援隊の活動をたどることのできる資料が展示されている。そのなかでも龍馬の秘書である長岡謙吉による日誌や、姉への手紙の返事、長崎港を描いた1870年(明治3)頃の長崎の地図など貴重なものばかり。特に海援隊の隊士たちが写った写真などは必見だ。また、有事の際に隠れていた屋根裏部屋も。はしご上部からのぞくことでき、当時の様子を感じることができる。そのほか坂本龍馬や海援隊関連のお土産品も販売。海援隊が出版した当時の初歩的な英語入門書と呼ぶべき書物『和英通韻以呂波便覧』(わえいつういんいろはびんらん)は原本を忠実に再現しており、デザインも美しくお土産としてもおすすめだ。

多くの人が亀山社中や海援隊に関わっていたことがわかる資料の数々} 多くの人が亀山社中や海援隊に関わっていたことがわかる資料の数々

龍馬も歩いた坂道をたどる

亀山社中近隣には坂本龍馬ゆかりのスポットが数多く点在しているので、記念館見学と一緒に散策がおすすめだ。最寄りの人気スポット「龍馬のぶーつ像」は亀山社中門前のポケットパークに建っており、長崎市都市景観賞を受賞した風光明媚な長崎の街並みや長崎港を望める。記念撮影にもってこいのスポットとなっているので、ぜひ立ち寄りたい。また龍馬も参拝したといわれている「若宮稲荷神社」をはじめ、地元有志が中心となって運営を行っている「亀山社中資料展示場」も人気のスポット。さらに「龍馬通り」は、寺町通りの禅林寺と深崇寺の間から亀山社中跡を経て風頭公園に至る坂道になっており、道中は墓地と民家が寄り添って立ち並び、あの世とこの世が混在する長崎ならではの風景を楽しむことができる。長崎観光でははずせない定番の人気エリアだ。

今にも話し声が聞こえてきそうな隠し部屋(※一般写真撮影禁止)} 今にも話し声が聞こえてきそうな隠し部屋(※一般写真撮影禁止)

「龍馬のぶーつ像」実際に銅製のブーツに足を入れることができ、舵輪に手をかけ、龍馬も眺めたであろう美しい長崎の街を見渡せる} 「龍馬のぶーつ像」実際に銅製のブーツに足を入れることができ、舵輪に手をかけ、龍馬も眺めたであろう美しい長崎の街を見渡せる

スポット詳細

住所
長崎県長崎市伊良林2-7-24 map map 地図
エリア
長崎エリア
電話番号
0958233400
時間
9:00-17:00(最終入館は16:45)
休業日
無休
料金
[入館料]一般310円、高校生200円、小中学生150円
駐車場
なし
クレジットカード
不可

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 亀山社中は、銃や大砲等の密貿易で栄えた会社です。
    2.0 投稿日 : 2023.03.29
    ここに行くのにグーグルマップを利用しました。急な石段を上がらなければ、たどり着けません。雨の日は止めましょう。何でこの場所を借りたのか、話好きなおばちゃんに聞きました。「幕府から追われていた龍馬が下から上がってくる、幕府の人たちから逃げるため高台の家を根城にした。」 亀山社中は、銃や大砲等の密貿易で栄えた会社です。龍馬自身も拳銃を携帯していた。薩摩と長州も龍馬が新式銃で脅したから共同購入させて、同...
  • 龍馬のいた景色を感じる場所
    4.0 投稿日 : 2022.12.07
    確かに他の方の言うように狭くて小さい。展示物も限られており、展示館としては普通かもしれない。でもなによりここがあの亀山社中そのものなんだという空気が格別だろうと思う。柱や天井、入り口に隠し二階のような屋根裏部屋など、実際の空間にいるという世界観がファンにとっては格別の想いにさせてくれる。そして多少港湾工事で当時の景色とは変わったかもしれませんが、龍馬もここからこの景色を見たんだろうなという高台にあ...
  • 坂本龍馬像とブーツ像 見下ろす長崎の街
    5.0 投稿日 : 2022.03.26
    資料は少ないので期待はできません。坂本龍馬が歩いた道、古びた石段、見下ろす長崎の街。人も少なく、雰囲気を感じるには良いと思います。車で行くことはおすすめできません。亀山社中までとタクシー運転手に言ったところ、坂の上まで行っていただき、坂の上から降りてきました。坂本龍馬像と神社があり、降りて亀山社中に行きました。ちなみに狭いところで、タクシーは待ってくれませんが、帰りは下りなので大通りにでてタクシー...

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アクセス

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