警固神社

警固神社参道から本殿を望む

長い歴史をもつ福岡藩鎮守の神

警固神社の歴史は古く、神功皇后(じんぐうこうごう)の時代の三韓出兵時の際に警固大神を祭ったのが始まりといわれている。その後、1601年(慶長6)に筑前福岡藩初代藩主・黒田長政公がもともと警固神社のあった場所に福岡城を築くことになり、一時は同じく警固にある小烏(こがらす)神社と合祀された。その後、1608年(慶長13)に神殿が造営され、現在の場所へと移された。以降「福岡藩鎮守の神」として、歴代藩主から信仰されてきた神社でもある。

御社殿は1688年(寛永8)に一度火災に遭うも、その後再興され現在にいたる。随所にある鳥や獣などの彫り物も必見

都会のなかのオアシスとしても人気

警固神社は参拝以外でも楽しめる場所としても知られている。境内には「足湯」があり、誰でも利用が可能。無料だが、賽銭箱が用意されているので、ぜひお気持ちを納めよう。境内には御神水が汲める場所も設置。街歩きでのどが渇いたときにも利用できる便利な場所だ。また、境内には「今益稲荷神社」も鎮座している。鳥居の前の2体の笑った顔のお狐さまに心が和まされることだろう。なお、今益稲荷神社は農業・商業や衣食住の神様として崇拝を集めている。ぜひ参拝しておこう。

警固神社境内にある「足湯」。街歩きの疲れを癒やしてみては？

御神水を汲める場所。ミネラルがふんだんに含まれる水で健康にも良い

授与品選びも楽しい

警固神社では「警め固る(いましめまもる)」という名前の由来からお守りのことを「お固り(おまもり)」と呼び、日本で唯一の博多織で作られている16種類のお固りのなかから選ぶことができる。「合格固り」「厄除固り」「縁結固り」など、願い事から選べるので、お土産としても喜ばれるだろう。珍しい授与品がないか探したいという人には「御神香」をおすすめしたい。こちらは警固神社のオリジナルブレンドのアロマオイルとなっており、付属の木製チップに垂らすといい香りが漂ってくる。開運招福、無病息災へと導く香りを楽しんでみてはいかがだろうか。

境内の授与所。お固りやおみくじなどが用意されている。紹介した「御神香」もこちらで求めることができる

ショッピングに行くのも便利！　繁華街の神社

警固神社のある天神は九州最大級の繁華街。周辺には「岩田屋」「福岡三越」「大丸福岡天神店」といった百貨店、家電専門店の「ビックカメラ天神一号館」、ファッションビルの「ソラリアプラザ」などがある。オフィスが多い場所でもあるため、通勤中のサラリーマンの参拝姿が見られることも珍しくない。また、福岡市民の憩いの場「警固公園」も隣接している。警固神社は西日本鉄道「西鉄福岡(天神)駅」からも徒歩1分ほどなので、観光の際に立ち寄ってみるのも良いだろう。

繁華街の真ん中にある神社。奥に見えるのは「福岡三越」

近代的なビル街と歴史ある建造物のコントラストが新鮮