蔵元 北の錦記念館
北海道を代表する老舗酒造会社。記念館などでその歴史に触れられる
現在は4代目。創業から140年以上の老舗酒造会社
1878年(明治11)、初代・小林米三郎(よねさぶろう)が札幌で創業した「小林酒造」。1900年(明治33)に、豊かな自然に恵まれ、酒造りに適した栗山町に移転する。1897年(明治30)に初代が自宅として建てた家、現在の「小林家」を中心に、酒蔵が建てられていったそう。2代目・小林米三郎のとき、空知(そらち)管内の炭鉱への日本酒納入権を獲得。商品が炭鉱労働者たちに支持され、小林酒造は大きく発展を遂げるが、昭和半ばに入るとビールやワインの台頭により、日本酒メーカーとしては苦しい時期が続いた。量から質へ方向転換を図り、3代目のときに北海道産米にこだわった酒造りをスタート。2004年(平成16)、2005年(平成17)には、全国新酒鑑評会において北海道産米で史上初の金賞を受賞し、2022年(令和4)にはフランスのコンクールの純米大吟醸部門でも金賞を獲得した。ちなみに小林酒造は代が変わると米三郎の名前を襲名する習わしがあるそう。
直売店を併設する「蔵元北の錦記念館」などが立ち並ぶ
2006年(平成18)、酒蔵など13の施設が国の登録有形文化財に登録され、2019年(令和元)には日本遺産「炭鉄港」の構成文化財にも選出。同社ではこれらを観光資源として積極的に活用し、一部を開放している。約3万3000平方メートルの敷地内には、酒蔵群のほか、直売を行う「蔵元北の錦記念館」、元自宅を一般公開している「小林家」、酒とそばの店「錦水庵(きんすいあん)」などがある。記念館の建物は旧本社事務所だった場所で、小樽の銀行をモデルに設計され、1944年(昭和19)に建てられたもの。現在は、創業時から使われてきた酒器や、酒に関するものを中心としたコレクションを展示している。また1階には直売店もあり、試飲も可能。この記念館のそばからは、レンガ造りの酒蔵の外観を見ることができる。蔵のそばには、大正や昭和初期の暮らしがわかる道具の展示などもある。蔵の中の見学は、10人以上の団体であれば、1週間前までの予約で対応可(2024年5月上旬まで休止中)。
創業者一族が暮らしていた自宅を一般開放。喫茶コーナーもあり
蔵のそばにある「小林家」は創業者の自宅で、2013年(平成25)まで実際に小林家の人々が暮らしていた。文化財にも指定されたこの家をたくさんの人に見てもらい、小林家の物語を伝えていこうと、現在は予約制で公開している(文化財保存協力費として中学生以上は1名あたり1500円が必要)。実際に小林家の人が案内をしてくれるのも魅力だ。案内の最後には抹茶などをいただける。また、予約なしでも小林家の一部に触れることができる喫茶コーナーや売店コーナーもあるので、ぜひ立ち寄りたい。喫茶コーナーでは「小林家特製大吟醸甘酒」300円や「甘酒しるこ」600円などを味わえる。さらに、小林家の中庭には龍神の祠(ほこら)があり、商売を見守ってくれるとして白蛇を祀っている。こうした逸話についても展示紹介されていて興味深い。また、記念館の向かいには、昭和初期に建てられた古民家にて本格手打ちそばを提供する「錦水庵」もある。
スポット詳細
- 住所
- 北海道夕張郡栗山町錦3-109 地図
- エリア
- 夕張・美唄エリア
- 電話番号
- 0123769292
- 時間
-
[4-10月]10:00-17:00
[11-3月]10:00-16:00 - 休業日
- 12/31-1/3
- 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(iD、WAON、楽天Edy)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(車椅子1台貸出有)
情報提供: ナビタイムジャパン