納沙布岬
東のはずれにある岬で、美しい光景の数々を探してみよう
自由に行ける場所ならばここが日本の最東端
納沙布岬は本土の最東端だ。日本の最東端は南鳥島(東京都)だが、この島には気象庁や自衛隊の人しか入ることができない。「一般人が自由に行ける」という意味では、納沙布岬が東の端っことなる。日本最東端の鉄道駅・東根室駅も近く、鉄道ファンも多く訪れるスポットだ。電車で来るなら東根室駅ではなく、納沙布岬までバスが出ている隣の根室駅を利用しよう。岬から歯舞群島の貝殻島まで、わずか3.7㎞。晴れた日には、とても間近に見える。風が強い岬だ。帽子などが飛ばされないよう注意しよう。
かわいらしい灯台と記念撮影をしよう
岬の突端にある納沙布岬灯台は「日本の灯台50選」のひとつ。高さ13mという低い灯台だが、広大な海を背に立つ真っ白な姿は、かわいらしくも頼もしく、昔から多くの船乗りを勇気づけてきた。現在の灯台は1930年(昭和5)に建てられたものだが、それよりも60年近く前の1874年(明治7)には、同じ場所に「日本灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントン設計による、八角形の木造洋式灯台が建設されている。これが北海道の最古の灯台だ。灯台を中心に左の海はオホーツク海、右の海は太平洋だ。ちなみに納沙布はアイヌ語で「岬のそば」を意味するノッシャムが語源となっている。稚内市のノシャップ岬と同じ語源である。
岬周辺の食堂でサンマ丼に舌つづみ
納沙布岬の駐車場には、近海で水揚げされた新鮮な魚介類を提供する食堂が多い。根室の名産・サンマがたっぷり載った「生サンマ丼」発祥の店もある。旬の時期以外は冷凍サンマとなるが、特製の甘じょっぱいタレとサンマの脂のうまみがマッチし、おいしいと評判だ。食事のあとは岬から歩いて10分ほどのところにある、本土最東端の神社・納沙布金刀比羅(のさっぷことひら)神社へ立ち寄り旅の安全を祈願しよう。
自然観賞なら「花咲灯台車石」まで足を延ばそう
せっかくなら北海道でいちばん早く昇る朝日も拝みたい。夏至には早朝3時半には日が昇り、最西端の沖縄と比べると2時間も早く朝を迎える。初日の出は午前6時50分頃。3月から4月頭の約1か月間には、流氷も見られる。風景で見ておきたいものがもうひとつ。国指定の天然記念物である、「根室車石(ねむろくるまいし)」だ。海底で発生したマグマが、海水を含んだ泥に浸入した結果、柱のような割れ目が放射状に現れ、タイヤのホイールのような形に。ホイールストーンを直訳し「車石」となった。根室車石のなかでも、花咲灯台にある「花咲灯台車石」が特に有名。ここからの眺望もすばらしいので、市街地に戻る途中に立ち寄ろう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン