キリンビール北海道千歳工場(見学)

人気ビールのおいしさの秘密を知ることができる工場見学

千歳市のキリンビールの工場で行われている見学ツアー。「キリン一番搾り生ビール」の秘密やこだわりを知ることができ、さらに工場直送のビールを飲めるという特典も付いている。ビール好きなら訪れておきたい場所だ。

壁一面に1200本のビールの缶。これは工場で1分間に中身を注入できる本数だそう

千歳市は、北海道の空の玄関・新千歳空港や、高速道路の道央自動車道と道東自動車道のJCTがあるほか、大型船舶の就航する苫小牧市からも約30分。このように迅速な輸送が可能な物流の拠点でもあることから、市内には大企業の工場が数多く立ち並ぶ。「キリンビール北海道千歳工場」もそのひとつだ。ここでは一般客向けに工場見学「工場だけの特別体験。キリン一番搾りおいしさ実感ツアー」を行っている。工場見学をしながら、同社を代表する人気商品「キリン一番搾り生ビール」のこだわりやおいしさの秘密を知ることができ、最後には工場直送のビールを味わえる。飛行機に乗る前に見学に立ち寄る、あるいは北海道到着後すぐに寄るのもおすすめ。見学ツアーは、月・火曜を除く午前2回、午後2回実施(10時、11時、13時30分、14時30分)。土・日曜、祝日は15時を加えた5ツアーを行っている。所要時間は約90分。参加費は1人500円。事前の申し込みが必要だ。

「KIRIN」の大きなロゴが工場の入り口で迎えてくれる

工場に着いたら敷地内の左手の建物で受付を済ませよう。その後ツアーのガイドさんやほかの参加者の人たちとバスに乗り、いざ工場へ。この北海道千歳工場はキリンレモンなど清涼飲料水の製造からスタートし、ビール工場になったのは1986年(昭和61)からだそう。年間8万㎘(350㎖缶2億本分)のビールを製造している。さて、工場に着いたらまずはキリンの歴史や目指すビールなどについての映像を視聴。次にビールの素材について学び、麦芽を試食。麦芽はよく嚙むと香ばしく、ビールのつまみにもなりそうな味わいだ。この麦芽を煮込んで麦汁を作り、ホップを加える仕込み釜を見たら、今度は一番麦汁と二番麦汁の飲み比べ。一番のほうが甘く、色も濃い。キリンの一番搾りはこの一番麦汁を使っているそうだ。そのあとは、発酵の仕組みや貯蔵タンクについてのレクチャーを受ける。大きなスクリーンを使っての説明では、自分がまるでタンクの中にいるかのような感覚になるだろう。

受付を終えたらバスに乗って敷地内を移動し工場へ

ビールのタンクを間近で見ると、その大きさに驚かされる。足元には実物大のサイズ表記も

スクリーンを使った解説では、まるでビールタンクの中にいるような気分になれる

ろ過の機械や壜(びん)詰めのラインを見学し、工場見学は終了。またバスに乗って元の場所に戻ったあとは、ゲストホールでお待ちかねのテイスティングだ。「ブルワリードラフトマスター」と呼ばれる社内資格をもったスタッフが、工場から届いた「一番搾り生ビール」をグラスに注いでくれる。これから運転するドライバーには、キリンのソフトドリンクやノンアルコールビールを提供。ソフトドリンクのなかには、北海道限定の清涼飲料水「ガラナ」もあるのでお試しを。ビールを飲みながら「一番搾り」についてのセミナーを受け、最後は3種類の「一番搾り」を飲み比べ。通常の「一番搾り」、ギフト限定の特別な「一番搾りプレミアム」、そして「一番搾り黒生」。それぞれの香り、色を楽しみながらゆっくりと味比べしてみよう。

ブルワリードラフトマスターが注いでくれる「一番搾り生ビール」

一番搾りの3種類を飲み比べ。ガイドさんが色や香りの違いの説明をしてくれる

テイスティングが終わったら、ツアーはひととおり終了。せっかくなら、ゲストホールとつながっている「キリンビール工場ショップ」にも立ち寄りたい。「一番搾り」をはじめ、キリン製品に関するグッズが販売されている。ビールをおいしく飲めそうなタンブラーやグラスをはじめ、ビール酵母の入った菓子類やテイスティング時に提供されたおつまみの柿の種も並ぶ。「一番搾り」や「午後の紅茶」のデザインがあしらわれた文具類やTシャツもほかではあまり見かけないレア商品なので、どれをお土産に選ぶか悩ましい。また、併設している「レストランハウベ」では工場直送のビールと北海道グルメの代表・ジンギスカンなどを楽しむことができる。地元の人にも評判のジンギスカンは時間があればぜひビールとともに味わってほしい。

「キリンビール工場ショップ」には、見慣れたロゴのグッズなど気になる商品がいっぱい！