和琴半島自然探勝路
地熱が生み出した「ここだけの自然」に身を委ねて過ごそう
元は溶岩ドーム。今も地温が高い半島
和琴半島は、屈斜路湖の南側から突き出した半島だ。湖を眺めながら半島を1周できる「和琴半島自然探勝路」が設けられている。1921年(大正10)に、詩人で随筆家の大町桂月(おおまちけいげつ)が、もともとこの地の名前だったアイヌ語の「ワコッチ」に「和琴」の漢字を当てた。ワコッチは「魚の尾のくびれたところ」を意味する。また幕末の探検家の松浦武四郎が残した『久摺(くすり)日誌』には、ヲヤコツモシリ(尻が陸地にくっつている島)と書かれている。古くは溶岩ドームで、長い年月を経て、陸地とつながり半島になった。地熱によって今も地温が高く、あちこちで温泉が湧いている。
ここだけでしか見られない特別な自然の数々
日本最大のカルデラ湖・屈斜路湖を眺めつつ散策路を進むと、カツラやトドマツの林が次々と現れる。エゾリスや天然記念物のクマゲラもここに生息している。地温が高く冬でも凍結しない半島であるため、関東地方を中心に本州に広く生息するミンミンゼミが、道東では古くからここだけに見られる。気温の変化により周辺地域では生息できなくなったが、比較的暖かい和琴半島にだけ取り残されたのでは?など、その要因には諸説ある。探勝路の入り口手前には露天風呂があり、キャンパーが入浴する姿も。和琴半島は、現在も活動している小さな火山。散策路の中間地点には、噴気の湧き出る「オヤコツ地獄」と呼ばれる場所もある。
神社にお参りして自然の恵みに感謝しよう
湖畔に寄せる穏やかな波打ち際でキャンプをし、天然の露天風呂に入り、釣りをして、カヌーを楽しむ。大自然のなかに身を置いて、ゆっくり過ごすことのできるスポットだ。地熱により土の分解が早くなり、肥沃な土壌となった和琴半島には、数多くの植物が自生し、初夏から夏にかけて多くの花が観察できる。また樹種も豊富なため、森で暮らす野鳥から水鳥まで多種類の鳥が訪れ、バードウォッチングにも最適。島の付け根付近には屈斜路神社がある。帰る前に参拝して和琴半島のすばらしい自然に感謝を捧げよう。
スポット詳細
- 住所
- 北海道川上郡弟子屈町屈斜路和琴 地図
- エリア
- 釧路・三大湖エリア
- 電話番号
- 0154842835
- 休業日
- 無休
- 料金
- 無料
- 駐車場
- あり(普通車70台、大型車10台)
- 備考
-
[和琴フィールドハウス]015-484-2835(4月下旬-10月末)
[開館期間以外の問い合わせ先:阿寒摩周国立公園管理事務所]015-483-2335
情報提供: ナビタイムジャパン