岩屋寺
『忠臣蔵』で知られる大石内蔵助が閑居した地にたたずむ寺院
平安時代より衰退と復興を繰り返す
伏見稲荷大社のある稲荷山の東山麓にたたずむ岩屋寺。平安時代初期に近くの山科神社の神宮寺として天台宗の寺院として創建された。安土桃山時代には、織田信長の兵火により堂宇を焼失、後に豊臣秀吉が再興した。1701年(元禄14)、主君への仇討を胸に秘めた大石内蔵助が、実弟の専貞和尚と懇親にしていた山科の岩屋寺盛仁和尚を頼りこの地へやってきた。そして江戸で見事、大願を果たしたのち、内蔵助は邸宅や田畑など財産をすべて岩屋寺に寄付したという。江戸時代後期に再び荒廃したが、1854年(嘉永7)に尼僧・堅譲(けんじょう)が再興。そのとき力を尽くしたのが、赤穂浅野家の親戚筋にあたる京都町奉行・浅野長祚(ながよし)であった。以来、尼僧が住職を務める寺院であり、現在は曹洞宗永平寺派天寧寺に属している。
内蔵助ゆかりの本尊と四十七士の位牌を祀る
岩屋寺の本尊は大聖(だいしょう)不動明王。三井寺を復興した円珍が自ら彫ったと伝わる秘仏だ。内蔵助が日夜お詣りした念持仏とされ、毎年討入りのあった12月14 日 から翌年1月28日まで御開帳される。その右側には四十七士の位牌が祀られており、荘厳な雰囲気が漂っている。蓮の花が描かれた障壁画も彼らの冥福を祈るかのようだ。その先の宝物室には内蔵助が使ったという硯、同志の血判状が入っていたという書類入れなど、ゆかりのものが展示されている。また、本堂横の毘沙門堂には、四十七士の木像を安置。中央に内蔵助、息子の大石主税(ちから)と吉田忠左衛門がその脇を固める。吉田忠左衛門は、仇討ちを強く主張する堀部安兵衛らを説得したり、討入り時には裏門隊の大将・主税を補佐したりと、内蔵助が最も信頼を寄せた家臣であった。
境内に残る内蔵助の足跡と閑居址の遺髪塚
堂内をお参りしたあとは境内へ出てみよう。本堂を出るとその前の小さな池の中島には大石弁財天があり、内蔵助自作と伝わる弁財天像が祀られている。背後の茶室「可笑庵(かしょうあん)」は内蔵助が住んでいた家の古材で建てられたもの。かたわらには内蔵助が植えた梅の木が残り、四十七士の命日である2月4日頃から花を咲かせる。石段を下りた閑居址には遺髪塚が残る。四十七士のひとりであり、唯一の生き残りである寺坂吉右衛門が持ち帰った遺髪が納められているという。塚には「ここが内蔵助の住んだところであり、この場に立つと力がみなぎるようだ」という意味が刻まれているそうだ。高台にある閑居址に立つと、山科盆地が一望できる。当時は江戸に通じる三条通も、この地から見ることができたであろう。内蔵助も江戸の方向を見つめながら、討入りの策をめぐらしていたのかもしれない。内蔵助の思いを感じながら参拝しよう。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市山科区西野山桜ノ馬場町96 地図
- エリア
- 山科・醍醐エリア
- 電話番号
- 0755814052
- 時間
- 9:00-16:30
- 休業日
- 無休
- 料金
- [拝観料]400円
- 駐車場
- あり(5台)
- クレジットカード
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- とても良かった
- お正月に行きました。東西線の駅からはバス停がよくわからず、歩きました。20分ぐらいです。帰りはお寺の近くのバス停から京都駅まで。こちらのルートの方が便利が良いです。大石蔵之介さんが好きなので、愛用の物やまたお寺の方からお話を聞けて良かったです。大石さんが討ち入りに向けて用意されたお位牌がこちらにあります。
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- ちょっとそこまで、岩屋寺 ヘ !
- 岩屋寺は京都山科にある大石神社の南側にある曹洞宗の寺で本尊は不動明王です。赤穂事件の大石良雄が隠棲したところと言われ境内には赤穂浪士・四十七士の位牌があり、大石良雄ゆかりの遺品が保管されています。正面階段から登って行くのもいいですが大石神社から登って本堂へ行くのもいいでしょう。ちょっと道が悪いです。
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- アクセスは微妙だが、隠れ忠臣蔵スポット
- 大石内蔵助を祀る大石神社の隣にある禅寺。境内の一隅には大石内蔵助山科閑居の跡(紅葉の名所)や遺髪墓もある等、大石神社よりも遥かに所縁が深い。収蔵品も多く、忠臣蔵好きなら一度は訪れたい。難点はアクセスの悪さで、公共交通機関でのアクセスは決して良好とは言えない。また、境内までは傾斜きつめの坂+石段なので歩きやすい靴がお勧め。
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