好文亭

歴史的建造物

徳川斉昭の創意工夫を随所に感じられる別邸

偕楽園本園内にある好文亭は、偕楽園を創設した水戸藩第9代藩主徳川斉昭(とくがわなりあき)の別邸として建てられた。二層三階建の「好文亭」と、太鼓橋廊下でつながった平屋造の「奥御殿」の内部が見学できる。

好文亭と梅林・見晴広場の間にある芝前門(しばさきもん) 好文亭と梅林・見晴広場の間にある芝前門(しばさきもん)

復元された奥御殿の見事な襖絵

料金所で入館料を払ってから、まずは当時の藩主夫人の休養の場や、お付きの婦人の詰所として使われていた「奥御殿」に靴を脱いであがる。「菊の間」「桜の間」「松の間」など、日本ゆかりの植物の名前がつけられた和室の襖(ふすま)には、それぞれ名前にちなんだ絵が描かれている。好文亭は1945年(昭和20)の水戸空襲によって焼失しており、現在の建物は1955年(昭和30)から3年かけて修復されたもの。「奥御殿」の襖絵は日本画家の須田珙中(すだきょうちゅう)と田中青坪(たなかせいひょう)の2人によって描かれた。

「萩の間」に描かれた襖絵 「萩の間」に描かれた襖絵

奥御殿の屋根は茅葺きになっている 奥御殿の屋根は茅葺きになっている

細かい仕掛けを探してみよう

「奥御殿」から太鼓橋廊下を通ると、いよいよ「好文亭」に入る。36畳の総板張りの大広間「西塗縁(にしぬりえん)」は、詩歌の宴などが催された部屋。板戸には韻字(韻を読む漢字)がぎっしり書かれているが、これは漢詩を作るときに辞書代わりにされたもの。また、板戸の引手に注目してみよう。細工がされており、透かし彫りになっている。これは、戸を開けずに中の状況を見られるように工夫されたもの。このようなおもしろい仕組みは好文亭の随所に見られ、たとえば、階段を上がらなくてもお膳を運べるよう、滑車式昇降機(エレベーター)が備えられている。手動の昇降機としては日本初といわれている。

「西塗縁(にしぬりえん)」の板戸。8000の韻字が4枚の板戸に書かれている 「西塗縁(にしぬりえん)」の板戸。8000の韻字が4枚の板戸に書かれている

階段中2階の「武者控室」は3畳ほどの狭い空間 階段中2階の「武者控室」は3畳ほどの狭い空間

徳川斉昭が滞在した正室

3階に上がる階段は急こう配になっているので、登るときは慎重に。階段付近の死角には「武者控室(むしゃひかえしつ)」と呼ばれる間があり、侍が警護のために控える場となっていた。好文亭の3階部分は「楽寿楼(らくじゅろう)」と呼ばれており、南面にある8畳の正室は、藩主のみが使用していた。正室には周囲をぐるりと眺望できる板縁があり、ここからの景色は格別である。雨戸は回転式になっており、眺望を妨げない工夫がされている。正室の畳の縁には、藩主が利用する部屋らしく徳川家の家紋である葵紋(あおいもん)が入っているので注目してみよう。

楽寿楼(らくじゅろう)から偕楽園と千波湖を見渡す 楽寿楼(らくじゅろう)から偕楽園と千波湖を見渡す

御座所南側に飾られた「楽寿楼」の額は斉昭直筆のもの 御座所南側に飾られた「楽寿楼」の額は斉昭直筆のもの

迎賓館としての役割もあった

好文亭は建物や景色もさることながら随所に見どころがあるので、急いでまわると見逃してしまうため、じっくりと堪能することをオススメする。偕楽園の北側に位置する表門からも、東門からも、どちらも同じくらいの距離にあるが、表門から入って好文亭を見学し、見晴広場のほうへ抜けると、斉昭が構想した陰陽の世界が味わえる。藩主の休息の場としてだけでなく、当時の藩内の人々を楽しませる場として、また、客人を出迎える場としても利用された好文亭。見学を通じて、偕楽園を設計した斉昭の思いにより深く触れることができるだろう。

スポット詳細

住所
茨城県水戸市常磐町1-3-3
電話番号
0292216570
時間
[2月中旬-9/30]9:00-17:00
[10/1-2月中旬]9:00-16:30
休業日
12/29-31
料金
【入館料】
[大人]200円
[小人・70歳以上]100円
駐車場
あり(1,200台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、nanaco、WAON、楽天Edy、LINE Pay、メルPAY、d払い、その他)
Wi-Fi
あり(IBARAKI FREE Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 建物の佇まいも二階からの景色も良い
    4.0 投稿日:2022.05.04
    もともとは幕末の建築物ですが空襲で全焼したとのことで、戦後に復元された建屋ですが、良い佇まいだと思います。2階からの、1階の庭園の奥に千波湖を一望できる眺めも素晴らしいです。
  • 復元されたものです
    3.0 投稿日:2022.04.29
    説明書からですが、徳川斉昭により家中の藩士とともに心身の休息のために建てられました。建物そのものは復元されたものです。
  • 梅の時期には二階からの眺めが素晴らしい
    5.0 投稿日:2022.03.31
    梅祭りの終わった3月末に訪問しましたが、二階からまだ梅が咲き誇る庭園は素晴らしい眺めでした。徳川斉昭自らが設計した建物には現代の所謂食膳配送エレベーターがあり、構想に終わった潜水艦まで設計をされた斉昭ならではの先進性も垣間見できます。建物は昭和の大戦で消失したものを再興されたものです。

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