大浜海岸
「日本の渚百選」に選ばれたウミガメのふるさと
心を癒やす風光明媚な風景が広がる
徳島市街地から、国道を南へと車を走らせること約1時間。長く続く山々の風景を抜けた先に、四国八十八箇所霊場・第23番札所の「薬王寺」や「道の駅日和佐」のある美波町の中心部へとたどり着く。門前町を抜け、そこから5分ほど車を走らせ大浜海岸へ。突如として目前に広がる美しい渚の風景に、思わず息をのむ人もいるだろう。南国を思わせるマリンブルーの海はゆるやかなグラデーションを重ねながら沖へと向かい、水平線で空の青と溶け合う。静かな波の音とともに風景の中に身を置くだけで、非日常の心地良い世界へと誘われていく。室戸阿南海岸国定公園内に位置し「日本の渚百選」にも選定された風光明媚なその眺めは、大人はもちろん子どもたちにとっても大きな刺激と感動を与えてくれるはずだ。
日本有数のアカウミガメの産卵地
大浜海岸の存在を国内外に知らしめた大きな理由に、日本でも有数のアカウミガメの産卵地として歩んだ歴史が挙げられる。今も夏になると、遠い南の海から産卵のために訪れるアカウミガメたち。砂の中に産み落とされた卵は、夏の日差しに温められながら成長し、やがて孵化(ふか)した小さな子ガメたちが大海原へと旅立っていく。美波町では1950年(昭和25)からウミガメの保護活動を開始し、1967年(昭和42)には「大浜海岸のウミガメおよびその産卵地」が国の天然記念物に指定された。気候の変化もあって上陸するアカウミガメは年々減少傾向にあるが、悠久の時を刻み続ける大自然のロマンは、今もこの地ではぐくまれ続けている。そんな思いをもって見つめる大海原は、またひと味違った風景に見えるだろう。
近隣の博物館やスポットもおすすめ
大浜海岸に訪れる際に、ぜひ一緒に訪れてほしいのが「日和佐うみがめ博物館カレッタ」だ。大浜海岸を見守るような場所に建てられたこの施設では、ウミガメのはく製や生息域などの豊富な資料をはじめ、子どもも楽しめる体験コーナーや水槽で泳ぐ飼育中の子ガメ、屋外プールで泳ぐたくさんのアカウミガメなどを見ることができる。施設内には大浜海岸を一望できる展望フロアも用意されているので、ここで家族や友人と記念写真を撮るのも良いだろう。また、岬で祈願すると恋人との願いが叶うといわれている「恋人岬」からの眺めもおすすめ。徒歩約6分の距離にあるので、天気が良い日には散歩がてら大浜海岸を別アングルから楽しんでみてほしい。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン