バレル バレー プラハ&GEN(アンドゲン)

創作料理

麹の魅力を五感で感じる発酵と食のテーマパーク

焼酎工場や麹料理専門レストランなどで、麹のさまざまな魅力と可能性を知ることができる楽しい施設。チェコの街並みが再現されており、旅気分を味わえるほか、こだわり抜いたチェコビールの醸造も行っている。

高さ24mの焼酎タワーがパークのシンボル} 高さ24mの焼酎タワーがパークのシンボル

焼酎工場を見学しよう

霧島市の鹿児島空港から車でわずか3分という、鹿児島旅行の行き帰りに利用しやすい場所にある「バレル・バレープラハ&GEN(げん)」。九州に1社しかない種麹屋・河内源一郎商店が運営する、工場、ショップ、レストランが一体となった麹のテーマパークだ。テーマパークといえども入場は無料。敷地内に並び立つ多くの建物のなかで、ひときわ目立つ一升瓶の形の焼酎タワーが焼酎工場の入り口となっている。窓ガラスを通して工場内が見渡せるようになっており、焼酎造りの工程や、熟成の様子を見学することができる。

復元されたカブト釜蒸留機で造られる「チンタラリ」(1万6500円)は、1日に1本程度しか造れない希少な焼酎} 復元されたカブト釜蒸留機で造られる「チンタラリ」(1万6500円)は、1日に1本程度しか造れない希少な焼酎

初代・河内源一郎の遺志を受け継ぐ種麹店

種麹屋とは、麹を作るために蒸した原料に加える「種麹」を販売する店のこと。雑菌の混入や変異によって変質しやすい麹菌を、一定の品質になるよう管理を行っている。工場内には、河内源一郎商店の起こりや焼酎の発展に寄与した歴史についての展示コーナーもある。大蔵省の技官として鹿児島に赴任した河内源一郎(1883~1948年)は、沖縄の泡盛が暑い気候のなかでも腐らず味がよいことに注目。泡盛の種麹を取り寄せて研究を重ね、ついに「河内菌」を発見した。それまで南九州の焼酎は質が悪く腐りやすかったが、河内菌によって品質が飛躍的に向上し、高い評価を受けるようになった。現在、全国の焼酎の80%がここの種麹を使用して作られており、河内源一郎はその功績から「近代焼酎の父」と呼ばれている。

河内源一郎商店が販売する種麹。これらは1袋を米300kgに混ぜて使用する。河内菌には黒麹のほか、のちに突然変異でできた白麹がある} 河内源一郎商店が販売する種麹。これらは1袋を米300kgに混ぜて使用する。河内菌には黒麹のほか、のちに突然変異でできた白麹がある

河内源一郎商店は、親子4代にわたり麹の研究を続けてきた。3代目の山元正博氏は環境問題の視点から研究を続け、麹菌で焼酎廃液を飼料化する技術を開発。この技術は残飯にも用いられ、黒麹配合のエサを与えた豚は肉の味がよくなり、そのフンの肥料では植物がよく育つという。河内源一郎商店では、自家栽培のさつまいもを使った焼酎以外にも、化粧品や麹発酵ドリンク、緑茶と麹菌の相乗効果が期待できる酵素サプリ「茶麹」などを販売。今なお大きな可能性を秘めた麹。これからもさまざまな方面で活用されていくことだろう。

薩摩藩が将軍に献上していた米焼酎を、島津家の依頼によって再現した「薩摩自顕流」が展示されている} 薩摩藩が将軍に献上していた米焼酎を、島津家の依頼によって再現した「薩摩自顕流」が展示されている

オリジナル商品が一堂に会する販売コーナー

焼酎工場の展示コーナーを出て階段を下り、販売コーナーがある建物へ。店内の一角に「一葉の恋日記」「麴屋三代」「薩摩自顕流」などのオリジナル焼酎と、乳酸菌飲料「霧島ナチューレ」のボトルが並び、試飲ができる。タイミングによっては、米と麹のみで造った「食べる甘酒」の試食が可能なことも。これらのほかにも、麹配合飼料を与えた「麹豚」のソーセージやハム、「茶麹」などのサプリ、甘酒、レトルトの甘酒カレーなど、麹の力を生かした商品を多数販売している。

さまざまな商品が並ぶ販売コーナー。右上は黒麹菌配合のエサを与えた「きんこうじとん」のウインナー。右下は焼酎の試飲コーナー} さまざまな商品が並ぶ販売コーナー。右上は黒麹菌配合のエサを与えた「きんこうじとん」のウインナー。右下は焼酎の試飲コーナー

ここで造られているのは焼酎だけではなく、「霧島高原ビール」もオリジナルだ。3代目が欧米で理想のビールを探したところ、チェコのビールがいちばんおいしく、飽きがこなかったのだという。そこでチェコで研修を行い、その製法を忠実に再現。麦芽やホップなどの原料をチェコから直輸入し、霧島の天然水を使ったビール造りが行われている。ビールによってできたチェコとの縁から、以前はチェコ政府観光局もおかれていた。さらに敷地内にはチェコの町並みが再現されており、ロマンティックな雰囲気に包まれた通りを歩いて海外旅行気分を味わうこともできる。

チェコの美大生が壁画を描いたというチェコ風の街並み。建物内では大きなビール醸造タンクも見ることができる} チェコの美大生が壁画を描いたというチェコ風の街並み。建物内では大きなビール醸造タンクも見ることができる

「麹蔵GEN」で麹と酵母の恵みを堪能

麹やビールについて十分に学んだら、レストラン「麹蔵GEN」に行ってみよう。ここではオリジナル焼酎や霧島高原ビールだけでなく、豚肉や野菜、鶏とその卵など、麹で育てた麹づくしの料理を提供している。人気は麹豚を使った「ロースカツ定食」「ヒレカツ定食」(各1760円)や、「麹屋の甘酒カレー」(1320円)など。軽く飲みたいなら「ビールとソーセージのセット」1500円が、霧島高原ビールと麹豚ソーセージの両方を気軽に味わえておすすめだ。ビールはボヘミアンブロンド、ガーネット、ケルシュの3種から選べる。麹豚を使ったポークウインナーとスモークウインナーはうまみが凝縮された逸品だ。種麹屋が手間暇かけた自慢の味を、心ゆくまで堪能しよう。

テーブル席のほかに、和の趣が素敵な座敷席も利用できる} テーブル席のほかに、和の趣が素敵な座敷席も利用できる

ビールとソーセージのセット。ボヘミアンブロンドは苦味のなかに甘味とコクを感じる。サラダには「麹屋手作り塩麹和風ドレッシング」をかけて} ビールとソーセージのセット。ボヘミアンブロンドは苦味のなかに甘味とコクを感じる。サラダには「麹屋手作り塩麹和風ドレッシング」をかけて

スポット詳細

住所
鹿児島県霧島市溝辺町麓876-15 map map 地図
エリア
霧島エリア
電話番号
0995582535
時間
9:00-17:00
休業日
12/29-1/3
[レストラン霧島こうじ蔵GEN]平日
料金
[入園]無料
駐車場
あり(13台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、au WALLET、Apple Pay、Google Pay、PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY)
Wi-Fi
あり
コンセント口
あり
喫煙
可(屋外指定場所のみ)
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 鹿児島空港の近くで焼酎工場見学。
    4.0 投稿日 : 2023.03.30
    鹿児島空港との間を無料で送迎してくれます。焼酎工場の見学と色々の説明もありますし、売店もありました。レストランは休業中でしたが、雰囲気のある作りで、いつか利用してみたいと思いました。
  • 空港で時間があれば西郷公園経由で歩いてみては
    4.0 投稿日 : 2023.03.10
    鹿児島空港から西郷公園を歩いた後、高速道路の下をくぐりコチラに立ち寄りました。ショップは定休日でしたが館内の見学は無料できました。レストランはバスツアーの団体さんの予約のみでした。中庭を抜けて奥に進み、遊歩道をくだると十三塚原特攻記念館に行けました。コチラの霧島高原ビールの社長さんが、英霊を弔うために個人的に作られた施設のようです。空港から歩いて来て回って西郷公園を含めても、1時間あれば充...
  • レストランも併設しています!
    4.0 投稿日 : 2022.05.02
    ツアーで空港に行く前の時間を使って、ここで買物タイムを取りました。最初に係員によって麹についての詳しい説明を聞き、製品を紹介されました。多くあるパターンですが、・・・・ 時間も無くさっと店内を見て回るだけでした。時間があればこのレストランで食事をして見たいと思いました。次回機会があれば立ち寄ってみようと思っています。

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アクセス

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最寄り

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