最上公園
歴史と文化が息づく新庄の礎を築いた戸沢家の居城跡
桜の名所で知られる公園
新庄藩の城下町として栄えてきた新庄市は、最上エリアの中心都市である。かつて新庄藩6万8千石を治めた戸沢家の居城だった新庄城址。当時のお堀や石垣が残され、3つの神社を祀る最上公園(もがみこうえん)として、地元の人々の憩いの場として親しまれている。春になると約300本のソメイヨシノやしだれ桜が咲き、6月下旬から7月中旬頃にはアジサイが見頃を迎える。由緒ある史跡を巡ってその歴史を感じつつ季節の花々を愛でよう。春になると、春告魚(はるつげうお)とも呼ばれる、脂の乗った大ぶりのカド(ニシン)を焼いて食べる「カド焼きまつり」が開催される。昔から新庄市民が春の訪れを喜び分かち合う祭りであり、現在は県外からも多くの人が訪れる。
幕末の動乱を残す新庄城址
新庄城は1625年(寛永2)、新庄藩初代藩主・戸沢政盛(とざわまさもり)が築いた。創建当時の新庄城は本丸中央に3層の天守閣や3隅に隅櫓(すみやぐら)、表御門(おもてごもん)、裏御門(うらごもん)を造り、さらに高い石垣や広々とした水堀、瓦葺きの建物などを備えた近世城郭だったという。城郭は1868年(慶応4)に戊辰戦役で焼失したと伝えられている。新庄城址には当時の堀や石垣が残り、安産祈願や家内安全でご利益があるとされる戸沢神社や、戸沢家の氏神様として祀る天満神社(てんまんじんじゃ)、戊辰戦争以来の英霊を祀った護国神社(ごこくじんじゃ)がある。
300年以上の歴史をもつ古社
本丸跡の南西側、戸沢神社を背に右側へ2分ほど歩くと、戸沢家歴代の領主が氏神様として祀られた天満神社がある。山形県の文化財にも指定される天満神社は趣あるたたずまいと茅葺き屋根が印象的。毎年8月に豪華な山車が市内をねり歩く「新庄まつり」は1756年(宝暦6)、大凶作により気力を失った農民に希望と活気を与え、豊作を祈願するため城内天満宮の「新祭」を領内あげて行ったのが起源とされている。新庄市を代表する一大行事となり、2016年(平成28)にはユネスコの無形文化遺産に登録された。
歴史を訪ねて散策したらグルメや周辺観光も楽しんで
新庄城址・最上公園へは新庄駅から徒歩で約20分。「こぶとり爺さまとおり(大正町通り)」をまっすぐ道なりに進むと最上公園に突き当たる。新庄駅内にある「もがみ情報案内センター」では自転車の貸し出しを行っているため、レンタサイクルを利用するのもおすすめだ。また無料駐車場もあって車でのアクセスも良い。駅周辺には新庄名物の「とりもつラーメン」を提供する店、公園の近くには人気のパン屋があるので、散策の前後に新庄グルメも楽しんでみよう。また新庄駅から車で約10分の新庄市最古の建造物である「鳥越八幡神社(とりごえはちまんじんじゃ)」や、同じく約10分の代々戸沢家が眠っている新庄藩主戸沢家墓所にも合わせて立ち寄りたい。
スポット詳細
- 住所
- 山形県新庄市堀端町6-86 地図
- エリア
- 最上エリア
- 電話番号
- 0233288881
- 休業日
- 無休
- 料金
- [入園料]無料
- 駐車場
- あり
- クレジットカード
- 不可
- 備考
- ※電話番号はもがみ情報案内センターへ繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン