アーツ前橋

資料/郷土/展示/文学館

街とともにある身近な美術館

アーツ前橋は、前橋市の中心市街地に位置する、前橋市管轄の公立美術館である。地元作家の作品や近現代美術作品を収蔵し、定期的に展覧会を開いている。1階には資料を閲覧できるアーカイヴ、カフェ、ミュージアムショップが開放されており、誰でも利用することができる。地域や街とともに文化を楽しみ、育てる役割も担っている。

白いパンチングメタルの外壁が特徴的なアーツ前橋} 白いパンチングメタルの外壁が特徴的なアーツ前橋

前橋の美術の求心的な役割

前橋という街は、かつて生糸産業が盛んで裕福な農家も多く、文化的嗜好を持つ人間も多かった。芸術を嗜む傾向が強く、そのため個人経営の画廊・ギャラリーの数は全国的にも多かったのである。しかし大きな美術館はなぜか長年、建てられなかった。前橋の文化の、特に美術に関して求心的な建物を造ろうと計画されたのが2007年(平成19)頃であった。公立の美術館構想として検討が始まり、パブリックコメント等の実施を経て基本計画が作られ、2013年(平成25)に「アーツ前橋」はオープンとなった。前橋の中心市街地にほど近いところにあり、市街地の活性化にも大きな役割を果たしている。

開放的で明るい1階フロアの展示風景} 開放的で明るい1階フロアの展示風景

元デパートの造りを生かした展示スペース

アーツ前橋の建物は、かつてはデパートであった。デパートの撤退後、施設の用途変更を行い構造の多くを残したため、美術館としては珍しい造りになっている。たとえば、かつてエスカレーターのあった場所はガラス張りとなってB1階を見下ろせたり、地下へ降りる階段の造りを生かして高さのある作品を展示できるようになっていたり、配管を見せる造りになっていたり……。階段の踊り場など大小いろいろなスペースが連続していて、まるでショッピング感覚そのままに施設全体を周遊できる。訪れた際はぜひ建物内部の造りにも着目してほしい。

B1階の展示スペース。元デパートの造りを生かし天井のパイプなどは残してリノベーションした。} B1階の展示スペース。元デパートの造りを生かし天井のパイプなどは残してリノベーションした。

美術を身近に楽しめる開かれた美術館

近藤嘉男、清水刀根(しみずとね)、南条一夫、池田カオルら地域ゆかりの作家の作品を収蔵するアーツ前橋は、年3~5回のペースでさまざまな展覧会を開いている。また、「地域アートプロジェクト」と称し、国内外から招かれたアーティストが前橋に滞在して作品を作る、という事業も行っている。さらに、前橋市内や近郊に住むさまざまな国や地域の人々と共同でアート活動を行う「多文化共生プロジェクト」など、市民らと一緒にアートを作り出す試みを多数行っている。人が出会い、それぞれの個性を生かして新しいアイデアや文化を生み出す場所になっているのだ。
1階には、誰でも気軽に立ち寄れるアーカイヴやカフェ、ミュージアムショップがある。アーカイヴは、アーツ前橋の活動を記録する資料や、美術・芸術に関する書籍を閲覧できるオープンな場所となっている。

誰もが無料で利用できる1階入り口脇のアーカイヴスペース。さまざまな美術関連資料が並ぶ} 誰もが無料で利用できる1階入り口脇のアーカイヴスペース。さまざまな美術関連資料が並ぶ

見ているだけでも楽しくなるカラフルなアートグッズのそろうミュージアムショップmina(ミーナ)} 見ているだけでも楽しくなるカラフルなアートグッズのそろうミュージアムショップmina(ミーナ)

1階エントランス。道路側はガラス張りとなっており開放的な雰囲気だ} 1階エントランス。道路側はガラス張りとなっており開放的な雰囲気だ

「前橋シネマハウス」や「白井屋ホテル」で文化に触れる

地域とともに文化を創造し、発信することをコンセプトとした「アーツ前橋」。周辺にも、アート文化を感じられるスポットがある。
映画を楽しむなら、同じ建物の3階に入る「前橋シネマハウス」。席数56席と116席の2スクリーンというこぢんまりした映画館だが、厳選された名画を楽しむことができる。
外へ出て、風情ある馬場川通りを歩くと中心市街地へ直結する。途中左側には、今話題の「白井屋ホテル」が。2020年(令和2)12月に開業した白井屋ホテルは、建築家・藤本壮介氏が設計、内装を手がけたアートホテル。英国の人気トラべル雑誌『ナショナルジオグラフィック・トラべラー』による「ホテルアワード 2021」で、白井屋ホテルは世界中のホテル39軒のうち、日本から唯一セレクトされベストデザインホテルに入選した。ぜひ宿泊して、世界基準のアートに浸ってみてはいかがだろう。

アーツ前橋から中心市街地へとつながる馬場川通り。滞在制作をしたアーティストの作品がこの通りに飾られることもある} アーツ前橋から中心市街地へとつながる馬場川通り。滞在制作をしたアーティストの作品がこの通りに飾られることもある

スポット詳細

住所
群馬県前橋市千代田町5-1-16 map map 地図
エリア
県央エリア
電話番号
0272301144
時間
10:00-18:00(入場は閉館時間の30分前まで)
休業日
料金
展覧会により異なります
駐車場
あり(313台)
※前橋市民交流プラザ等駐車場
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、微信支付、SmartCode)
Wi-Fi
あり(フリースポット)
喫煙
不可
平均予算
【昼】1,001-3,000円
【夜】1,001-3,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

このスポットを紹介している記事

クチコミ

  • 市街地の市立美術館
    3.0 投稿日 : 2018.12.15
    元セゾン系デパートの空き家を改築した市立現代美術館。上層階は駐車場で利用者は3時間無料のため、市街地での買い物や食事も楽々。カフェやショップも併設。
  • 綺麗で、コンパクトで明るい美術館
    4.0 投稿日 : 2018.11.18
    友達に連れて行ってもらいました。岡本太郎の展示ですが、展示するのに良い空間です。モダンアートの展示に不和さしいと思います。付属している図書室が充実していました。
  • 2019.1.14まで岡本太郎展開催
    4.0 投稿日 : 2018.10.29
    10月最後の日曜日、岡本太郎展を見るために訪問。10月末までは入場無料とのこともあり、たくさんの人が来場していました。生の絵は迫力があってよかったです。HPに掲載されている駐車場を利用すると4時間無料になるのもうれしいところです。

TripAdvisorクチコミ評価

もっと見る

アクセス

map map 地図

最寄り

          周辺の駅はありません。 周辺のバス停はありません。 周辺の駐車場はありません。 周辺のインターチェンジはありません。

          このスポットを共有

          back

          クリップボードにコピーしました