丸神の滝
マイナスイオンを浴びながらミニトレッキングを楽しむ
奥秩父の山あいにある江戸時代から知られる滝
「日本百名山」のひとつ、両神山(りょうかみさん)ふもとの渓谷にある丸神の滝は、江戸時代後期に編まれた『新編武蔵風土記稿』にも図入りで紹介され、滝が多い秩父でもこれほど景観の良いものはないと、古くから名瀑として知られていた。全長76mの滝は、水が上から下まで一気に流れ落ちるのではなく、1段目12m、2段目14m、3段目50mの計3段からなる独特な姿をしている。黒い岩肌を流れる白糸のような水流が、まるで絵画のようで見事だ。春の新緑、夏は豊富な水量、秋に紅葉、冬は滝が白く凍りついて、四季折々の美しさで訪れるものを魅了する。
緑に包まれた遊歩道を森林浴を楽しみながら歩く
秩父市街から車で約50分、小森川沿いに駐車場が設けられている。丸神の滝がある滝越沢(たきごしざわ)への登り口は2か所、小森川の下流側(東口)と上流側(西口)にあり、駐車場はその中間に位置している。東口から登れば傾斜がゆるくてアプローチしやすく、滝の眺望を楽しんでから西側の急斜面を降りて戻る周遊コースをとるのがおすすめだ。西口の近くには「滝前」バス停があり、小鹿野町営バスが毎日6便運行している。
まず、小森川に架かる木橋「学校橋」を渡って、ゆっくりと登り始めよう。廃校の木造小学校を過ぎると、その先は遊歩道が整備されている。滑りやすい山道なのでスニーカーかハイキングシューズを履いていきたい。この辺りの森はシオジやブナなどの落葉広葉樹の天然林で、自然の息吹を感じられる。20分ほど歩いて丸神の滝に到着。開けた空間に立ち、絹の糸のような流れを下から見上げると、視界に入る滝は3段目のみだが、よく上方を見ればさらに滝が続いている。
山道を登った展望台から滝の全景を眺める
流れの全貌を見るには展望台へ登ろう。山の斜面を登るごとに滝の上方が見えてくる。登りきったら道は二手に分かれ、左へ行けば展望台へ、右に行くと西口へと続く。 展望台といっても特別な施設があるわけではないが、ここからは滝の2段目と、わずかに見える最上段とを合わせて、水流が上から下まで流れ落ちる様子がよく見える。
滝の眺望を楽しんだら、先ほどの分かれ道まで戻って、西口へと歩いて行こう。途中にあずまやが設けられており、ここからも森の奥に滝が見える。あずまやを過ぎたら道は急な下り坂になる。西口からスタートするルートは、この坂道をひたすら登ることになるので、やや健脚向き。杉林を過ぎて、小森川に架かる「地蔵橋」を渡ったら「滝前」のバス停前に出る。東口からここ西口まで、休憩時間も含めて1時間ほどだ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン